nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

鶏卵相場から見える 鶏卵の実情

夏季になり、日本列島は猛暑や台風の報道が多く聞かれます。
その中、夏季といえば鶏卵相場の低調と答えるのは養鶏家の皆さんのお話でしょう。


今年は、年始から鶏卵相場の低調が叫ばれ、成鶏更新・空舎延長事業が発動しています。
鶏卵相場の適正化に効果があるこの制度では、6月30日現在およそ400万羽の早期出荷が発表されています。
10万羽以上の規模農場110件の交付件数で325万羽の出荷があった模様です。


さて、その鶏卵相場ですが夏季は少し変化が見られるようになりました。
夏季特有の大玉高の傾向が見られます。LL、Lサイズが比較的高い値水準になっています。
全農福岡、名古屋ではLLサイズが加重平均180円と上昇が続いています。(大阪は185円、東京は165円)


夏季の鶏は暑さからの影響を受けるため、餌摂取量の減少からサイズの小型化と生産量の減少が起こります。
特にピークを迎える時期の鶏は暑さのストレスと産卵するストレスが重なり生産量が伸び悩むこともあります。

 

一般的に夏季期間中1g~2gの卵重低下をすることも珍しいことではありません。


最近は白色採卵鶏でも小型サイズを中心に産出する傾向が進んでおり平均卵重は61gや62gといった生産を中心にしている施設もありましょう。

 

参考程度ですが、1ロット平均卵重61gの鶏卵のサイズ分布は以下の通りです。

最も多いのはMサイズで48%、MSサイズが25%、Lサイズが23%、LLサイズは2%と言われています。大玉高の恩恵を受けるのは全体の25%程度と推定できます。

もちろん、破損した卵や傷卵・汚れ卵は鶏卵価格が大きく下がりますのでこのような恩恵を受けることができません。

また、夏季はパウンディング(はぁはぁする等過剰呼吸)することで血中のカルシウムが少なくなり、餌からのカルシウムも十分補充できない等により卵殻が薄くなったりして、傷卵等から規格外としてはねだされることもありましょう。

一般論ですが、卵の殻は大きいサイズになるほど薄くなる傾向があります。風船が大きく膨らむと、薄くなる原理と同じで小型卵は卵殻が厚い傾向があります。


さて、大玉高となる要因は暑さからくるサイズの低下が要因にあります。
消費者はサイズの大きい卵を好むことは以前から言われており、MサイズよりLサイズを好みます。
しかし、価格に大きな変動がある時期は安価を求めるため、サイズミックス卵を購入する方もいます。


現在、この時期でも一定の引き合いがあるようですが、6月のスーパーマーケットでの鶏卵の動きは鈍い傾向があります。
まだ需要が強くなる時期でありませんが、鶏卵の小型化が季節要因で進んでいるため大きいサイズの価格上昇が一定程度続くと思われます。


しかし、関東はほかの市場と異なり上昇はあるものの価格に差がついている状況です。
これは生産量が多い地域であり、先ほどのように生産量の減少が相場を押し上げる要因になっていないのが現状でしょう。


全国的に8月6日近辺から大玉高があることから、全国的に猛暑であり卵重減少が進んでいるとみられます。
それ以外のサイズには価格変動がないことから需要があるものの供給が多く価格上昇に至らないと感じます。

 

今後も、暑い日が続くということから、生産量がやや減少があると推察されますが価格を押し上げるかどうかは未知数でしょう。


9月は全般的に相場が上昇する傾向が過去はあります。秋物需要と呼ばれるものですが関東はその恩恵があるか注目されます。


生産量の上昇が需要を上回るのか、餌付けの動向次第でしょうが成鶏農場の新築や改造は多くの現場で見られますし、建設業者やシステム業者は忙しい傾向です。

年末需要に向けてのものかわかりませんが、昨年は西高東低の相場展開でしたので今年はどのように推移するのでしょうか。


成鶏更新事業では廃鶏業者の業務が目一杯と言われます。廃鶏のスケジュールが成り立たなければこの事業に賛同することも難しいと思います。
また廃鶏の食肉が例年に比べ販路が広くないという噂も聞きます。


食鳥相場は低調気味です。この状況でどこまで成鶏の生産調整が進むのか、進んだ分を今工事を行っている施設がどれだけ戻していくのか駆け引きも注目します。

 

畜産統計から見る養鶏 7月2日公表版から

農林水産省大臣官房統計部が平成31年2月時点での畜産統計を公表しました。

それによりますと、平成30年の全国での採卵鶏飼養戸数は2200戸で、廃業等により前年比150戸(6.4%)の減少でした。


しかし、飼養羽数は1億8195万羽で、前年比588万羽(3.2%)の増加でした。
うち、成鶏めす(6カ月以上)の飼養羽数1億3903万6000羽で前年比293万羽(2.2%)の増加です。


なお、1戸当たり成鶏飼養羽数は6万3200羽で前年比5300羽の増加です。

 

これらのデータから見えるものを考えて見ます。


2月といえば、成鶏更新・空舎延長事業が発動した日でもあります。(3月31日で終了)
再発動は5月20日から始まり現在も発動しています。


まず、飼養戸数は年々減少が進んでいます。
平成28年は2440戸で1戸当たりの成鶏めす平均飼養羽数は55200羽で、本年2月時点は2200戸、63200羽で8000羽の増加と増加が強い状況です。


飼養羽数規模を見ますと、10万羽以上の飼養をしている戸数が全体の75%と大規模化が進んでおり、次いで1万羽以上5万羽未満が11%となります。
また、小規模(1万羽未満)はあまり減少が見られず、むしろ1万羽以上10万羽未満の規模に減少が見られることから、ただの増羽だけでは市場に立ち向かうに厳しい時代のように見えます。


養鶏にとって好景気であった数年前に規模拡大を考えて増羽したものの、その後のシェア拡大には貢献できず市場価格に左右され、結果減羽又は廃業となる農場もあるようです。


飼養戸数の減少は、農場経営者の減少のみで、生産には影響を及ぼしていません。むしろ、その廃業した施設を活用し既存の第三者が農場名を新たに付けて開業しているだけで、養鶏の現実を数値化しているように見えます。

この流れは今後も続くを思われますし、業界内ではそれが流れ(定め)なのかもしれません。


その結果、規模拡大したもののシェア拡大が見込めなかった農場はこの低鶏卵価によってふるい分けされていく可能性があります。

 

実際、鶏舎の新築・改造は現在も好調のようですから、増羽することで生き残りをかけていく農場はいくつかの確立で事業の見直しを迫られるかもしれません。


しかし、金融機関は特に地銀・信金等地域密着型の銀行は貸出先があることで利益を得ることが出来ますのでしばらくは新規融資・支払い猶予等を行いましょうが、一部地銀等は「回収が見込めない場合は自然淘汰されざるを得ない時代が到来する」とレポートでまとめています。

ですから、この相場安に耐えることが出来ない農場は、場合によりその業界から退場することもあると思われます。

その結果資金力がある大規模農場に事業が移管されるという現在の構図は続くと言えるのです。


増羽だけで自社が生き残るという戦略は大変危険であると同時に何らかの生き残り策を見つけることが急務となると感じます。

 

次に、飼養地域のシェアを見て見ます。
生産戸数が多い県は皆さんご存知の通り、1位茨城、2位鹿児島、3位千葉となります。
それを裏付けるように、生産シェア第1位関東24.5%、第2位九州20.1%、第3位東海15.8%となります。


関東の生産拠点であるシェア第1位では前年比107%増の481万羽が飼養されています。次いで東海103.4%増、九州も100.1%と前年を超えた飼養羽数で生産活動をしています。ですから、今年度は低鶏卵価となる一つの要因といえるのでしょう。

 

では、現在の状況はどうでしょうか。
令和1年5月までの当年のひな餌付け数は全国平均で昨年より95.2%の減少と一見少ないように見えます。


しかし、細部を見ますと茨城は前年比95.8%、千葉98.7%と少ないようですが、群馬110.9%、神奈川109.8%と関東では結果少なくなっていません。

ちなみに関東は全国の30%の生産規模を持っています。


なお、北海道は前年比99%と少ないように見えますが、689万羽の飼養と多い地域です。基本道内で消費される傾向が過去ありましたが今は東北にGPセンターを構えて関東への鶏卵移動を予定していることもあり、
関東の大産地は混戦模様です。

昨年同様市場の価格によって荷物が動きますので、関東は価格が大きく動きませんので変動がある場合、他地域からの産地から鶏卵が運ばれてきて値段が下押しすることもありましょう。

 

現在、季節による不需要期に入っている鶏卵。学校給食が休みになり大口需要が一時休止されます。夏休み・盆休み等で中食等加工向け需要があることを期待したいのですが、加工向けは動くのか気になるところです。

 

一部の問屋は需要が鈍いため鶏卵の受け入れに頭を抱えているところもあると聞きます。

実際受け入れしてもストック場に保管するのが精いっぱいで排出先を探すのに苦労してると聞きます。

実際養鶏場からも鶏卵を入れる容器の稼働が鈍く荷動きが弱いと感じるといいます。

特に今年は早い段階からこのような状況が続いており、今後が心配というものです。


今年は冷夏になると言われますが、他方梅雨明けは冷夏にならないという予報もあり分かりにくい状況です。天候は外食やレジャーの動向に左右される要因ですので鶏卵も他人事でありません。


また夏休み中の天候も見通しにくい状況です。晴天が多ければ外食向け等に期待が出来ますが分かりずらいようです。
今後も、動向に注視したいと思います。

JGAP 養鶏での取得に向けて

JGAP家畜畜産物は2017年に認証が始まり、本年6月時点で15農場(採卵鶏のみ)が認証されています。


最も多い地域は、広島県で1経営体4農場、次に群馬県1経営体3農場、宮崎県2経営体3農場となります。


私どもの地域である千葉県は2経営体の各1農場づつとなります。


そのJGAPですが、肉牛に次ぐ取得の多さになります。


消費者から認知されていないといえる制度ですが、人口現状から消費が少なくなることが予測されることから畜産物の販路拡大を目指す方が多くなっています。


残念ながら消費者に認知されるまではまだ時間がかかりますが、販売者の中にはJGAP畜産物を取り扱うことを推奨していいて今後主流になる可能性があります。


現実的なお話になりますが「認証」そのものには付加価値を生むことはありません。


それは、認証されると自動的に販路拡大し売り上げが増大するということはないのです。

販路が拡大するのは販売先がGAP認証製品を取り扱う場合に限るのです。


現状流通業界にはGAPの認知度がまだ少ないのが現状です。

 

詳しくはブログ「GAPの認知度と課題 3月24日発表」をご覧ください。

 

しかし、購買人口が少なくなっていく現実から流通業者もただ商品を陳列して販売だけしていては先細りしていくのは承知しているはずです。


ですからPB(プライベートブランド)にGAP認証のある物を採用したりして自社製品の付加価値化を進めているのです。


今後、同じ畜産物でも認証品と認証品でない一般品と二極化していくと考えられます。


安さを前面に出した商店や小規模販売店は認証品がないものが主流になるかもしれません。それは市場で安価なものを落札や仲買人から購入してコストを第一に考えているかもしれません。


しかし、大手は自社の安全で安心を第一にしており、事故品を扱わないことを考えています。それは事故品を売る店という評判低下を気にしているのがあるからでしょう。


であれば、安全と考えられる工程で作った畜産物を扱うほうが消費者に訴求し購買する選択の一つになるはずです。

そのためにGAP認証がある品物を前面に出していくのが正しい選択でしょう。


しかし、付加価値を付けた価格を設定するのは現在難しいのが現実です。


消費者から理解されていない認証品にプレミア価格は商品選択から除外されてしまいます。ですが、認証がない商品と同等な価格であれば選択される可能性が高まります。
そこが付加価値を生むポイントになるのでしょう。


養鶏では、JGAPがあることで販路が拡大する可能性は現在のところ高いということはありません。


しかし、鶏卵に安心や安全を重視する販売店があれば選択される可能性が高まります。また安全重視でない販売店でも認証品があることで販売する可能性もあるのです。


それは、千葉県でもありますが県の買い上げ検査が行われ薬剤の残留検査が流通品の中で行われます。地域では流通に乗る直前の接収検査を行うこともあります。


実際全国では残留検査の結果基準を超える残留があることで回収命令が発せられている現実があります。


回収命令が発せられると「生産者名が公表されます」「販売先は回収を行うための告知と実施が行われます」その回収の手間は販売先の手間だけでなく、事故品を売っているお店とみなされます。


売店は信用あっての商売なのが現実です。ですからこのような事例は避けたいのが本音のはずです。


そのことを考えたとき認証があるから100%安全とは言い切れないですが、認証がない製品より認証がある分安全性が高まるのが現実です。


その区別が認証であり安全性はどれも同じとはみなされないのです。


JGAP認証は国内ではこのような差別化を図る可能性を秘めているのです。先行したJGAP青果物・茶等は差別化が進みました。同じく畜産物も同じようになるのではないかと私は考えています。


その時に認証取得に向けて取り組むのも良いでしょうが、認証までには時間がかかります。その間いくつの農場が認証していくのでしょうか。無駄と見える認証かもしれません。


しかし必要となったときすぐには認証を得ることはできませんし、後発農場が先行した実績ある農場とどちらを選ぶのか考えたとき答えは明白ですね。


であれば自社製品に自信があるのであれば認証があっても損はないはずです。

先行投資は確実なものに限るようなお考えですと乗り遅れる可能性があります。


慎重な検討は大事ですが、安定した販路維持には必要な取り組みになるはずです。是非JGAP取得をご検討されてはいかがでしょうか。

夏の暑さ対策ミッドナイトフィーディング 養鶏の基本

梅雨が明けますと、夏本番。例年猛暑と呼ばれ鶏もつらい状況ですが、管理される方も大変かと思います。


暑熱対策、軟便から来るハエの発生、生産性の低下と秋口からの卵重の増加対策・・いくつも課題が見えてくることでしょう。


夏は暑い、だから仕方がないではなく、暑いから何かできることはないだろうかという発想で、年々厳しくなる夏をどう乗り切るのか考えて見たいと思います。


この数年、夏は猛暑と呼ばれるくらい、大変暑いといえます。
私は、千葉の北東部で海からの風で暑さを和らいだ地域で・・と言いたいのですがやはり猛暑で35度を超えるような日も珍しくありません。


特に関東平野の方は報道にもあるように「○○市は39.4℃となりました」というナレーションもよく聞きますから、大変ご苦労されていることとお察しいたします。


鶏は寒さには強いのですが、暑さには弱いのです。


また、汗をかきませんので体温を下げる方法には限りがあります。

 

 

夏の鶏がする仕草について「成鶏更新空舎延長事業が再発動して」5月26日発表をご覧ください。

 

ですから、水を飲み体温を下げます。エサ摂取量が少ないうえに水分を多く摂取することで、軟便となります。


一般に餌と水のバランスが4倍(餌100g摂取に対し水400gを摂取した場合でバランス4倍といいます)となると、軟便が見られます。


通常は2倍(餌100g摂取に対し水200gを摂取)が標準的なバランスになります。


水量計がある場合このようなバランスを見ることが出来、鶏舎が暑いのか、寒いのか、給水異常なのか見極めることが出来ます。


水量計がない場合は鶏の「そ嚢」に入る餌と水の量のバランスを見ることが出来ます。
見極め方として、成鶏の場合最終給餌後の4~5時間後を目安として、握りこぶしくらいの大きさで、柔らかくやや弾力性を持った状況であれば概ね良好であると言えましょう。


固い場合で、砂状の場合は飲水量が少なくエサへの執着が強いために給餌不足があることが予想されます。給餌時間や給餌量を確認する必要があります。


夏季の場合は水分がほとんどで水風船みたいな状態ですと、エサが少なく暑さ等鶏舎環境の見直しが必要です。


このように鶏を触ることでその状況を見ることが出来るのです。昔は水量計がありませんでしたからこのような状況判断をしていたのです。
しかも精度が高く判断材料として最適です。

 

軟便についてですが、実際鶏舎に伺うと、通路は鶏糞が流出しハエの幼虫が右往左往しており、夏季の管理は大変なのだなと感じます。


このため、鶏に風を当てて少しでも涼しくする工夫をします。しかし外気温35℃の時は、鶏舎も32℃、33℃とやはり高い状態です。直射日光が当たらない分温度が低い程度で、


やはり暑いのです。

ですからパウンディング(はあはあ息をする仕草)することで、吐き出す息を蒸発させて涼しさを求めます。


この仕草が長く続くとカルシウムの流出が発生するため、鶏卵の殻が薄くなったり、骨軟化症を発症したり、場合により体温が下がることないため意識が混濁し死んでしまうこともあります。


鶏の最後の仕草ともいわれ、この状況が見られる場合は暑いんだなと感心せずそれ以上進行しないように対応していただきたいものです。

 

エサ摂取量も下がります。餌コストも下がりますが、生産量も下がります。卵重も減りますから、重量も減ります。


やむを得ないところですが、暑い時間の給餌を見合わせたりすることも一案ありますし、私自身は餌を霧吹きで薄っすら湿り気を与えると、鶏の習性でしょうか、珍しいものに反応し餌を摂取していきます。

しかし、餌を残してしまうとカビが発生したり、餌箱が固着したりと弊害もあります。状況を見ながらの方法ですので、参考程度にご覧ください。


一般的に「ミッドナイトフィーディング」を活用される方も多いと思います。日中より涼しいであろう夜間に給餌を行うものです。


この方法にはマイナス面もあります。それは点灯時間を元に戻す方法を間違えないことです。


鶏は30分から45分程度の点灯を行いその後消灯しても前後2時間以上の点灯がある場合、鶏は消灯していないと感じるという論理です。


ですから、消灯後の再点灯までの時間はどうするのか、夜間点灯後の消灯から次の日の点灯開始時間までは何時間あるのか見極める必要があります。


これを消灯から点灯する逆の発想に活用したものです。

 

暑さが幾分か和らぎ餌摂取量が上昇に転じ始めた頃(お盆の頃あたりから、朝晩の温度差が大きくなり始めます)からエサが増えていきます。


エサが増えると、幾分か産卵が増えてきますが、日齢により産卵個数でなく、重量に変化を示す場合もあります。

このため日齢によっては上昇時の対策を講じることで、鶏卵重量を緩和できる可能性があります。しかし判断を誤ると生産量を下げてしまい、結果産卵個数の減少と鶏卵重量のみの上昇とマイナス結果となることもあります。


その判断は経験が必要です。


その他、吸血昆虫の増加もこのころから見ることが出来ます。被害にあわれている方は心配な時期かもしれません。

 

夏は暑いから何もできない。
確かにその通りですが、その出来なかった対策が秋口の摂取量増加と共にマイナスを運んでくる場合もあります。


そのマイナスは秋を過ぎて冬まで引きずることもありましょう。

 

夏の管理は難しいものです。何か手を打てるものがあれば良いのですが、どうでしょうか。

夏季畜産物(鶏卵)の需要を考える

関東地方は7日梅雨入りになったようです。梅雨が明けますと夏が到来します。

子供たちの夏休みや私たちの夏季休暇等イベントがまもなく訪れることでしょう。


さて、その夏季の鶏卵動向はどのようになるのでしょうか。
相場は私たち生産者がどうこうできるものではありません。空舎延長事業に参加する等はありますが・・どうでしょうか。


直近の各業界の畜産物売上げを見て見ましょう。
4月の発表で、ゴールデンウィークが10日間あった年の連続4日間は4月に入ります。

 

まず、家庭消費を見るうえで参考になりますスーパーの状況から見て見ます。
日本チェーンストア協会発表を見ますと、総菜は好調でした。
冷凍食品や農産品のうちカット野菜等は良いものの重量野菜(キャベツやニンジン等)は鈍かったようです。


畜産品は、牛肉と鶏肉は良く、豚肉は鈍かった。鶏卵やハム等加工品も鈍かったとされます。

 

外食等加工向けの消費の参考として見ます。
日本フードサービス協会発表を見ますと、客数減少であるが、単価は堅調で売り上げは前年を上回るということです。


ファーストフードでは、洋食や和風、回転すしの店舗の客数は前年並みであるが、麺類を提供する店舗は前年を下回る結果でした。
ファミリーレストランは、客数は前年を下回り、洋風と和風は下回り、中華や焼き肉は前年を上回る結果でした。
いずれも客単価は前年を超える状況で売り上げとしては良かったのでしょう。

 

中食向けの状況を見てみます。多岐に渡る資料を見る必要がありますが今回は冷凍食品のみについて確認します。
・日本冷凍食品協会が発表した資料では、平成30年12月までの1年間の業務用冷凍食品は899千tで減少に転じました。


家庭用では2年連続の増加で、冷凍食品全体の業務:家庭用比率は数量で56.7%:43.3%で、金額ベースで55.4%:44.6%と、業務用が多い比率ですが、家庭用の比率は上昇しています。

品目で見てみますと、うどん、餃子、ラーメン類は増加でしたが、卵製品、コロッケ等は低下しています。
生産量上位20位までを見ますと、1位コロッケ、2位うどん、3位炒飯と続きます。

 

人の動きについて確認します。
海外旅行は、ハワイ、ヨーロッパ方面は前年を超える予約状況があります。(大手旅行会社)
国内旅行も、5月から夏季休暇に合わせた予約があり、前年と違い早い段階で予約している状況です。


準大手のアンケートでは、1泊以上の国内旅行を検討している方が約50%、海外は19%、日帰りの国内旅行15%と、何らかの旅行を計画されています。


国内旅行(宿泊あり・なし含めて)を検討している方は全体の60%となり、宿泊施設の他、観光地での飲食、外食、中食として鶏卵や畜産物が多く動く可能性があるようです。

 

生産動向と相場展開を確認します。
畜産物は、夏季は消費が減退するものが多く、相場もそれ合わせるように低下する傾向があります。


しかし、豚肉は生産量が下がる傾向から相場は高くなる傾向があります。
今年は特に、地域によりますが病気の発生等があり出荷数量に影響を及ぼす可能性から相場高が予測されています。
しかし、輸入量も多くなる可能性から、国産不足が生じて輸入の手当てがあり、大きな波を描きながらの上昇となるとされます。

 

鶏卵は、消費の減退=相場の低下となり、秋口まで生産量が著しく少ない場合以外相場は低下する傾向があります。
しかし、生産量が全国的に多いこと、需要は著しく増える要素がないことから、相場が大きく上昇する目途がつかないように言われています。


現在、成鶏更新空舎延長事業が発動しています。どこまで参加されるかになりますが、相場上昇に結び付くか注目されます。
ですので、年末の加工向け出荷が堅調であること、大口需要(学校給食等)の需要拡大、特売の強化による消費拡大を期待している事実があります。

 

さて、鶏卵の状況です。
先ほどの通り、大口需要が8月中は少なくなります。加工向けとして期待される宿泊業の調理向けがあります。8月11日は山の日で祝日となり、12日は振替休日ですが、一般企業は夏季休暇が多い週でしょうから、祝日需要がある可能性は少ないかもしれません。

しかし、国内旅行を計画されている方が多い予測であることから、鶏卵も7月中旬から加工筋の引き合いがあることを期待したいと考えています。


しかし、家庭向け消費の減退が継続することから、特売需要も地域により恩恵を受けるか微妙でしょう。なお、相場をけん引するような状況には至らないと思われます。


外食は、全体的に見て客数が低下している現実から、畜産物の消費は通年程度の予測となり、大きく上昇する可能性はないかもしれません。


中食は堅調に推移すると思われます。会社休業中であっても外出時に活用されたり、調理の手間を中食に置き換える可能性があるため堅調と予測されます。

 

豚肉等はどうでしょうか。
鶏卵同様一定の需要があることから、大きく消費減退に至ることはないと思われます。生産現場として夏季は繁殖が通常期とくらべご苦労されることから、秋に向けての出荷動向が気になるところです。


相場は例年通りの高相場であることから、安定した収入が見込まれるかもしれません。

 

いかがでしょうか。畜産物は季節やその供給量により大きくその値段が変わります。あくまでも予想ですので参考としてご覧いただきたいものです。


鶏卵は特に足元が暗い状況です。できれば相場が高いほうが良いのですが、消費者がどのような行動によるのか次第で、需要が減退したり、増えたりとなり、それが相場高低に現れます。


まもなく夏。
生産者である皆さんも自宅に戻れば消費者です。今お話した人の動きの中の一人に参加されることでしょう。


もしかしたら、スーパーで買い物される消費者かもしれません。


経済は、生産者であっても消費者になり、消費活動をして経済は動いています。
ですから、皆さんの消費次第で需要と供給のバランスが取れたり、そうでなかったりします。


畜産物は家畜が主役ですが、それを育て出荷して現金を得る。それが、生産者であり家に帰れば消費者に変化する。

その現金は消費者次第で値段が変わるのです。

鶏卵の国内消費 中食による消費変化

夏季になり、鶏卵相場は下降しています。国内消費は毎年微増ですが、生産量が多いことによる供給過多となっています。


今回は、鶏卵相場のお話でなく、国内消費の現状と輸出の動向を考えて見ます。


国内消費を見て見ましょう。
本年平成31年は1月と2月について発表されています。
これを見ますと、昨年1月は1人当たり家計消費量889gで前年より多く消費しています。今年度は881gで昨年よりわずかに少ない状況です。


2月も昨年は862gで前年より多かったのですが、今年2月は827gと前年比96%の消費量で少なく推移しています。


3月以降の動向が気になりますが、この時期は相場が改善している時期でしたが、消費は少ない傾向です。


しかし、加工向けは順調でした。中食・外食は堅調でこれが消費のけん引役であったと言えます。

 

加工向けに関する記事は、ライブドアブログ「nogutikusanの畜産ブログ」(消費動向調査 外食・中食と店頭販売での意識3月26日発表)をご覧ください。
nogutikusanで検索してご覧ください。

 

予測されることとして、消費量100%のうち、家庭消費は今までの50%の現状消費から下がっていると推定でき、今後も下降していく可能性があると思われます。


中食は今後も需要増加が見込まれます。仕事を持つ方が多いことや個食により調理するより、中食を活用する合理的な判断があると思います。
昼食や夜食に活用されたり、朝食に活用したりと中食の手軽でローコストが日常生活の一部になっている現実があります。時代が変化しておりこの流れは変わらないと思います。


外食は今は順調とされていますが、低価格が主流である現実もあり、経済情勢に左右されますので安泰かどうかはわかりません。

 

加工向け消費50%は上昇していくと推定され、5年後、10年後は加工向けが需要の主役となり、いわゆるテーブルエッグは需要減退となり、いかに加工向け等に販路を持つことが企業の未来が安泰となる時代がやってくるのかもしれません。


しかし、加工向けはいろいろのリスクを伴いますので安心はできません。


テーブルエッグは、先ほどの通り、家庭内消費は少なくなっていく可能性があります。それは、消費者の働き方に変化があることで、家庭での調理より総菜等により時間短縮や調理の手間等合理的判断により変化していくことでしょう。朝食の目玉焼きとご飯とみそ汁という概念もありましょうが、現実はどうでしょうか。


パンと、スープと卵料理となればよいですが、調理に手間(調理や調理器具の洗浄等)を感じる方からすれば、市販のサンドイッチ、スープという選択もあるはずです。


ですから、生産者は卵は皆さん必ず食べるものだから消費問題を考える必要がないという考えも可能でしょうが、現実の数値は正直です。テーブルエッグより中食・外食に消費が多くなる事実は、確かに必ず食べるものだからという論理はその通りですし、その結果として現れています。消費の内容が変わり家庭から加工等にシフトしているということです。

 

では、国内消費にどう対応するのかということですが、消費喚起もありましょうし、自社製品の付加価値化により自社存在を知ってもらう、低価格で需要の底上げもありましょう。


先に勝ち抜けていった畜産家に有利な時代になるかもしれません。

十分吟味し、何らかの対応をするしかないのでしょう。

 

では、輸出について考えて見ます。
報道では、年々増加している輸出量と言われます。
しかし、全体数が少ないため増加すれば大きく増加する数値となりますので、輸出で販路拡大とはいかない事実があります。


先駆けの方を追うような輸出先は難しいかもしれません。新たな国に輸出することも至難の業でしょう。相手先の衛生基準を満たすか、需要はどうなのか。


一部の国では、日本の衛生基準で自国での消費を想定した鶏卵生産も開始されますので、全世界に輸出するというのはまだ判断付けることはできないかもしれません。

 

今年は、アメリカへの輸出が解禁されています。多くの養鶏家に朗報というわけでないのですが販路が増えていければ良いと思いますがそうでもないという現実もありましょう。


2月はEPA発効でEU向け輸出も可能になりましたが殻付き卵はまだ対象でありません。相手先の基準に合わせる必要がありますので皆さんもれなく該当しますとは言えないのです。
衛生管理、もしかするとGAP認証、場合によってはアニマルウェルフェア等日本では重要でない項目が必須ということもあり得ます。ですから、すぐに輸出に活路を見いだすのは難しいのでしょう。

 

輸出は商社や相手先との結びつきが重要で、誰でも明日から輸出とはなりません。

 

結果として、自国での消費をどのように拡大していくのか。販路拡大のために自社製品の付加価値化で他社製品と差をつける。自社の存在を知ってもらう。価格で勝負する。
さて、どのように考えていきましょうか。

 

消費に変化が現れている現代。

卵があればよい時代は終わりました。今はそのたまごにどのような価値(値打ち)をつけるのか。

それを考えていく時代になっています。

成鶏更新空舎延長事業が再発動して 鶏卵の動向

令和1年5月20日より成鶏更新・空舎延長事業が発動しました。
既にご存知のことと思いますが、今年2回目の発動になります。


4月の時点で5月には再度この事業が発動される噂や報道がありました。実際5月最初の取引は以外にも需要が多いことで相場安にならず安心感が広がっていましたが、やはり相場安に発展しました。


5月7日は東京M基準価格は185円ですが、16日に175円(10円安)、20日に165円(10円安)となり26日現在に至ります。
20円の下落は養鶏家にとっては痛いところです。鶏卵の固定引き取り量が多いところはまだ良いでしょうが、相場に大きく依存する経営状況の方には不安でなりません。


東京の相場はまだサイズ横並びで、L、M、MSが同じ価格で推移しています。鶏卵の生産からすればこのサイズにあらかた収まる経営者が多いので、サイズによるターゲットをさほど考えることはないかもしれません。


しかし、心配なのは、次に高いのはLLで小ぶりのSは平均135円で横並びから30円安と採算的に厳しいラインになります。


なぜ、このようなお話をしますと「5月にしては夏日・猛暑日」という報道が多く聞かれます。
夏季は、一般に卵重減少が発生します。しかもその現象は1g以上減少することも珍しくありません。


多くの養鶏家は飼養摂取量を減少させる管理をされていると思います。この手法は摂取量を減らすことで鶏卵が卵重増加する要因タンパク質の摂取を少なくさせて重くなっていくカーブを穏やかにする手法が多いはずです。


ご存知の通り、タンパク質のみ少なくしたエサを給餌することも可能でしょうが、一般的にこのようなエサはエネルギー量も少ない配合であることが多いため、鶏が満足すると感じるエネルギー量が少ないことで通常のエサより多く摂取してしまいますが、
結果多くてもたんぱく量が少ないため利点があるという理論です。

農業試験場でもこのような成果報告が多く発表されており、一般的な技法でしょうが、この部分の技量いかんで成功したり失敗したりする現実もあります。


飼料メーカーの指定配合であるため希望通りの配合が出来ないためこのような考え方を採用する養鶏家が多いのでしょう。

 

さて、夏季は暑いため、鶏は自身の熱を排出するため様々な仕草をします。養鶏の基本学習みたいで申し訳ありませんが、鶏はいわゆるパウンディング(ハアハアする仕草)して熱を下げていきます。

その他、冷たいものを触る、他の鶏に触れて熱を逃がす仕草もしますし、羽を少し広げて(脇を見せるような広げ方)をして風を自身に通して熱を下げる等仕草が多様化します。

鶏は汗をかきません。

このため冷たい水を飲むことで自身を冷やす、又は今お話した仕草で冷却するしかありません。
しかしながらこの仕草だけでは、基本十分な冷却は期待できません。そのため摂取量を下げて取り込んだエサの分解に必要なエネルギーを取り込む量を少なくして自身の皮下脂肪ではありませんが、脂肪分をエネルギーに置き換えていく仕草をします。これが、摂取量減少のメカニズムになるのですが、問題はここにあります。


エサが少なくなるということは、エネルギーやたんぱく質が少なくだけではありません。その他の栄養素も少なくなります。


つまり、生命維持のための栄養素が十分吸収できないということです。一般的に3gや5gくらい摂取量が少なくなる場合多くはその配合で充足できる量を満たさないとされ、
栄養不足となります。人間でもそうでしょうが、栄養が十分でなくてもすぐに病気にはなりません。夏はのど越しの良いビールではありませんが、冷麺など栄養というより
とりあえず摂取する行動をします。鶏も同じ事をしますが人間より早いうちに変化が現れます。


最初にあらわれるのが、卵重の減少です。毎日産出する鶏卵に変化が出ます。同時に体重が減少します。通常数週間程度かかる変化が短いほど鶏へのダメージは強いという法則があり、摂取量が急激に低下した場合、鶏へのダメージは大変強く、卵重減少、体重減少と生産量の減少と3つ同時に現れます。それ以上のストレスは鶏が死亡するという流れになります。


夏季に報道される、鶏の大量死亡はこのような影響があると言われます。

 

先ほど、Sサイズが安いお話をしました。このクラスの卵の重さは46gから52gの6グラム範囲でいわゆる産卵初期の鶏卵がこれにあたります。では鶏舎60g程度の平均卵中であれば問題なしと考えがちですが、あくまでも「平均値が」という話です。

平均卵重が60gの場合、最も多いサイズを算出しているのはMサイズで50%を超える量はここに分けられます。
次いでMSが40%を少し割る量、他Lサイズに10%未満、Sサイズが1%程度になるとされます。


ですから、通常は問題ないと考えられますが、初期産卵をしている鶏舎は通常早いタイミングで卵重が55g、60gと増えていきます。


しかし、夏季はそのタイミングがゆっくりとなるため、問題のSクラスが長くなる傾向があります。


参考までに54g平均とした場合、最も多いのはMSサイズで55%程度、次いでMサイズが10%程度、Sサイズが30%程度と分けられます。
ですから、早いうちにこの平均を超えていきたいところですが、ゆっくりとなる夏季は生産量減少の他卵重減少、生産クラスの変動で、大変ご苦労されるかと思うのです。

先ほどのお話の通り、養鶏家は小さい卵の産出に技術改善を進めています。平均60gだったのが、夏季の影響で58g、57gと下がると・・

Sサイズの産出が増えてきます。


あくまでも鶏卵相場が今のままであることを想定したお話をしていますが通常Lサイズが最も高く次いでM,MS,Sと価格が低くなるのが一般的です。


ですから、先ほどの卵重平均を見て頂きますと、通常の相場展開となれば、いずれもLサイズが少なく、平均的なMが多く、それ以下のクラスも多いという展開になるでしょう。
あとは、価格をつけて頂ければ相場から見た価格計算ができます。

 

現在、成鶏更新空舎延長事業が発動されています。つまり採算基準ギリギリか不採算領域かという状況です。その中でもL、M、MSはまだ辛うじて採算ぎりぎりというところもありましょう。


しかし、あと10円いや5円下がると不採算領域に突入していくところが多くなるはずです。


先ほどのように固定価格契約があるところはまだ良いと思います。しかし不需要期であるため安定した出荷になるかはわかりません。


しかし、鶏舎を空舎にして、飼料代金を浮かせることは意味を持ちません。鶏舎は稼働していくらの世界です。売るものがない=収入がないということです。

 

収入=(鶏のコスト+飼料代)-相場価格(固定価格) となり差額が収入(粗利)です。よほどの時代でない限りコストが上回ること(完全赤字生産)はありません。


ですから、稼働しなければもうからないのです。従業員を雇用されていれば固定費は生産量により左右されませんので赤字が増加します。なので止めるわけにいかない、次の餌付けスケジュールもあるのでなおさらでしょう。


しかし、生産して赤字になるラインは会社によりましょうがどこかにあります。そこのラインに抵触したとき、明日廃鶏というわけにはいきませんが何らかの決断が必要です。


その目安が成鶏更新空舎延長事業の発動といえます。


飼料引き渡し価格が6月に発表されます。7月からの価格は現在と同じか若干でも下がれば良いのですがどうでしょうか。


鶏卵相場は今が底とも言います。猛暑による生産量の減少がある可能性があり価格が崩れていかないという考えですが、関東は恐らく生産量が過剰であるため生産減少が相場維持(価格維持)につながることはないでしょう。


昨年のような大きな災害で生産に被害が出る場合は分かりませんが、近年の異常気象は養鶏家にとって脅威であるのは間違いありません。


それに加えての相場安展開と成鶏更新空舎延長事業の再発動。鶏卵価格補填事業は通年資金が底をつく傾向があるように感じます。ですからいつまでも安泰ではないでしょう。


コスト削減が急務でしょうが、それが人件費に及ぶことがないことを祈るばかりです。人材流出に発展し軽作業員(作業しかできない方々)の増強第一で、考える人材が減っていく危険が伴います。
これに気づく方はそう多くないため会社の存続の分岐点になる夏季になることがなければと思います。

 

成鶏更新空舎延長事業はしばらく続くと思われます。秋は生産量が回復してきます。需要も増えますが昨年は需要を上回る供給量でした。さて本年はどうでしょうか。

鶏卵の動向に注意していきたいところです。