nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。

鳥インフルエンザの猛威にご注意ください

11月から鳥インフルエンザの発生が西日本を中心に報じられております。


12月1日でも宮崎県日向市の肉鶏4万羽が高病原性鳥インフルエンザ疑似患畜であることを確認し殺処分となります。
また、正式結果待ちとなる1農場(都農町)、香川県三豊市)では2農場が発生したと確定される可能性があります。

 特に都農町は半径10㎞周辺に500万羽を超える鶏が飼養されている養鶏地域ですので、感染が確定した場合は周辺の警戒レベルは一気に上がることと思います。

 

野鳥の検査でも北海道紋別市で採取されたものからH5N8亜型の検出(10月24日)があり、その後全国で散発的検出が見られます。
11月17日には北海道知安町で死んでいるマガモから検出が確認され北海道では2例目になっています。


11月16日は新潟県阿賀野市で採取された検体からも検出があります。


11月13日には鹿児島県出水市でも検出があり、15日と16日には死んだカモからも検出がありました。

 

広い範囲での検出、養鶏場での発生時期が早いことから、例年と異なり翌年春先まで続く場合を想定した場合では長い期間発生する可能性もありますので、農場での衛生管理を継続していただくことになります。

 

現在の発生状況から今後鶏卵の相場価格が西日本を中心に変化がある可能性もあります。

変化が著しい場合は東日本から鶏卵の移動も予想され相場の変動もありえます。


12月の忙しい時期、相場上昇の時期ではありますが、鳥インフルエンザによる衛生管理の継続と意識の持続がこの先の農場への発生を回避できる大事な取り組みになります。


大変な時期ではありますが、しばらくの間の辛抱になります。


すでに80万羽、100万羽という鶏が殺処分されていきました。

発生を広げないという観点から本当に残念なところでございます。
また、被害にあわれた農場の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

 

発生をさせない万能な方法は残念ながら存在しません。
しかし、飼養衛生管理基準の徹底は持ち込まないための方法、農場から広げない方法を定めており、飼養者が遵守する事項になります。


この基準の不適合は、農場への指導はもちろん、万一の場合判定基準にもなり遵守し、できる限りの方法を取るというのは農場としての責務になりましょう。

 

鶏舎へ持ち込まないための消毒や鶏舎周辺の石灰散布による靴からの持ち込み防止も大事な視点になります。


また、薬剤の濃度も重要です。

これから朝夜の冷え込み以外にも日中も寒い日が続きます。
一般的に薬剤の効能は水温が低いほど弱くなることがあります。ですから薬剤のあり方も今後大事になりましょう。
またこまめに消毒槽の交換も大事です。

有機物が消毒効果を減じてしまう薬剤も多く朝、昼、夕とこまめに変えることも大事です。


又、手指の消毒も重要用です。

鶏舎内のあらゆるところを触りますので汚染させる機会を与えてしまいます。


当然ですが、鶏舎の長靴も衛生的でなければなりません。

こまめに洗い、できれば鶏舎毎の長靴が推奨されますが現実はそうも言えないことと思います。


ですが、長靴は汚れて当然では持ち込むリスクは高まります。

こまめに洗い、入退出には消毒し必要以外の場所を歩かないというのも大事ではないでしょうか。

 

まだまだ油断できない時期です。

世間はクリスマスと華やかな季節ではありますが私たち養鶏家はそのような華やかに憧れ、今日を忘れるような状況ではありません。


全国的に野鳥からの検出が続いておりますので、西日本だからといえません。

ある日異なる地域が発生となることもあります。


確かにインフルエンザ発生は星の数ほどある農場から見れば天文学的数値かもしれませんが、それは自農場は関係ないとは言えません。


ただ、今日は発生がないだけと言えます。

明日は死亡鶏が増え始めたと農場管理者から報告があるかもしれません。


今年は高病原性鳥インフルエンザの発生が見られ、死亡しているということから発覚します。


初期の予兆は気づくことはないはずです。

あっという間に今日は数十羽となり通常より多い斃死となり気づくこともありましょう。
特有の鳥の状況もあるかもしれません。


被害が広がらないためにも、日ごろの推移は確認しておき、万一が疑われる場合は現場が躊躇なく家畜保健衛生所へ通報できるように再度確認しておきましょう。


家畜保健衛生所も発生が疑われるからと高圧的に訪問することはありません。


むしろ気になるときは積極的に連絡するべきと思います。

簡易検査もしますし、異なる場合でも助言をしてくれて参考になることが多いと言えます。

 

12月、いつもと違う季節になりました。

引き続き皆さんの農場を最大限守るようご努力をお願いいたします。

 

1日も早くこの騒動が終息することを心より願っております。

 

鶏インフルエンザが発生していますので、出来るだけの防疫措置を取り家きんを守りましょう

香川県では、鶏インフルエンザの発生が続き20日時点で7例での感染が確認されました。高病原性でH5亜型の斃死が多いタイプです。


国内での感染は2年ぶりとなり近年にはなく早い感染となっています。


渡り鳥では、同型ウイルスが北海道での検知もあり、野鳥が運び人間や動物が家きんの近くまで運び発症するとも言われますが、そのメカニズムは不明です。


香川県での発生では、最初の1例目と2例目は異なる市で発生し直線でも40㎞離れており接点がない状況でした。

以降3例目以降は同じ市内で移動制限区域内での発生で近隣農場は大変心配されていることと思います。


感染した鶏の鶏卵は食べたとしても人への感染はないとされており、人への被害はないと言われます。


しかし、家きんは感染を広げない観点から、高病原性鳥インフルエンザではその鶏群を殺処分しなければなりません。

近年は養鶏場の規模が大きくなり農場での飼養羽数は大きくなる傾向があります。


最初の養鶏場では33万羽が飼養されており殺処分されました。

今回の発生例も80万羽は殺処分されると言われ大変な被害が発生していることが分かります。

 

感染経路が解明できないウイルスなのですが、見えないため消毒したり、家きんの近くまで消毒して持ち込ませないような対策が重要と言われます。


報道映像の通り、昔ながらの平屋建て(いわゆる高床式鶏舎のオープン鶏舎)の古い鶏舎構造物でないことが分かります。


近年はウインドレス鶏舎が主流となり窓や換気口から野鳥が入り汚染させるような印象はなく、人や小動物が媒介している可能性が高いことがわかり、疫学調査でも鶏舎構造(金網が破損し野鳥が侵入する簡易鶏舎による被害)によるものより、人が鶏舎入り口での消毒が十分でないことや、小動物が侵入している形跡から間接的に感染源を侵入させている可能性を指摘しているように見えます。


養鶏作業に従事されている方には必須の衛生対策を指摘されるわけですが、そのすべてを防ぎ侵入を防止することは大変な困難と、作業者の慢心を抑える自己意識が必要になります。


多くの農場では、鶏舎ごとに長靴や衣服を交換するというところは多くはないと思います。

種鶏農場の大規模的な施設は衛生対策は大変意識が高いこともあり率先して実行していることもありましょうが、採卵農場では一部を除いて実施しているところはないと思います。


農場内は同一の履物を使用するのが一般的であり、鶏舎の入り口で消毒して入室するのが一般的でしょうし、現実ではないでしょうか。


それで発生がない農場もありますから、その差は僅かなのか運の良しあしなのかはわかりませんが、紙一重であることは分かります。

 

また、ねずみや侵入動物多くは猫もありましょうが、その個所を点検し巣等を破壊し壁面等の補修をされるところも多いと思いますが、一部の農場では誤った認識もあり、
巣の破壊はネズミの活動範囲を広げるだけ(巣にいたねずみが違うところに移動し巣を作り結果広げるだけ)であり破損せず、周辺に殺鼠剤の散布で十分と布教するコンサルタントもいます。


しかし、殺鼠剤は活動がなくなるまで実行し続けなければねずみの駆除はできず、結果作業効率・手間から作業がおろそかになり、知らない間に実施せず薬剤耐性を持ったねずみができたり、被害箇所が多くなったりと良いところが多くなく、むしろ失敗に終わるというのが実情に感じます。


また、従事者の間でも手柄(社長賞を狙うがごときの)を狙い、その辺のネット記事から出来るかもしれないような参考にならない情報を引用し実施するところも見られ、
その多くはその記事の本質や注目点まで読み取れず、結果失敗し被害が拡大するという事例もあり、この問題点の本質まで理解している方が意外と多くないことがわかります。


このような緊急事態に本題に沿った行動が出来る農場と、そうでない農場の差が分かり、それがひいては生産性や組織の優劣があることが観察する者からすると分かります。


鶏インフルエンザが発生すると、その農場の鶏は拡散防止の観点から殺処分になることは養鶏家皆さん知っていることです。


しかし、移動制限がかかり鶏卵や鶏の移動に制約がかかり広い範囲に影響を及ぼすことまで考える農場はそう多くはありません。


天災であり仕方ない。

国が決めたことであり従うのが道理という方もいましょう。


しかし、十分な対策を講じて発生したものは天災と呼べましょうが、管理が十分でない事例ではむしろ人災となることもあります。


管理の十分・不十分は農場の意識や組織の能力によりその差は生まれ、気づくこともありません。


通常管理では不自由していないからというのが本音であり、その変化まで読み取れるような人材もいないというのがその農場の本音かもしれません。

 

しかし、発生を防ぐことを意識した農場運営ができるかどうかは、緊急時に初めて力量がどこまであったのかが分かります。


鶏インフルエンザ発生農場への風当たりは以前に比べ和らいでいるように感じ、発生悪と言われるような時代ではなくなりました。


誰もが感染してしまう可能性が浸透したことによると感じますが、それに乗じてそれなり管理で過ごしている農場もあるかもしれません。


施設を良くすることは視覚から見ても解り、努力している・建物が綺麗・そうでないところは分かりますが、農場内の衛生管理までは見えません。


飼養衛生管理基準の徹底を各家畜保健衛生所から通達されていますが、保健所のニュースに目を通す方がどれだけいるのか、それが分かるだけでも農場の衛生意識の高低は分かります。

 

農場経営者は無収入になるリスクと近隣との関係等を意識し衛生意識は従事者以上に高いことと思いますが、従業員が同じであるかはわかりません。

それは、無収入になるリスクは分からないからです。


ですから、現場を動かす方の意識が高くない場合は今お話したように設備は良くても(ウインドレスで侵入リスクが小さい可能性がある建物)必ずしも、防ぐことが出来るのかは別物であるということを改めて考える機会になるかもしれません。

 

石灰散布も重要で農場よってはこまめに散布されているところもありましょう。


しかし、よく見ますと重要なところには散布されていないところも見られ、その作業は何が目的で、どのようにリスクを低減できるのかという視点がない作業者もいます。


ですが、一面が雪景色になることからよくやっている。

自分は仕事しているという自己満足になっている方もおり、発生がない場合はよくやったと片付けられますが、そうでない場合は、その作業が無駄であるということになります。


石灰も重要です。鶏舎への立ち入りも重要。しかし野生動物侵入防止策も重要。


見えないものですから、すべてが重要でありどれかが欠けると紙一重で感染もありえます。

何しろ見えないウイルスだからです。


農場へ入れない、農場で広げない、農場から持ち出さないという視点で考えて見ると何が重要で、どのように防ぐ策が構築できるのかヒラメキがあるかもしれません。


大事な家きんを守ることは、大事な収入を守ることになり、大事な人材も守ります。


衛生管理は管理者の大事な仕事です。

その指示も大事なことです。


それが分かるように、どのように守るのかその方法まで良く説明できる人材が皆さんの農場にどれだけいるのか。


冬はこれから訪れます。

発生の長期化や広範囲への拡大も心配されます。


近隣は消毒の徹底に着手しており、これからの季節に向けての対策を強化しています。


関東のような大規模産地では発生は大きな損失につながります。


近年は農場の大規模化が進んでいます。

ウインドレス鶏舎により管理者の人員が少なくできるメリットもあり大きく進めているところも多い現実から、
発生時の損害は10万羽、30万羽、50万羽と桁違いに多くなる可能性もあります。


過去は、通報を遅らせたり、検体採取妨害をしたりして発覚を免れるようなこともありました。
いずれも殺処分という大損害を回避したいという思惑があるからと推測できますが、罰則もあり企業公表、関係者の訴追、殺処分後の補償金等の減額や不支給というペナルティーを受けることで、目先の数百万円の時価損害を大きく超える損害を受け、信用低下もあり販路の縮小や撤退もありえます。

 

感染メカニズムはまだ解明されておらず、野鳥から何等の方法により農場へウイルスがたどり着き、家きんへ感染し高病原性であれば斃死が増加し、異常を検知するという流れです。

 

大変な冬になる可能性もあります。

 

他人事のようにとらえるのか、自社農場はどうなのか点検する良い機会でもあります。


発生もなくこのまま穏やかな新年を迎えるのか、全国農場の対策と意識の持続が大事になるのかもしれません。

重量取引と定重量(個数)取引 鶏卵流通の今

 

鶏卵は農林規格により取引されていますが、2000年初めから1パックに定めた重量を入れる定重量パックが多く見られるようになりました。


重量取引とは、規格(M、Lといった6gクラス分けの重さにより区別される)ごとに取引値が決まるもので、需要の過不足が生じると値段が上下するデメリットがありました。


現在も変わりませんが、消費者は大きい卵を好む傾向があるため、LやMサイズの鶏卵を目標に飼養管理を行い需要とマッチングを図ることが経営の第1とされる農場も多かったと思います。


しかし生産者から見ますと、生産コストはサイズ関係なく同じであるためできるだけ鶏卵の価格は同じであるほうがよいという意見があり、定重量(ミックス卵)が多く見られるようになり量販店での取り扱いが増え消費者に認知されるようになりました。


定重量取引は、個数取引と呼ばれ1個の鶏卵はサイズ関係なく同じという性質があります。

ですから経営側から見ますと高い取引があるクラスの鶏卵を生産すればよいのかもしれませんが、工業品と異なり規格を統一した生産はできません。


平均卵重61gの農場とした場合、規格ではMサイズ(重量58gから64gまで)となりますが、平均ですからばらつきます。
ばらつきが少なければ良いのでしょうが、現実は不可能です。

鶏個体差があり鶏卵を金型に入れて生産しているわけではないからです。


実際は農場により大きく異なりますが、一例としてMサイズは全体の57%といわれます。次いでLが21%、MSが20%となり、SやLLが各1%程度存在すると言われます。


価格の有利な重量区分に多く収まれば経営に大きく寄与しますが、日齢が進むごとに平均卵重も大きくなり平均63gというところもありましょう。
この場合も、平均ではMサイズですが、現実はばらつきがありMサイズが45%、Lが35%、MS13%、LL6%となります。


このように、平均では見えませんがサイズのばらつきが当たり前の生産量となるため目当ての重量を維持する生産は技術がいると言われ、全ての生産者が出来るわけではありません。
多くは餌の配合を変化させたり、体重増加を抑制して卵重増加を緩やかにする技法が確立しましたが、多くは鶏へのダメージを与え必ずしも成功したという話はごくわずかというのが現実でしょう。


ですから、種鶏メーカーは日本で好まれるような品種改良を進めており開発して数年後、生産側から「変わったね」という話が出始めます。


そのような背景の中、鶏卵取引は規格取引と、定重量取引が存在し生産者への安定した利益をえる方法が確立されました。
では、それぞれどのようなメリットがあるのかデメリットがあるのか考えて見ましょう。


まず重量取引ですが先ほどのように一般的な取引であり主流でもあります。

しかしサイズにより過剰卵が発生するため利益に変動が生じます。
産卵重量が多い場合は飼養摂取量が多くなりますが利益が高いと言われます。(餌代を下回る鶏卵取引はほとんどないため)


一方、個数取引では飼料摂取量が少ない場合では重量取引よりも利益が高いと言われ鶏種選びが重要ですが販売方法によりこのような影響があります。
(餌代が少ない場合、多くは小ぶりの鶏卵が生産されますが、1個の鶏卵価格はどのサイズでも同じであるため変動しないメリットがあります)


それぞれには、このようなメリットがあるので、個数が良いという意見もあることでしょう。


しかし、デメリットも存在します。


重量取引である場合、過剰卵発生がある場合はその分利益を押し下げるという原則があります。
一方、個数取引では、定重量パックの平均卵重(一般的に59g)よりも大きくなる場合は不利になる傾向があります。つまり1パックは580gから610gで収まるようになっているのでMやLサイズに近い鶏卵は、重量取引のほうが有利に働く可能性があり飼料摂取量が少ない場合でも、引き取り単価の高いほうが有利になります。


群馬県畜産試験場では2008年にこのような試験を行い農場での選定に役立てる研究を発表しています。


現在の飼料要求率は多くの農場で1.8から2.0が多いと思います。
つまり卵1キロ生産するためのえさの量は1.8㎏から2㎏というわけです。

1.8を下回るところはそう多くはないかもしれません。


この場合の多くは生産量(個数)が少なくなる傾向が多いため重量取引では若干不利となり、個数取引では個数減少により不利になり可能性があります。


逆に2.0を超えるような場合の多くは、餌を多く必要とする傾向のため、鶏体が重く卵重も重い傾向があり、重量取引では有利に働く可能性がありますが、個数取引では1個の単価が同じであるため必ずしも有利な価格で取引されるとは限りません。


実際、店舗での鶏卵販売はミックス卵(定重量)と規格鶏卵(MやLサイズ)とは価格は異なり、ミックス卵は安く販売されている傾向があります。


また、現実飼料要求率は多くの農場で1.8から1.9程度が多い(特に白)と感じますので飼料摂取量はよほどの鶏種でない限り又管理や疾病の有無により増減ありましょうがどこも同じと感じます。


つまり、摂取量の少ないことによる有利不利は、農場で左右される要因にはなりにくい傾向が進んでいるように思います。


それだけ鶏種の改良が農場サイドにこたえるようになりつつあるということです。

 

今後、鶏卵取引は自社GPがあることで個数取引に向いている、原卵出荷であれば重量取引が向いている等納め先や販路の希望で決まることでしょう。


販売先は、消費者の希望に沿う納品を希望しています。

ですからすべてがミックス卵にはなりませんし、すべてが規格重量卵の販売もしません。


しかし、消費者は大きい卵を好む傾向は今も変わりませんので、低価格販売にはミックス卵が良く、消費者にこたえる場合は重量取引卵がよいのでしょう。


但し、ミックス卵には580~610gという幅があるとはいえこの基準を満たしますし、大小デコボコする鶏卵は見栄えから好まれません。


また、小ぶりの卵が10個入ると消費者にはあまり好まれません。


この場合小玉ミックスとタイトルをつけて販売することもありましょう。

この場合の多くはさらに低価格になり特売でよく使用されます。


販売方法は、農場により検討される大事な要素です。

鶏種の選定で飼料摂取量が変わり、卵重の大小があります。
鶏種の選定は経営に大きな影響をあたえることでしょう。

成鶏更新・空舎延長事業が終了しました 秋に向けての安定経営を目指しましょう

令和2年9月24日標準取引価格が基準額を超えたため23日申し込みしている方までで事業が終了となりました。


また、9月相場東京M基準値は15円高160円となり上昇基調となっています。
先月からの上昇平均価格(1日から末日までの価格を平均化した額)は例年12円が多い中まだ6円と延長事業が終了したもののまだ上昇を期待したいところです。


足元では、鶏卵消費動向は外食向けに本調子でないものの上向きが見られます。シルバー連休による買い付け、家庭消費の例年を上回る需要が続き家庭消費頼みが続きますが、季節は消費上昇時期にもあたり更なる期待もあります。


外食やコンビニの鶏卵をふんだんに使用したメニューも散見され消費機会を至る所で見ます。

 

前年と異なり、主産地の台風等災害による畜産被害は少なく安定した生産活動も続き皆様の安定経営が継続できると良いと感じます。


台風は12号の関東東側通過はありましたが、昨年の15号や19号といった産地直撃や周辺地域の甚大な被害もなく安心はまだできませんが、警戒し不安な状況ではないことでしょう。


季節は秋となり、残暑も終わり涼しい季節になりました。

鶏たちも暑さのストレスを忘れて産卵回復があることでしょう。


同時に鶏卵消費に貢献される時期でもあります。
鍋物、温かい食べ物と鶏卵の組み合わせ、サンドイッチ、おでん等メイン商品もありましょう。


報道では、全国の鶏卵を集め好きな卵をパックに詰めて購入するイベントもあります。
主要消費地東京での話ですが、沢山の方々の購入がありスーパー等価格重視の鶏卵以外にも一定の買い手がいることがわかります。
恐らく購入されている方々のご自宅には卵はあり、今回買い足していることでしょうから需要上昇のヒントになるのかもしれません。


シルバーウイークは多くの方々の移動がありました。

公共交通は前年の5割程度でしたが自動車での活動は例年以上となり感染対策を意識した活動が見られました。


また東京を発着するGO TOトラベルも来月から始まり、都独自の給付をつけてのイベントになるようで、消費に大きく貢献する都民の皆さんの消費牽引に期待したいという地方もあるようで、この秋の観光に地域消費を促すクーポンも配布され50%を超える割引旅行となり、秋の自然散策を尋ねる旅行や温泉等もあり季節需要がありそうです。


そのような中、地域消費に畜産物や主要商品である鶏卵は需要を底上げする大事なイベントになりましょう。
祝日は11月以降までないのですが曜日を問わない方々はこれを機会に旅行と食事、宿泊を楽しまれることでしょう。


鶏卵も冬に向け需要が高まる季節になっています。

 

外食は例年の7,8割程度と言われますが春先と比べ改善傾向はみられます。

心配なのは年末に向けた加工筋の買い入れが例年通りあるのかという点でしょう。


供給は昨年と比べ増羽傾向であることはブログにも紹介しましたし関係団体のデータからも示されています。


現実筆者の近隣では増羽している農場もあり増築工事も盛んであるところも見られます。

 

増羽はそれ自体問題行動ではありません。


引き合い先があり資金力があるという農場の力を示すものであり、1農家の羽数増加している現実と一致をしています。


業界全体が大規模化し続けている現実からは避けることはできません。


いかに販路先があり付加価値又は自社というブランドを持たないと厳しい現実があり結果相場に左右され市場から撤退しなければならないという市場原則に従うことになります。


先日、日本養鶏協会は鶏卵需給見通し(令和2年9月)を発表しました。


内容を見ますと需要が供給を超えることに関するデータと現実を示し、将来の人口動態から見た需要見通しを示しています。

適正な生産と需要の喚起が大事であるという内容ですが、

実際増羽が進みどのように推移したのか過去を見ますと、増羽が進んだことで18年の12月は珍しい相場高にブレーキがかかりました。

最需要期であるにもかかわらず供給が需要を追い越したことによるもので19年1月は初市M基準値96円となり関係者を驚かせました。


それ以降初夏まで相場の低迷が続き成鶏更新・空舎延長事業が発令されました。夏は台風による主要産地の被害状況から相場高となり19年を終えます。


本年20年も春先までは新型コロナウイルスの影響もありましたが家庭需要いわゆる巣ごもり需要がありましたので安定した相場になります。
その後外食の需要低迷に家庭消費減退があることで相場安に至ります。
今後家庭消費も上向きましょうが、春先のような外食減退分を家庭が消費して均衡を保つのか注目されます。
それは、春先と違い増羽があるからです。


安定した相場のためには需要と供給がバランスを保つ必要があるのは皆さん承知の通りです。
ですから昨年の夏は供給に不安が生じたため相場が反応し全面高になるのです。


現在は需要の減少があることで供給過多と認識され相場安になります。

9月の平均上昇から見るとあと数日でさらに10円、20円増加するかどうかは微妙なところです。
10月も平均上昇額は12円であるように見えます。さて現実はどうなるのでしょうか要注意です。


12月は年末最大イベントクリスマスもあります。

加工とはいえケーキ等鶏卵の最需要期になります。準備は早ければ10月となりましょう。
買付はどこまで進むのでしょうか。

家庭向けは巣ごもりもあり上昇の期待が高まります。


しかし消費者心理は悪化しているのも心配です。
年末賞与の減額も聞きますし、廃業等により雇用の不安も連日報道されています。


個人消費は個人心理を悪化させると購買意欲減退が長引きます。

それは当たり前であり物を購入しないという流れは自然の事です。


物を購入しなければ更なる企業活動の低下と個人消費心理を悪化させるというスパイラルもあり、ここが正念場にも見えます。


需要の高まりを促すには消費者意識を改善するのが早道になります。

ですから価格競争があります。


価格競争は供給側の体力を奪います。

この点がとても心配です。


ですから、左右されない先ほどの好きな卵をパックに詰めて購入する消費者のように価格だけが購入基準にない方々を探し当て消費を促すような策をみつけなければなりません。


しかし需要の喚起は個人では限界があります。

ですから業界で取り組まなければなりません。


小規模農場のように地域住民がいてその方々が安心を購入するように鶏卵を買うような価格だけでない付加価値がさらに重要になります。


ただ物があればいい商品には相応の価格で購入する消費者に何を訴求し販路を見つけるのか。


秋はそんな課題を見つける大事な時期かもしれません。

品質維持向上するには農場HACCPが有効です

暑い夏で鶏たちも大変つらい時期になりました。

鶏卵の重量が小さくなり鶏卵相場も大玉高となり一部市場の小玉は下落となり生産状況が相場に現れています。


生産重量は収入に直結するため事態を把握されている農場も多いと思います。

しかしこの時期は鶏卵にとって品質保持が難しい時期でもあります。


昨年8月は千葉県で腐敗卵がスーパーで販売され消費者より販売店を通じて苦情がありました。


自社パッキングが主流となった時代、検卵技術が十分でない場合不良卵のはじき出しが甘いことから市場へ流通することもある一例です。
また9月には同じ千葉県でも過少重量のパック卵が市場へ流通し消費者より苦情があり回収となった事例もあります。


夏は、生産重量が少なくなります。

農場や気象環境によりますが、1個1gや2,3g小さくなることもありましょう。


サイズは6グラム刻みのクラス分けですが、一般的に1クラス変化することも珍しいことではありません。
LサイズであればMサイズが主流になるということもありましょう。
但しすべてが1クラス移動ではなく、そのうちの30~60%が移動ということであり、多くの割合が移動するという意味です。


さて、今お話したように鶏卵の品質保持はパッキングに頼ることも大事ですが、できることであれば農場で不良卵の排除ができるようなシステムを構築することで、2重の安全対策が講じられ品質への信頼が高まります。


私たちは、認証取得商売のように見えるかもしれませんが根底は品質保持による生産物への安全と安心をご提供しております。


養鶏事業は星の数ほどある農場のうち品質や重量違反が発生するのほんの一部です。
残留薬剤残存による品質回収事案もあり、ただ鶏を飼育し卵を回収し売り上げるだけという時代ではないことが分かります。


その中には、鶏病対策もありその中で薬剤残存があり県の検査等で発覚し告知され回収ということもあります。
昔と違い薬剤への関心が薄い場合事故に発展する事例でもあります。


食品という観点で鶏卵生産活動を見ないと、主体は鶏なので関心が薄くなりますが生産工程の中で人が危害を与えていることがわかります。


鶏卵回収の事例はあまり報じられることはありません。

回収した大変なこと、その後の経営再開のご苦労は報じることはありません。
ですから、発生農場への興味はありますが自社では昨日まで発生がないことから関心が薄くなりやすく又発生確率も低いこともありその大事さが伝わりにくいと感じます。


ブログでもいくつか回収する大変なこと、納品の打ち切り、廃業を決断されたこと等その大変さをお伝えしています。


しかし、自社で発生がない場合中々分かりにくいのかもしれません。

しかし品質管理の不備は消費者まで不良品が流れた場合重大な事例になります。


例えば、9月の過少重量の事案では、2日間出荷分計3800パックが東京や千葉県の販売店から回収しなければならないことになりました。

出荷パックのほとんどに重量に満たないものが混入しパッケージ化されたとしています。


8月の品質不良についても5000パックが回収対象になります。

もしかすると1パックのみの不良卵混入の可能性もありましょうが、外見から判断するのは困難であり、なにより品質失墜状況で他は安全であり販売可能とはなりませんし、何より販売店が納得できないため該当出荷日全てが回収対象になるのです。


そのような状況に陥る可能性がありますが、1日そんな少ない数出荷してないので影響がないという方もいましょう。


しかし、1日数千パックが安定して出荷していたそのうち1つが停止になるとその過剰分はどこに行くのでしょう。
相場基準の出荷先があると答えることでしょう。

そうであれば今後相場に左右される経営になるという不安が付きまといます。
それより、その後再出荷できるのでしょうか。

相手はそれを望んでいましょうか。


代替品が多くあるこの業界ではどうしても御社の製品でなければ困るということは今の時代あるのでしょうか。

 

そう考えた場合事故が出る可能性を未然に防ぐほうが、いらない心配をするより安定した経営が出来るのではないでしょうか。


では、品質維持するにはどうすればよいのでしょうか。


それは「仕組みを作る」に限ります。


今までは、特に仕組みはなく事故はなかったというのが本音です。

仕組みがなければ行き当たりばったりとなり、今日明日1週間程度は品質保持の作業はできますが多くは自然消滅します。つまり仕組みがないので忘れたり、安全であり作業不要と認識したり、めんどくさいことからやらないということもありましょう。


実際多くは今の3つのいずれか又は全部が理由になることが多いと言えます。

 

農場HACCPはシステムを構築し今のような品質維持を大事と考えた場合それにあった作業方法を構築します。

つまり仕組みを構築します。


仕組みができれば、作業をしますので作業をしたことについて記録をさせます。
記録があり、事故が発生した場合はその内容を精査し次に生かし同じことを繰り返させないことを認識します。


三者にも、仕組みがあり記録をしており事故発生は起きていませんと説明しやすくなります。


ただ、昔から事故はないですよという説明より説得力があります。


衛生管理対策に重点を置いた農場HACCPは、認証による利益拡大を狙う人たちには理解が得られていないのが実情です。

実際、目に見える収益拡大に貢献していないというお声もいただきます。

費用ばかりかかり費用対効果から見ても意味を持たないというご指摘もあります。


現実、認証を取得していない農場の製品は昔から実施しているシステムが良好なので事故として見えないことが現状でありその解釈は間違いではありません。


しかし、時代や作業者の質が変化していることは現実です。

これにより作業が伝承されなくなったり、作業者や管理者の質が変わり衛生について理解が薄くなり、効率重視や手間ある作業の廃止からおろそかになり昨日まで事故なくても今日発生してしまったということもあります。


実際事故が起きてしまった農場の多くはいい加減な作業ではありません。
むしろ、今のように考えの薄くなったことが少しづつ農場の衛生管理レベルを下げていて気付かないうちに事故を呼ぶような環境に変化していたというのが実情です。


それはどの農場でも当てはまるはずです。

それは、少しづつ変化することには気づくことが難しく、通常の管理に影響なく日々無事に過ごしていきます。

しかし一定の管理レベル分岐点を超えると少しづつほつれが発生し事故として現れます。発生したところで異常として初めて認識されバタバタとしてしまうのが多くの実情ですし現実なのでしょう。


考えることの大事さはブログにも書きましたが、常に考えることができなければ農場の生産ではなく、衛生管理の低下、結果病気や寄生虫の発生の誘発とコントロールが出来ないという形で現れ、薬剤により残存事故や品質低下する工程が発生し除去できず消費者へ渡してしまうという最悪の展開に至ります。


そのことで、生産量に現れたり出荷先の減少という一番の関心事にあてはまってしまいます。


ですから、農場HACCPが完ぺきとは言いませんが考える力を作業者に与えて事故の防止に一翼を担ってもらうわけです。
認証ですから、第三者の基準を満たす必要もあり、認証費用も掛かります。


その時間やお金がもったいないという方もいますし、その解釈は農場規模や従事者の力量によっては間違いではありません。


しかし、安全を維持するには偶然に期待するのもリスクはあります。

確率は低いのでお金を投じることに無駄を感じることもありましょう。


ですが、発生したときは甚大な損害があります。

 

品質に関すること以外にもあります。
それは鶏インフルエンザもあります。
農場HACCPには飼養衛生管理基準が法規制の根底にあります。

この基準は飼養管理する方全てが実行する決まりです。
しかし、100%完ぺきという方は多くはありません。基準のうちいずれかが不備を指摘された方もいましょう。


病気の発生を防ぐ、農場に広げない、農場外に持ち出さないという考えがあるこの基準に適合できるように農場の仕組みを考えると対策効果が大きくなります。
それでも完全ではありませんが、出来る限りの対策を講じているのは事実ですし行政機関も理解をしますし万一発生した際の負担金や助成金の満額支払いを受ける条件にも
あてはまります。


ですから、認証で商売繁盛とは言えませんが、今の経営に安定した安心をプラスできるのです。
それが、品質維持に貢献し結果商売が繁盛し長い年月安泰となるのでしょう。

 

まだ暑さが残ります。

品質に不安が多くなるこの時期安心して乗り切るためにも農場HACCPの取得を考えても良いのではないでしょうか。

餌の配餌とカビ発生にご注意を 季節要因もあり管理しずらいというお話も聞きます

7月も下旬になりましたが、雨の日が多く外気温は昨年から見ても涼しい日が続きます。


数カ月ぶりに訪問した農場主の方も笑顔で迎え入れてくださり本当にありがたいと感じます。
nogutikusanさん太りましたね と話されたり、前回訪問から本日までの農場内のお話をいただいたりと、人と触れ合うことの大事さ、Web訪問とは違う人とのかかわり方の大事さを改めて認識したした次第でもあります。


その中、この季節的要因のあると同時に配合飼料の油分から配餌不良とカビの発生がある農場を見ることが少し多いと感じます。


しっかり管理をされている ある農場は、今年は餌の配餌不良が多くて現場が困っているよ。というお話をいただきます。
その農場はホッパーフィールダー式で均し機(ならしき)が設置されています。
夏場は特に配餌不良のお話も伺いますし、実際管理しているときも見る機会が多くなります。


ホッパーより餌筒を通り、均し機からエサ樋に落下する原理ですが、筒が細くなる部位を境に餌が落下しなくなるという現象です。
衝撃を与えると再度落下を始めるのですが、よく見ると箇所箇所で餌が抜け落ちていることがあり、ひどい場合餌樋1通路全てが抜け落ちることも珍しくありません。


管理が慣れていない人は、餌樋を見分けることが出来ず餌が暑さで数グラム減り暑さが原因なのですね。と報告してくれます。
しかし、昨年と違い涼しい7月です。そんな影響があるのかよく見ますと、餌が抜け落ちていることが分かります。


しかも、複数列で抜けており、鶏を観察すると慢性的に不足しておりその列の産卵個数が少ない状況がわかります。
現場は、餌列の前後は確認しており問題ないということですが、よく観察するとその方法に問題があることが分かります。

 

餌の粒度は季節又は餌により異なるというのは現場管理者から見るとよくあることと思います。


本年は、湿度が高い日が多いこともあり、餌がカビ付くという話も聞きます。
餌がカビるというのは、餌樋に放置された餌が劣化することで発生するのですが、均し機がない給餌を実施ている農場では水こぼれが重なり固形化しカビる現象があります。
鶏は珍しいものに興味を示しますから、食べるだろうと考える管理者もいるかもしれません。
しかし、暑い日に湿った餌を食べることはありますが、固まりを好んで食べることはあまり見ることはありません。


カビは鶏に対しても良くない影響を与えます。
カビ毒といえば通じる方もいましょう。


生産性の低下、壊死性腸炎の罹患も有名です。しかし現場ではカビに関して意識が必ずしも高いとは言えません。


カビが付着した餌を餌樋に流し入れて鶏が食べるということもあります。
こぼれ水が原因とわかっても漏水しているピックの交換や水樋の位置調整等回避することが出来ていない農場もあります。
理由を伺うと、時間がない、修繕する方法がわからない、そのように指示をしていない等お話されます。


いずれも、鶏に対しての配慮が第1になっていないことがわかります。


鶏の生命に危機に迫っているときに同じ理由はされないと思います。(水が給水していない場合等)


このことから、現場で鶏の管理基本をご指導指することもあります。
カビは季節的要因もあり避けて通れないといえます。しかし原因を取り除くことは可能ですし、予見することもできます。
後は、その時間を必要かどうか意識にかかっています。


もう一つ、餌の抜け落ちですが、これも意識を持つことである程度防ぐことはできるはずです。
意識が十分な状況でない場合、餌抜けによる産卵率低下が2,3%から発生します。
しかし、原因が分からずエッグカウンターの異常と捉えたり、給水異常と捉え飲水量を確認したりと、大事なのですが主要因までたどり着けないという例もあります。


結果、お伺いしたときに原因が判明したり、修理業者から指摘をうけることもありプロであったはずの管理者が見落とししていたと言うこともあります。


管理者が、巡回し早期に発見することですがその機会は死鶏巡回の際に確認できるはずです。
巡回する際には鶏だけ見ていては大事な情報を見失います。鶏と餌を見るだけで1回でその用事が完了します。


最近は巡回と言えば、鶏の確認のみと答える管理者が多くなりました。農場でも大事な仕事ですからその通りでしょう。
しかし、その通りだけの仕事では後に、餌樋を見る時間が必要等無駄な時間が発生します。
これを無駄と感じるため、餌抜けを見つけることが出来ないのだと感じます。


であれば、抱き合わせで作業すればよいのです。


仕事は、必ず1作業1工程と考えてしまう方もいます。その通りですが餌のトラブルは生産量の低下に直結する異常事態です。
これを取り除くのであれば、その時間を作るか何等かに組み入れるしか時間確保はできません。


柔軟性が必要なのですが、その考え方を提案できる方がいないというのも実情です。


先ほどのように巡回は巡回では管理者は指導しやすいのですが、農場の管理レベルは下がっていきます。
なにしろ、従事者は巡回が仕事であると認識するからです。


通常はこれで問題はありません。

しかし緊急時や危険の予兆が芽を出した時対処もできません。


トラブルは必ず予兆があり被害を生みます。その予兆は見つけ出すしかありません。
しかしその見つけるにはコツがありますし、意識を持つ必要もあります。


組織内では、そのような意識が薄くなる場合多くは問題の隠蔽等経営にとってマイナスしかない場合もあります。


生産量はいずれ戻るから大したことがないという管理者もいます。
しかし、管理者がこのような発想では生産量の低下はやむを得ないし、すぐ戻るから問題なしという意識が、大きく悪化し対処できなければ隠蔽し「原因はわかりません」でよい。


そう考えてしまいます。


今後、養鶏は生産量が多いことで需要に答えるのか、自社ブランドを育成し量より質を第1にするか方針により市場に留まるすみわけになる時代が訪れます。


その時、このような意識がプラスになるのか考え直すきっかけになるかもしれません。


配餌のトラブルは季節や配合により発生しますが、それに立ち向かう現場の意識を再確認する良い機会でもあります。
カビについても同じで、季節だから仕方ないと考えるのか、仕方ないが除去する方法があるのか、ないのか。


その意識を問う良い機会でもあります。


問題の事例ですが、それに向かう意識がなければ残念ながら、緊急時も同じ道をたどる可能性もあります。


管理者は従事者と同じ頭の発想ではいけません。
汗を流し、働く姿勢を見せることも大事です。

しかし問題の解決できる能力がなければ結果は「何もできない上司」と評価されるだけで、その姿勢は無意味になるでしょう。

ましては無駄な雑談しかできない管理者では「暇で何もしない上司」と評価されるでしょう。ここまでひどくなると「それを容認する経営陣」とまで酷評されかねません。そうなるし士気は下がりますし経営に影響をじわじわと及ぼす可能性が著しく高くなる可能性があります。


考え、行動し、問題を発見し、考え、行動する。こんな繰り返しをするのが管理者の資質なのではないでしょうか。


これから、暑くなり鶏の変化が見られ対処しなければならない季節になります。
それを、季節だけで片付けるのか、知識をフル活用して考え行動するのか。
管理者や農場全体の管理レベルを底上げする良い機会になるでしょう。

鶏も動物愛護法の影響を受けることについて

和歌山県で令和2年1月に発生した肉鶏農場の死骸や鶏糞放置の事件は、最近大きく報道されていますのでご存知の方も多いことでしょう。


3月には一部町議会で対応について報告され、県が廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき行政代執行します。


これにより周辺住民の生活環境を清潔にする是正措置が行われました。


放置された鶏の死骸回収と焼却処分には担当された皆様大変ご苦労されたと存じます。


私自身も過去違う農場で死骸回収作業に携わった経験があり、あの膨大な量と臭気に慣れているとはいえ大変な状況を思い出されます。


その撤去費用は約1億円となり、該当組合に請求されるという報道です。

事件報道はこれで終わらず、今回経緯を明らかにするため動物愛護及び管理に関する法律により県警察が家宅捜索されています。


1月に鶏の餓死が発生したということは、少なくても前年秋には飼料代金の未払いがあり餌供給が停止し、資金がなく従業員がいなくなり管理等対応策がなくなり餓死させたというところと推察されますが、畜産農場の大型化は今後このような事例も発生する可能性があるため、十分に捜査され県等が次の対策を打つ下地になることを期待したいと考えております。


さて、今回動物愛護法が適用され捜査を受けることになったのですが、動物愛護法はどんな法律でどのような理由で鶏農場に適用されたのか考えて見ます。
なお動物愛護法は別名といえます。

正式名称は

動物の愛護及び管理に関する法律で昭和48年に制定したものです。


多くの方は、犬や猫等愛玩動物を放棄したり虐待したりすることを禁止する法律と考えているかもしれません。
その通りで、動物が生涯を終えるまで飼育する責任や虐待の禁止、動物販売店の責任や禁止行為の明確化と罰則も有名です。


目的は、動物の生命の尊重や動物が人に危害を与えることの防止が主な目的です。
愛護動物には犬や猫の他に馬、牛、豚、鶏、あひる等も含まれます。


このことから、鶏が虐待された(餌を与えず餓死させた)ことを重く見て捜査を行ったという流れに見えます。

 

鶏は、餌を与えない場合すぐには斃死することはありません。採卵鶏の多くの農場では強制換羽をさせていると思います。
これは、餌を与えず羽を抜けさせて、鶏が冬に向かい春への準備をさせる行為をさします。
10日、20日等農場によりますが断餌をして、水のみで生命を維持させます。

その間いくつかの鶏は斃死していきますが、結果、羽がごっそりと抜け落ち、新しく羽が生えてきます。


鶏の若返りとも言いますが、綺麗な鶏に仕上がります。

 

近年は種鶏メーカーが強制換羽を必要としない安定した産卵成績を示すような改良が進んでおり、少しづつですが強制換羽を取りやめていく農場もあるようです。
しかし、強制換羽のコストカットの魅力がまだ強いことから継続しているところも数多くあります。


但し、水がない場合は生命の危機を迎えます。


鶏の体温調節は水しかありません。汗をかかないため口呼吸で蒸発させないと体温調整が出来ないのです。
鶏は本来生命力が強いのですが、水がない場合すぐに衰弱しやがて斃死してしまいます。

 

動物愛護というと、JGAP取得を目指している農場では アニマルウェルフェアという考えもありましょう。


しかし、アニマルウェルフェアは動物に対する5つの自由を与えるべき指針であり、法令とは大きく異なります。

 

養鶏業を営むということは、家畜の命を大事に管理をして虐待してはなりません。
しかし、養鶏というと バカの鶏飼いと言われる時代があったように、深い知識や法令順守の考えを持つ必要があまりなく、庭先に鶏を放し卵を拾う平飼い、又は少数のゲージに管理をして簡素な建物で飼育し季節の温度に大きく影響を受けるような鶏に対して試練を与えるような時代もありました。


鶏を飼い商いをすることが重要視される時代が長く続きました。


しかし、今回のように経営が立ち行かない場合、鶏をいけないという知識もなく廃棄するということ、餌がないから餓死させるという行為はこのような大きなペナルティーを受けるということが分かりました。


鶏の命を軽視するということは、物を言わない鶏だから安心であるということでなくその考え自体が時代遅れとなり自らの経済危機をより深刻化することにもなるということです。

 

今回、餓死したことによる金銭損失は1億円以上となりました。

会社はすでに破産申請をしています。
回収できるのか分かりませんが、少なくとも該当肉鶏ブランドの毀損は避けられません。


餓死させたブランド鶏=今回のブランドというレッテルは貼られてしまいます。


話題性はありましょうが、そんな話題で商品を面白おかしく購入する消費者は恐らくいないと言えます。


美味しいからだけでは商品は選ばれない現実もあります。

ネガティブな要素は消費者購買意欲を下げてしまいます。


スーパーでも最近多く見ることがある有名でない○○鶏と名乗って販売していますが、知名度は高くはありません。日本固有の種鶏や有名なものは別ですが、消費者から見てその差別化は難しいといえます。


家畜を管理する私たちは、経営に不安なく過ごしているとき、そんな法令を考える方はほとんどいないでしょう。
増羽して収入を増やし、利益拡大を進める。そんな攻めの経営をされる方が多いと思います。


しかし、相場取引が収入源となる場合採算ラインを超えての相場展開は予測は出来ても、実現は未来の事であり誰もわかりません。


借り入れが常態化した場合金融機関も融資には慎重になりますから、手形振出しを選ばれる方も多いと思います。


今回の事件も前年末には金融機関との調整は不調に終わったと報じています。


その後人員の大量退職につながり、翌年事件が発生し破産事実が官報に記載され、3月に町議会、県での問題提起となり法令による代執行そして、刑事事件へと発展し進みました。

 

鶏を飼うという考えがこんなにも大ごとになるとはだれも考えなかったことでしょう。

 

しかし、知らないだけでは済まされないという現状、そして知らないことが後になって大変な事態になるという事実。

経済第1で物事を進めて鶏への配慮が忘れられ、後になり暴露されたり事件化される事例は今回が初めてではありません。

今の時代は鶏への配慮があるべき時代になっているという認識を持つと今回の事件の考え方が大きく変わるかもしれませんし、今後知らなければならないという無知であることの恐ろしさを回避できることもできることでしょう。

 

私たちの自覚を持ち合わせるべき事例となった今回の事件は今後も起こりうることなのかもしれません。