nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。

成鶏更新・空舎延長事業が終了しました 秋に向けての安定経営を目指しましょう

令和2年9月24日標準取引価格が基準額を超えたため23日申し込みしている方までで事業が終了となりました。


また、9月相場東京M基準値は15円高160円となり上昇基調となっています。
先月からの上昇平均価格(1日から末日までの価格を平均化した額)は例年12円が多い中まだ6円と延長事業が終了したもののまだ上昇を期待したいところです。


足元では、鶏卵消費動向は外食向けに本調子でないものの上向きが見られます。シルバー連休による買い付け、家庭消費の例年を上回る需要が続き家庭消費頼みが続きますが、季節は消費上昇時期にもあたり更なる期待もあります。


外食やコンビニの鶏卵をふんだんに使用したメニューも散見され消費機会を至る所で見ます。

 

前年と異なり、主産地の台風等災害による畜産被害は少なく安定した生産活動も続き皆様の安定経営が継続できると良いと感じます。


台風は12号の関東東側通過はありましたが、昨年の15号や19号といった産地直撃や周辺地域の甚大な被害もなく安心はまだできませんが、警戒し不安な状況ではないことでしょう。


季節は秋となり、残暑も終わり涼しい季節になりました。

鶏たちも暑さのストレスを忘れて産卵回復があることでしょう。


同時に鶏卵消費に貢献される時期でもあります。
鍋物、温かい食べ物と鶏卵の組み合わせ、サンドイッチ、おでん等メイン商品もありましょう。


報道では、全国の鶏卵を集め好きな卵をパックに詰めて購入するイベントもあります。
主要消費地東京での話ですが、沢山の方々の購入がありスーパー等価格重視の鶏卵以外にも一定の買い手がいることがわかります。
恐らく購入されている方々のご自宅には卵はあり、今回買い足していることでしょうから需要上昇のヒントになるのかもしれません。


シルバーウイークは多くの方々の移動がありました。

公共交通は前年の5割程度でしたが自動車での活動は例年以上となり感染対策を意識した活動が見られました。


また東京を発着するGO TOトラベルも来月から始まり、都独自の給付をつけてのイベントになるようで、消費に大きく貢献する都民の皆さんの消費牽引に期待したいという地方もあるようで、この秋の観光に地域消費を促すクーポンも配布され50%を超える割引旅行となり、秋の自然散策を尋ねる旅行や温泉等もあり季節需要がありそうです。


そのような中、地域消費に畜産物や主要商品である鶏卵は需要を底上げする大事なイベントになりましょう。
祝日は11月以降までないのですが曜日を問わない方々はこれを機会に旅行と食事、宿泊を楽しまれることでしょう。


鶏卵も冬に向け需要が高まる季節になっています。

 

外食は例年の7,8割程度と言われますが春先と比べ改善傾向はみられます。

心配なのは年末に向けた加工筋の買い入れが例年通りあるのかという点でしょう。


供給は昨年と比べ増羽傾向であることはブログにも紹介しましたし関係団体のデータからも示されています。


現実筆者の近隣では増羽している農場もあり増築工事も盛んであるところも見られます。

 

増羽はそれ自体問題行動ではありません。


引き合い先があり資金力があるという農場の力を示すものであり、1農家の羽数増加している現実と一致をしています。


業界全体が大規模化し続けている現実からは避けることはできません。


いかに販路先があり付加価値又は自社というブランドを持たないと厳しい現実があり結果相場に左右され市場から撤退しなければならないという市場原則に従うことになります。


先日、日本養鶏協会は鶏卵需給見通し(令和2年9月)を発表しました。


内容を見ますと需要が供給を超えることに関するデータと現実を示し、将来の人口動態から見た需要見通しを示しています。

適正な生産と需要の喚起が大事であるという内容ですが、

実際増羽が進みどのように推移したのか過去を見ますと、増羽が進んだことで18年の12月は珍しい相場高にブレーキがかかりました。

最需要期であるにもかかわらず供給が需要を追い越したことによるもので19年1月は初市M基準値96円となり関係者を驚かせました。


それ以降初夏まで相場の低迷が続き成鶏更新・空舎延長事業が発令されました。夏は台風による主要産地の被害状況から相場高となり19年を終えます。


本年20年も春先までは新型コロナウイルスの影響もありましたが家庭需要いわゆる巣ごもり需要がありましたので安定した相場になります。
その後外食の需要低迷に家庭消費減退があることで相場安に至ります。
今後家庭消費も上向きましょうが、春先のような外食減退分を家庭が消費して均衡を保つのか注目されます。
それは、春先と違い増羽があるからです。


安定した相場のためには需要と供給がバランスを保つ必要があるのは皆さん承知の通りです。
ですから昨年の夏は供給に不安が生じたため相場が反応し全面高になるのです。


現在は需要の減少があることで供給過多と認識され相場安になります。

9月の平均上昇から見るとあと数日でさらに10円、20円増加するかどうかは微妙なところです。
10月も平均上昇額は12円であるように見えます。さて現実はどうなるのでしょうか要注意です。


12月は年末最大イベントクリスマスもあります。

加工とはいえケーキ等鶏卵の最需要期になります。準備は早ければ10月となりましょう。
買付はどこまで進むのでしょうか。

家庭向けは巣ごもりもあり上昇の期待が高まります。


しかし消費者心理は悪化しているのも心配です。
年末賞与の減額も聞きますし、廃業等により雇用の不安も連日報道されています。


個人消費は個人心理を悪化させると購買意欲減退が長引きます。

それは当たり前であり物を購入しないという流れは自然の事です。


物を購入しなければ更なる企業活動の低下と個人消費心理を悪化させるというスパイラルもあり、ここが正念場にも見えます。


需要の高まりを促すには消費者意識を改善するのが早道になります。

ですから価格競争があります。


価格競争は供給側の体力を奪います。

この点がとても心配です。


ですから、左右されない先ほどの好きな卵をパックに詰めて購入する消費者のように価格だけが購入基準にない方々を探し当て消費を促すような策をみつけなければなりません。


しかし需要の喚起は個人では限界があります。

ですから業界で取り組まなければなりません。


小規模農場のように地域住民がいてその方々が安心を購入するように鶏卵を買うような価格だけでない付加価値がさらに重要になります。


ただ物があればいい商品には相応の価格で購入する消費者に何を訴求し販路を見つけるのか。


秋はそんな課題を見つける大事な時期かもしれません。