nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

季節イベントが進んでいます 恵方巻はどうでしたか

2月3日は節分で多くの方は豆まきや恵方巻を食べたりと季節イベントを楽しまれたことと思います。


その恵方巻は、この3年位前からフードロスの観点から廃棄の低減を求める動きが強く、販売先も事前予約や売り切りを見越した当日販売等で廃棄を出来るだけなくす取り組みを進めています。

売店はフードロスを発生させないことが企業価値の一つとして認識されつつあるようで、無駄に作らないことで原料調達費用も削減でき一石二鳥の状態です。

 

このこともあり、鶏卵の荷動きも2月のイベントだからということで強い買付は見られず、予約状況や見込みを基に原料を調達している傾向が一層強くなりました。


その恵方巻もバリエーションが豊富になり、一般的な太巻きから肉をメインにした巻物、縁起良い食材を選定した物、スイーツの巻物風、7種、8種の具材を入れて数字の縁起を取り入れた物と、豊富になりました。


ある調査では、関東圏の消費者の5割は恵方巻を食べる習慣がまだ浸透していないという結果があり、この先普及させることで更なる消費拡大が期待できる商材でもあります。


鶏卵もいろどりから巻物に選定されることが多く、今後のPR次第では季節イベントとして定着するのかもしれません。
今年度の予約は大手販売店は好調で、前年比1割増といいます。
ネット予約が好調で、当日店頭販売も売れ行きを見ての生産となり、廃棄をなくす取り組みを進めていたと言います。


昨年と違い、夕方を過ぎてからの恵方巻の売り切れも緩和され、恵方巻を求めてさまよう方が幾分少なくなったと聞きます。


売店を始め、コンビニ、回転すし店等競争が激しくなりつつある商材ですが、供給する側からしますと納品先の選択が増えていることでもあり、ありがたいイベントでもあります。
これに外食や加工向けの販路が好調であれば、鶏卵相場にも弾みがあることでしょうが、多くの地域ではまん延防止措置が発動し期限の延長も聞かれ社会全体がまだ本格稼働ではないことがわかります。


国や知事の発言よりも前に消費者の行動自粛も見られ、寄り道をせずに帰宅することや、集まることの最小化等人との接点を最小限化しているような動きも見られ、飲食店はまだご苦労が続くように感じます。

 

一部の問屋筋では業務加工向けは1月と比べ現時点では鈍いという声も聞きます。
加工向けを中心に展開されている農場の方は荷動きが弱いと感じるところもあるでしょう。


2月のイベントは終わり、3月の春先へと期待されます。
新型コロナウイルスの影響が外食から集団生活へと警戒感が強まり、学校の閉鎖、学級の閉鎖が多くなっていると聞きます。
食材の納品に影響がありますと、需要の弱さが現れる恐れもあり警戒されます。
また鍋物等季節商材は幾分よくなっていると聞きます。
野菜類は概ね安値が続くものの値を戻しつつあり、寒い季節に応じた消費行動が見られます。


この先2月下旬までは寒い日が多く、それ以降は暖かい季節になると予測されており、家庭消費は堅調に推移するものと見られます。
例年相場は上昇基調でもあり、家庭消費がけん引し緩やかに上昇していくと見られます。

 

2月の恵方巻以外にも季節イベントはあるのですが、鶏卵が出演するものはないのが実情です。
バレンタインにチョコレートは有名ですが、目玉焼きや厚焼き玉子では・・となるのでしょうが、元々バレンタインにチョコレートを贈る文化を普及したのは菓子メーカーでした。

 

これによりチョコレートの年間消費量の2割はこの時期に消費されるくらいの大規模市場になりました。
今はチョコレート以外にも様々なものが贈られたり、交換したりする外国に近い流れになりつつあります。
バレンタインには恋人にさりげなく送る文化とも言われ、花束や宝石にチョコレートも添える風潮もあるようです。
皆さんの若いころや今まさに若い方が恋人や配偶者の方に何を贈るのでしょうか。
チョコレートだけよりも喜ばれるもの、さりげない物を贈りたいと考える方も多いのではないでしょうか。
その主役お二人が語らう時間の中に鶏卵の加工品があっても不思議ではありません。先ほどのように厚焼き玉子も可愛らしく1口サイズにしてミニボトルのワインを添えて梱包しても面白いと感じます。


このように既存の出来事が常識では何も生まれません。


いかに考えて普及させるきっかけを作れるのかが大事ではないでしょうか。
鶏卵は季節性のある商品です。
夏季はどうしても需要が減退していき、相場値を安くしてしまう傾向があります。
消費者のそばにあり、応用が出来るものとして認識して頂ければ、まだまだ消費のきっかけは増えていくと思います。


恵方巻に限らず、鶏卵には無限の可能性を秘めています。
そのためにも常識を疑い、新しい視点を探し見つけて広めることも販路拡大につながることではないでしょうか。


寒い日が続き鳥インフルエンザへの警戒が続きますが、皆さんの農場から新たな付加価値がある鶏卵が世に生まれることを願っております。