nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。

4月が終わり季節は進んでいきます 5月の鶏卵相場と世界情勢

4月も終わり、季節は春から西は早く梅雨入りに入る時期となりました。 鶏卵相場は、先月より16円上昇し月平均価格は211円(全農東京M規準値)と、例年10円程度の上昇が多い時期ですが、昨年の21円に次いでこの5年間比較しても高く推移しました。 現在220円(28日最終価格)となり、この先の相場が大変気になるところと思います。 4月でも鳥インフルエンザの影響が続き、北海道の採卵鶏農場では道の飼養羽数の1割となる52万羽が殺処分され被害が続きます。 5月以降、農林水産省も続く場合は何らかの指導をする可能性を示しており、警戒をしていることがわかります。 今年の大型連休は鉄道、航空、自動車(高速道路)それぞれが混雑をしているようで、新型コロナウイルスからの影響が心配されるものの、制限を受けない大型連休になりました。 外食向けの需要が見込まれているため、4月は買い付け需要が多くなりました。 多くの地方紙は、29日大型連休初日の各地域の盛況ぶりが伝えられており、多くの人々が思い思いの連休を過ごされることがわかります。 人が動くことで経済が動き、お金の動きが活発化します。 観光は、多くの産業に良い影響を与える大事な産業です。 旅行者が遠い地域ほど、公共輸送は大事な役割があり、その地域での滞在に地域の商店や宿があります。そして良い印象をおみやげに、一定数がリピーターとなり、 次回も足を運んでくれるという好循環になるのです。 地域だけでは得ることができない収入もありますが、観光は次回も訪れる可能性を秘めていることを再確認していほしいと感じます。 また、外国への渡航も制限されなくなりハワイへの渡航も話題になります。 大型連休が続いている5月ですが、私たち養鶏家はこの先どのような時期になるのか、とても心配があり関心があると思います。 例年5月は大型連休が終わると、大口需要が一段落するため、鶏卵相場は落ち着く時期になります。 持ち合いとなる日が多くなり、少しづつ下落基調が見えることから需要減少を意識するスケジュールを立てていると思います。 秋以降は年末需要に向けて鶏を鶏舎へ再導入し餌付けをしていくわけですが、今年はどのような夏や秋になるのでしょうか。 現在鳥インフルエンザ発生は4月26日北海道釧路市エミュー約100羽以降発生がありません。 採卵鶏では、19日秋田県大仙市の約400羽(20日防疫措置完了)、16日北海道白老町の52万羽(27日防疫措置完了)があります。 北海道での52万羽は、道内飼養羽数525万羽(令和3年調査)の1割に相当します。 10万羽を超える飼養者は14戸で、その羽数は468万羽と全体のおよそ9割が占めています。 北海道での餌付け羽数は年間350万羽前後で推移しており、令和2年は341万羽なっています。 北海道での鶏卵生産量は毎年10万トン程度で推移しており、ほぼ道内で消費されていると推計されています。 今回1割程度防疫措置があったことで、札幌の鶏卵相場価格は東京と比べ約30円程度上昇している状況で、不足を関東やそれ以外の地域から流入していると思われます。 今後防疫措置が完了しても、当面は再稼働のための消毒・検査や調査等が続くことから、道内での生産量回復は本年末以降になる見込みで、しばらくは需要次第で不足感を感じる可能性がありますが、 本州からの移動もありますので、深刻化する可能性は低いと思われます。 5月の相場は大口需要の落ち着きから持ち合いが多くなり、6月に向けて5円程度の下落を繰り返して夏を迎えます。 北海道での供給不足が相場を高める要因にはならない可能性が高く、昨年のような高相場が継続することは難しいといえます。 昨年は供給不安が続いていることから上昇が続き、月平均価格は258円(上昇価格は17円)でしたが、本年は月価格217円(上昇価格は6円)程度とみています。 令和4年中には2年前の大流行から被害を受けた多くの農場が再稼働を終えて、生産量が回復するといわれ、地域によりますが通常生産量に戻った地域も見られています。 このこともあり、供給不安になる可能性が低いと考えることができます。 配合飼料価格も高騰しており、毎月価格変更をしている農場の皆さんには、原料費、為替変動による値上げが通知されているところも多いと思います。 3か月毎価格変更がある場合は、多くは6月まで現行より大きく変わらないと思います。 7月以降の価格見直しでは、上昇になる可能性もあります。 現在の為替は129円台後半で、20年ぶり一時130円を指し円安傾向が急上昇しています。 本年初頭は115円程度でしたので4か月で14円の上昇です。 原料の大豆も過去最高を更新していますし、コーンも8ドル台が安定化している状況で、原料価格の上昇も危惧されています。 多くの原料はドル建てで決済することが多いことから、通貨交換の過程で円安の影響を受けます。 海上輸送も多くはドル建て決済が多いはずですので、やはり円安の影響を受けます。 ドルの場合米国のインフレ引き締め対策から金利上昇を実行することで、金利上昇を止める日本円の魅力が薄れていることが要因です。 海外旅行をされる多くの方は、物の値段が高いことに驚かれることでしょう。 例えばビックマックアメリカ州により値段が異なりますが、約5.7ドル程度が一般的です。 日本円で換算すれば741円(130円/ドル)となります。 日本では390円(約3ドル/円)です。 大きさを考えれば、2個食べて同じかもしれませんが、つまりは通貨の価値が違うということです。 ですから、ドルの価値が高いということは、買う側の所得事情次第で高く感じるわけです。 鶏卵価格が高く、所得が多い場合、ドルの価値が高くてもさほど神経質にはなりません。 必要なものを購入するからです。 ですが、相場は反転し所得が下がる場合、ドルの価値は重いものになります。 持ち出すお金が増えるからです。 例年夏から秋にかけてはこの傾向が見られます。 昨年は、供給不安から相場は高く推移しましたが、配合飼料価格も高騰していきました。 今年はどうなるのでしょうか。 夏は、鶏達にとって暑い厳しい時期になります。 多くは食下量の減少になることでしょうから、約5%程度の飼料低減になることともいます。 ですが、その5%で生産量が5%かそれ以上ということもあります。 いかに食べさせることが大事なのかわかります。 ですが、食事代が高いから我慢しないさいではどうなってしまうのでしょうか。 そう考えると、どのように夏を迎えていくのか。その方向性が見つけられることでしょう。 経済情勢に太刀打ちできることはできませんが、防衛策を考えることはできます。 商品の価値を見つけて、安定した生産量を維持して、それがコストへの対策につながる。 そう思考力に問うてみると、皆さんが思うこの先の経営戦略に貢献できることでしょう。