nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

国の補助金を受ける際 自然環境配慮やHACCP・GAPの仕組みを活用するようなシステムが適用されます

農林水産省は4月より補助金を受ける耕種農家、畜産農家に対し自然環境への配慮を取り入れて経営し、HACCPやGAPのシステムを活用し、効率や安全配慮等の取り組みを求めるチェックシートの提出を必要とすることを決定し、来年度以降から本格運用する見込みであると発表しています。


環境負荷低減クロスコンプライアンス事業で、今年度22686億円の予算の多くをこれに充てるとしています。


申請する際に「環境負荷低減のコンプライアンスチェックシート」を提出し、申請時に実施「する」という欄にチェックを入れて実施することを宣言します。


来年度以降はこのシートを提出し実行していることを「しました」という欄にチェックを入れて報告します。


畜産業では、堆肥を生産し自社内で還元する場合の適性な保管、使用状況(生産量と出荷量の帳簿)記録と保存をする、適正な農薬使用と保管、エネルギーの効率利用、廃プラ排気の削減と適切な処理、関係法令の順守と理解を求めています。


このうち、GAP・HACCPについて可能な取り組みから実践という項目があり、GAPの考えと衛生管理の取り組みであるHACCPの考えを出来る物から取り組む必要があります。


チェックシートでは、多くがGAPの考え方を取りれているシートの構成であり、農薬の使用と保管や、エネルギー節減、廃棄物の適正な処分、アニマルウェルフェアの認識、農作業機械の適切な整備・保管の実施については、ほぼGAPの取り組み事項が該当し、昔からの手法で良い、安全作業は作業者が気を付けていれば良い、エネルギー節減も、給油所に買いに行く手間がるからそれなりに行えばよいという昭和的な思考からの転換が必要になっています。


HACCPの考えでは、関係法令の遵守、肥料の保管や作成というの法令順守、悪臭の防止、農薬の適正な使用はこれが該当するようなイメージです。


現在、畜産クラスター事業等ではこのチェックシートの提出はありますが、その先となる実践しているという所までの報告はなく、今後(来年度以降)は報告対象になるという状況になります。


令和3年5月施行のみどりの食料システム戦略により、補助金を充実し、環境提言の充実、クロスコンプライアンス養鶏の充実を図るとしており、補助事業から環境負荷低減に関する要件を設定し、それに従い環境改善に至るというイメージです。


環境負荷低減のための7つの取り組みとして、
・適正な施肥(使用量の把握から必要な量の施肥をする)
・適正な防除(農薬の使用状況記録と保管、農薬農薬ラベルのある事項の使用遵守、周辺への飛散防止)J
・エネルギーの低減(電気屋燃料の使用状況を記録保管し改善を見つける)J
・悪臭や害虫の発生防止(家畜排せつ物の適正な管理)H
・廃棄物の発生抑制・循環利用と適正処分(廃プラの削減と適正な処理)J
生物多様性への悪影響の防止(病害虫発生状況に応じた防除の実施をした、薬剤乱用の意識取り組み)J
・環境関連法令の遵守(作業安全に配慮した作業環境改善)J


参考になる取り組みにJはJGAP畜産が、Hは農場HACCP認証が便利であると考えますので、まずは一読して見ると良いでしょう。


国が考える環境低減政策は、農家や農場の自主性で進めることが望ましいとは思いますが、どうしても営利産業であるためコストを増大して取り組みしていくというハードルは高くなりがちです。


ですが、補助政策を受けるから環境低減に取り組むという流れは、無理があるというものではありません。


多くの小さい農場は国の補助事業を受けたり、周辺の農家さんと共同申請するということもあるでしょう。
堆肥作成するコンポスト、田畑へ散布する散布車両、重機の購入に必要な費用等経営の支えになる制度を活用しながら、目には見えにくいかもしれませんが、環境負荷低減に取り組みしていくことは、この先の環境悪化による次世代の子供孫といった人たちの生活にきっと大きく貢献するはずです。


手間やそのような記録する機会がないからこそ無意味と考えがちですが、小さい取り組みが全国に広がることで畜産業へのイメージや近隣関係改善にきっと貢献するはずです。


4月からのこの新制度は、手間と感じるだけか、これを行うことでこの先10、20年先畜産業のイメージ改善に貢献できるのかは、補助を受ける方々の考えにより変わるといっても良いでしょう。


私の代だけ経営できれば良いのか、子供たちに経営を譲る時、それでよいのか、地域の皆さんと共生していくという考えがあっても良いのではないでしょうか。