nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

自動車型式認証不正をどう捉えるでしょうか ものの考え方を整理して安易という悪事をなくすという意識を養鶏でも

自動車の型式問題が報じられ、大手自動車メーカーの人気車種が一時的と思いますが、出荷の停止という納車を待つ消費者に多くの不安を与え、繰り返す違反行為に自動車業界に対し懐疑的に見る消費者もいると思います。


その背景はこれから明らかになると思いますが、わかることは自動車のマイナーチェンジや新式の投入と言った自動車業界の多忙から不正がまん延したという話も聞きます。
大手軽自動車メーカーの型式取得不正も同様とされ、いつしか自動車業界は効率重視、車を知っているからこそ自社基準に置き換えても品質は変わらないという過剰な自信から来る法規則の変質と言う違法行為と言う流れになり、もっと厳しい基準であるという法令逸脱行為には触れないという誤った認識以上に悪質な変質に至るような事象と感じます。


ただ、今回の不正行為のうち、6つの事例は国連基準も満たさず、欧州等で不正と判断される可能性が高いと国土交通省が発言しています。
つまり国の基準は、欧州等62の国や地域が採用している国連基準と同様になものを基準にしているため、結果反しているという見解を持っており、国内のみならず、この基準を採用している国へ自動車を販売している場合は基準を統一した内容と異なることで、相手国しだいでは要件を満たさない可能性を危惧しているというものです。


ですから、自身は専門なのだから役人は専門家のやり方が正しいのだから改善しろ、やり方を変えても問題はなく、むしろ厳しい基準で行っているという過信が違法行為を容認し周辺も意見を持たず、むしろ賛同するという悪い状態に陥るのではないかと思います。

 

さて、なぜこのようなお話をしたのかと言えば、最近の農場でもこのような自己満足型の飼養管理があるのではないかと感じるからです。


6月になり梅雨入りは遅くなっているようですが、気温は高くなっていて暑いけどまだ夏ではないという何とも中途半端な季節になっているのに、鶏の摂取量が増えていかないのに気づかず、体重が乗らないから餌を増やし増体重が大きくなりすぎてシーソーゲームのように大きい・小さいを行ったり来たりしている農場もあります。


最近摂取量を意識しすぎて体重が小さいから急いで餌を増やし、そのまま廃鶏まで同じになり、脂肪を多くまとった鶏が見られるようになりました。


少し前まで、変化に気づけていた農場でも上層部から1日量○○gとするという通達を守り、○○gになっているのに、体重が伸びないから餌を増やし増加を期待するという、餌箱に餌が残っていて増加が必要なのか検討するべきところ、摂取量は同じであるが体重が伸びないので増加させるというものです。


確かに1日量が増えます。

消灯まで餌が残るようになり1日かけてプラスαの餌まで毎日食べ続けていくのです。


体重は回復し、翌週以降は通常より多く増えていきますが、このような餌だけ気を付ける程度の農場では、増体重や斃死増加まで意識が向かうことは珍しいかもしれません。多くは無関心かわからないと言うのが本音かもしれません。


少し前までであれば、鶏舎を見て餌が残っているだけで、この残餌を食べてくれれば1日量は十分であるという推測ができる人がどの農場もいました。


しかし、時代は流れ数値からの判断しかできないという組織や人、管理者が増えていき、餌が増えないのに体重が増加しない、だから餌が足りないという推測だけで動いてしまう農場が多くなったように感じます。


悪いことではありませんが、大事な視点「鶏舎を見てどう感じたのか」という視点がなくなっているように思います。


最近は、ワクチンによる副反応は少なったと思います。

これにより、奇声・くしゃみと言った音を聞くことができなくなった人も多くなり、副反応ではなく、何らかの野外株が侵入し摂取量がさがり、産卵が下がっていく時、奇声があり、鳴きがあることで過ぎ去るまで待つしかないという考えを持つ人や農場もありました。

確かに手を打てないのでそうなるのですし、それが正解でもあります。

 

でも今は餌が少ない、だから不足している、産卵が下がった、だから餌が足りないという推測だけで行動してしまい、過ぎ去ることが最善というより、手を打ち最善を図るという不要な行動をとる人や農場も散見されます。

これにより、手を打ったと勘違いしてしまい、餌だけが増えていき、自然回復していくという農場もあるように思います。そして後になり大変なロットに変貌してしまうのですが、原因がわからず、鶏が悪いという幕引きをしてしまうという農場もありますが、

皆さんの農場はいかがでしょうか。


季節はまだ春なのでしょうか、暑いということは鶏舎環境も暑くなっているはずです。


風を送ることで鶏の体感を和らげることはできますが、それによる餌の増加という本来は切り離して考えるべき内容がごっちゃになっている農場も散見されます。


先ほどのように、温度が高いのであれば鶏はパウンディングしているはずです。
であれば、暑いのです。

当然餌の残りはいつも以上に増えているはずです。

そして定時の消灯があれば、1日の食べる時間は増えていないので、増えるわけはありません。


風を送る、設定温度を下げて風を送るという発想も必要になるはずです。


でも農場にいる私たちの(専門家の)意見は正しい、養鶏のことは農場が知っている、もっと簡単に管理ができる・・みな説得できる根拠があればよいのですが、多くは経験というか、何となく感じている思考が根拠と感じます。


上層部は餌代は1円でも下げたい、だから設定量は厳守、摂取量が変わらず体重が伸びないのは本当に足りないのか。


その解決は事務所にあるデータや計測器にあるということではありません。


鶏舎にあるのです。


雰囲気を感じ鶏を見て感じる。
これが正しく解決できる技法なのではないでしょうか。


冒頭の自動車メーカーの問題も根本は同じであると感じます。
自分(組織)の方法が一番であり間違いはない。


でも法令から逸脱していることまでわからない。

農場も、飼養管理の基本から逸脱していることまでわからない。


人は自分の経験や知見は正しく、否定されることを嫌います。
その通りです。


でも立ち止まり、基本を思い出しそのためには何が大事なのか。
暑い6月だからこそ、鶏舎も暑い、変化がみられる季節になります。


いち早く見つけ対処することは、これから訪れる猛暑にも対応できるはずです。
そのためには、基本を思い出し正しく管理をして夏を迎えてください。


例年以上に暑く猛暑日が多くなるとも言います。
今のうちに対策を考え、組織を再確認し、必要な技法を会得してください。