令和に入り毎年続く鳥インフルエンザですが、本年9月29日公布の飼養衛生管理基準が施行されていますのでご存じの方も今日知った方も早めに取り組みを進めてください。
概要としては、前回まで35項目の事項を改め33項目としていますが内容は簡素化されたというより、内容を濃くしたようなものになります。
ブログ等では改定がありますよというような表現にしていましたが、詳細が10月に入りまとまりましたので今日はブログ向けの方にお伝えします。
すでに弊所お客様には10月以降順次アドバイザーやチーフアドバイザーからご案内しており10月より12月までは改定事項の確認とご相談をチーフアドバイザーが受けております。
詳細は担当までご相談ください。
さて、今回のメインテーマは大臣指定地域の設定があるということ、
衛生設備の平面図の作成が必須になっていると言うこと、
野鳥の誘因防止をするということ(本事項は令和8年1月1日施行)
大規模所有者は
①分割管理の検討と監視伝染病の発生に備えた対応計画の策定
②適切な時期に羽毛や粉じんの侵入防止をする措置を講じること(本規定は令和8年10月1日施行) となります。
詳細はお問い合わせくださればご返答いたしますが、紙面の都合上割愛をしております。
なお、お客様には改定の新旧照合表を作成しお届けしておりますのでご参照いただき設定をお済ませください。
また農場HACCP認証をお持ちの方や認証を受ける前の作成段階の農場の方は審査前(申請前)までにできるだけ対応をしておくと良いと思います。
できていない、知らなかったとしても直ちにネガティブなことになるわけではありませんので詳細は審査時や審査機関にお問合せください。
なおHACCP責任者である方は必須事項ですから管理獣医師の方や、家畜保健衛生所等に確認して必ず実施できるような構築を作成してください。
それでは少し解説します。
今回飼養衛生管理基準が求める事項は33項目です。
そのうち新規に項目として整備されたものは7項目の「家畜伝染病の発生リスクの高まりに対する準備」
9「分割管理を導入する際の措置」
10「消毒等の実施に備えた措置」(猶予措置あり)
21「農場周辺の状況把握」(猶予措置あり) になります。
また大規模所有者が講ずる措置については従来の3項目から詳細事項3つが追加されており分割管理の検討、監視伝染病発生に備えた対応計画の策定、羽毛や粉じんを鶏舎に入れない措置をするといった事項が作成されました。
これにより報道や家畜保健衛生所からの詳細情報、弊所ブログ等からお話ししていることが具体化したことがお分かりいただけると思います。
今日は大項目4つについてお話ししますので少しお付き合いください。
7「家畜伝染病の発生リスクの高まりに対する準備」は、大臣指定地域については、追加措置としてため池対策や、野鳥が住みつかないように農場周辺の樹木の剪定等をして野鳥対策を講じるものです。 そして、10に該当した消毒命令には従いなさいということです。
9「分割管理を導入する際の措置」は、分割管理の検討をしてくださいという旨が策定されました。その際家畜保健衛生所と相談して確認を受けたり、相談したりしなさいとしています。
10「消毒等の実施に備えた措置」(猶予措置あり)は、今年末まで猶予されていますが、時間はありませんので早めに検討しなさいとした事項です。 法令第30条に定めた消毒方法に合わせた方法を確立しなさいというものです。
都道府県知事は、家畜伝染病のまん延を防止するため必要があるときは、区域を限り、法例文は「家畜の所有者に対し、農林水産省令の定めるところにより、消毒方法、清潔方法又はねずみ、昆虫等の駆除方法を実施すべき旨を命ずることができる。」としています。いわゆる知事消毒命令が発令したら行いなさいということです。
21「農場周辺の状況把握」(猶予措置あり)は、大臣指定地域に該当した場合は、野鳥の生息状況を把握して農場内の野鳥誘因防止を行うとともに、周辺の対策をしなさいというものです。
このように大まかに言われていた周辺の対策、分割管理の検討、大臣指定地域の設定といった事例が改正版飼養衛生管理基準に取り入れられているということになります。
そして、大規模所有者には更に伝染病発生に備えた対応計画の策定をして、鶏舎(具体的にはウインドレス鶏舎やその周辺を適切な時期に家きん舎への侵入を抑制する措置を講じることとしています。具体的には入気口のフィルターの設置や消毒剤添加できる構造物の設置をいいます。
なお本事項には但し書きがあり、これを設置することで鶏の健康を害する場合はしなくても良いとしています。つまり入気口がすぐにふさがる場合や入気口の構造上密封に近くなり鶏舎内の換気に大きく影響を及ぼす等は十分に検討したうえで設置を見送ることも可能です。
その際は家畜保健衛生所の確認を受けての見送りになるように相談をしてください。
鳥インフルエンザは、本当に深刻な災害です。
侵入を許せば大きな経済的損失を受け、回復には長い時間を要します。
僅かな隙があることで、経済的不安と、侵入されたことの心理的な不安と罪悪感もあるでしょう。
見えないものだからこそできることを惜しまず管理をお続けください。
参考情報として、ドイツでは10月27日AFPが伝えた記事で50万羽以上の家きんが殺処分されています。 ブランデンブルク州だけで1500羽以上の野生のツルが鳥インフルエンザで死んだと考えられていると報じられ、被害が深刻化しているとしています。
日本では現在野鳥6例の検出と、2疑い事例があります。いずれも北海道と宮崎県での野鳥検体ですが、全国的に野鳥(渡り鳥の飛来)が確認されていますので引き続き警戒が必要です。
農場被害は1事例です。
大臣指定地域に関する報道も増えてきました。
岩手以外にも青森でも見通しが公表されています。
今後広い地域(特に令和6年度を参考とした地域)での指定地域が設定されるものと思われます。
皆さんの農場はどうでしょうか。
もしそのような地域になるような密集地域であれば早いうちの対策と社員の教育を進めておくと安心度が増すと思います。