nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。

鳥インフルエンザが去ってから 4月

昨年から猛威を振るい甚大な被害をもたらした鳥インフルエンザ
最後の発生から1カ月が経過し、長い厳しい時期をようやく抜けたのでしょう。


本年は、約1000万羽の鶏が防疫措置の対象となり、そのうちの約半数は千葉県での発生でした。
近年は鶏舎の収容羽数の増加が進んだことで、発生農場全ての鶏が殺処分をされることから100万羽が一度に防疫措置を受けることもしばしばで、大規模化の弊害ともいえる状況でした。


そうでなくても50万羽、70万羽と大規模の羽数が一度に被害を受けることも多く生産方法やリスク分散といった新しい観点で農場運営をする必要があるようなそんな時代になりました。


また、鶏舎の近代化により外部との接点が少ないウインドレス鶏舎での発生も注目されます。
ウインドレス鶏舎は、日長管理や温度管理に適しており人間の考える環境を再現できる高度管理が可能です。
また、高床式やオープン鶏舎と違い、外部との接点が少なく、野鳥の侵入が大変少ない構造物でもあります。
また保温性にも優れ厳しい冬の寒さも軽減できることで、餌の摂取量を抑えることもできコストも削減できます。

 

建設コストは大変高いものですが、それに見合う飼養環境が再現できることで、鶏が持つ生産パフォーマンスを最大限高めることで、種鶏メーカーが改良している高産卵、長期の生産持続といった利益に直結できることが容易になりました。


最近主流の鶏舎構造ですが、それによる弊害も散見されます。


今回のように人が外部からウイルスを持ち込む可能性が高いということ、また、ねずみ等動物が侵入しにくいとはいえ、100%遮断はできないことから、駆除作業が十分でないことで侵入から巣を高所や人間の目に届かない場所に作られ、結果繁殖し増大し病気の発生や断線等電気設備の不調という事態もあります。


コクシジウム症等糞便を媒介する病気が一昔に比べ増えているという構造的問題もあります。


また、保温性が高いということは換気量を調整することで可能なわけであり結果病原性が鶏舎内に広がりやすい環境も整います。


このようなリスクに対して、農場によりその意識レベルが高低あることで、意識が高い所は鶏舎の入り口から厳しく管理し、持ち込まないという意識を従事者に植え付けます。
しかしながら、高床式のようにやむを得ない古く管理できないと言った意識が低い状況では、ウインドレスは野鳥は入らないし、ねずみも入りにくく目視では発見しないという危険な安堵から後日になって事故を呼ぶことになります。

実際ねずみはいないと信じ管理がおろそかであった農場では、なんかネズミが多く見られ、定期サルモネラ検査で検体が検出されよく見たら、目線より高い所に数多くの巣を作られ、活動していたという事例もあります。

農場に多いクマネズミは高い所に巣を作ります。この意識があるかないかだけでも発見する検知能力が高い農場でもあります。


今回の鳥インフルエンザでは疫学調査からもねずみの足跡や糞が見つかり指摘されたり、管理方法について指摘を受けるものが多く、今お話したような意識の問題について
再認識を必要とする結果が多いように見えます。

 

鳥インフルエンザは、全国的に蔓延する危険性は昨年からありました。


多くは、自身の農場には飛び火はしないし、発生しないという認識が多かったと思います。
西日本だけの問題であり、ため池や野鳥の飛来ルートからそうなるので東日本では影響がない等考えた方もいるのではないでしょうか。


しかし、年を開ける前から東日本にその猛威は降臨します。


大規模農場の一部は、西日本地域の方々のパートナー企業等が鶏の搬出や搬入もあったと聞きます。
その結果発生があったと噂され聞きますし、近隣の同一経営者農場が再度発生・被害にあうと言う状況も見えました。


いずれも、人が出入りし侵入を許したという推測になりますが、設備だけでは防ぐことができないという点が、見えないウイルスの怖いところなのでしょう。

 

鳥インフルエンザに確実に有効な方法は現在見当たりません。


適切に管理をされており、外部者の出入りを制限し消毒をされ、野鳥の侵入がない等かなり高い衛生管理をされていますが、侵入された原因が特定できないと言うのが本音であり、現実でしょう。


全国の養鶏場で発生する確率は僅かであり、設備に大金を投じているから絶対発生しないということもなく、お金をかけずオンボロ鶏舎だから高確率で発生するということもありません。


発生地域の影響もありますので必ず発生する地域があるわけではありません。


しかし、九州地方では養鶏が盛んな地域も多く、養鶏団地と呼ばれる地域も存在します。
細い道を挟んで他所の養鶏場があって、たい肥設備は共同使用というところもあります。
糞便を媒介するウイルスが交差汚染するという危害も存在しました。

 

今回鳥インフルエンザが去って思うことは、地域によるリスクもありますが、人の意識が大事であるというところです。
私どもは人の教育も行っていますが、会社紹介でそのように言うのではありません。


先ほどのように、設備は鶏と外部が遮断できる最良のウインドレス鶏舎です。
しかし入り口は必ずしも防疫が高いわけではありません。

その点を指摘する疫学調査もあり、人が感染源を運ぶ可能性も指摘しています。


作業員の意識が高いことでそこに危害あると考えれば、対策は変わるはずです。

 

従事者の鶏舎管理を行うことに懸念する事例もありました。
作業従事者数に不足が生じ、結果鶏舎ごとの管理ができず農場全体を管理させ、その結果特定の鶏舎が侵入されたという事例もあります。
複数の鶏舎を管理した場合、従事者の意識が薄くなると、長靴を履き替えることや侵入されることの意識が低下してしまい、目の前の業務をいかに早く片付けるのか等合理性を優先してしまうことが多くあります。


それは、目に見えない危害は大きな危害として認識されず、今日その瞬間被害にあうわけでないと言う意識が働きます。
それが、早く作業を進める上で後回しの考えにいたり、後日被害が発生するということになる可能性になるわけです。

 

侵入を許さないためには、施設の改修も大事ですが、それと同時に人への意識づけが大事になります。
ですが農場では施設の改修は目に見えた成果になり、わかりやすい費用対効果に見えます。
しかし、教育はその人への意識づけという目に見えない結果になるため費用対効果から遠慮してしまうと言うのが本音でしょう。

 

教育しそれが開花した時、事故を防ぐための方策が確立されると同時に、それ以外の危害に対しても考えるきっかけを作ります。
物事は考えてそれを具現化しますが、そのためにも事前に学ぶと言うのが根底になければ何も生まれません。


考えるための、基礎が教育になるのです。


多くはその点が薄いため、必要性を感じない、今年は被害にあわなかったから来年も安心といった、本当の安心を確保しているか疑問があります。


現在鶏卵相場は高い状況が続いています。

この5年を比較しても高くなっています。
この後も、鳥インフルエンザによる影響がしばらく続くため、供給不安から高止まりすると見られます。
しかし、高いから安泰で過ごすと、今年冬以降の再発生が日本のどこかでまた見ることにもなりえます。


1年発生すると、数年発生しないということはありません。
確かに毎年発生はないかもしれませんが、それは過去の結果になります。
ですから、今年はないから安泰とは言えません。


それだけでは、発生時に防げるのかまた不安が続きます。
石灰散布だけでは安全でないことは、今回の発生で明らかになりました。
防ぐ方法を調べ、次に生かすための方法を考え、それを従事者皆さんが同じように出来る方法を考えなければなりません。
それを続けて農場のシステムにすることができれば、必ずや鳥インフルエンザやそれ以外の鶏病を防ぐことができるはずです。

 

今回のインフルエンザは、甚大な被害でした。


被害にあわれた農場の皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

日頃の衛生管理をしていても防ぐことができなかった農場が多いことでしょう。


疫学調査から見えることは推測でしかありません。
ですが、病気を入れない、増やさない、持ち出さないことの意識を持つことで、二度と再発生をさせないという新たなスタートを切ることができるはずです。


見えないものだから仕方ないではなく、見えないものだからその方策を考え意識するということが大事なことです。

 

これから、安泰な季節が進んでいきます。
しかし秋を過ぎると外国ではインフルエンザが発生していて、野鳥の飛来が心配といういつもの話題がまたあることでしょう。
その時、準備を完了し万全の対策を進めていくのか、まあ石灰をまいて形だけでも対策してますでいきましょう。

なのか。


また訪れるであろうこの問題にどう向き合うのか、それが課題になることでしょう。

3月鶏卵需要と鳥インフルエンザの爪痕

3月になり、国内の情勢も少しづつ変化をしています。
まず、緊急事態宣言が関東を除き解除されました。

経済再開が始まるところですが外食向けの営業時間は1時間延長21時までとなり本回復と言うわけにはいきません。
しかし、1時間とはいえお客様が滞在することができることから希望を持つことができます。
牛肉も高級部位は比較的安く市場取引されており、まだこの分野が本調子に至っていないことが分かります。


鶏卵も最大生産地千葉県での鳥インフルエンザ多発により明らかに相場状況が変わりました。
2月中は滞貨卵が解消した火曜日は相場が上がるという状況で供給と需要がちょうど交わる状況となり、僅かな入荷量次第で変動する神経質な状況にも見えます。


3月は先ほどのように外食向けへの期待が高まりますが、本調子でないという状況です。
東京、神奈川、埼玉、千葉県での緊急事態宣言は延長されると言われ、旅行等消費を牽引するイベントはまだ時間がかかりそうです。
家庭需要は昨年同様すでに高い推移で消費されており、去年と同じく外食向けの回復を期待したいところです。


昨年度同様供給状況が需要を下回ることも想定され3月は強い上昇があると見られます。


昨年は4月まで需要が高まることで今と同じような展開でした。

5月以降は家庭需要の減少と外食向けの需要の低下、生産量の増加もあり下降に転じました。


しかし、本年は鳥インフルエンザによる生産量の低下が続き、著しい上昇はないものの昨年と異なる相場展開も十分にあり得ます。


千葉県では、1農場での殺処分は100万羽と中小農場での被害とは比較にならない状況が複数ありました。


これにより速やかに再稼働するには餌付けの手配から始まり、生産再開まで数カ月先という状況になることから、生産量が平年に戻るには半年1年はかかる可能性が高いと見られます。


飼養羽数が大きい農場ほど資金力はあるでしょうから、廃業ということはありません。


また、大きい規模を持つ農場ほど他の地域で生産していることもあり、リスク回避をある程度想定した経営から体力消耗もないことでしょう。
しかし自社孵化場を持っているところもありますが、そうでない場合は外部や関連孵化場で農場へ必要分入れるには難しいという問題もあります。
一般的に3万羽、5万羽程度であれば中雛を買い付けることは可能でしょう。

大雛も同じです。


いわゆる大びな屋さんはこの程度の数量は集めることは難しいことではありません。
しかし50万羽、100万羽と言われるとそう簡単ではないと答えることでしょう。
数量が多いということは間違いなく買ってくれる目途がない限り餌付けたりすることは難しいでしょう。

売れないと成長していき自社で吸収する等限られた収益になります。
それでは商売にはなりません。

今回の発生で移動制限区域でのキャンセル餌付け予定のひなを買い付ける話も聞きますが、納品先に合わせた数量となり小規模1万、5万、10万羽程度ということもあり、
あらゆるところから買い付ける必要があります。


中雛であれば農場の負担はまだ大きくはなりませんが、再開するためにはまず移動制限区域が解除されなければなりません。
特に発生農場は、再稼働には徹底的な消毒の後検査、再稼働時にはモニター家きんの導入と立ち入り定期検査を受ける等まだ制約を受けます。

導入以前に茨城県のように飼養衛生管理基準への不適合から指導され、改善した後現地立ち入り検査を受けて確認後再稼働を許可される所もあり準備次第で再稼働が変わります。


飼養羽数が大きい農場での発生はその雛を集める困難さの他、再稼働の準備と稼働後の検査もあり中々大変のことでしょう。


また、移動制限を受けた周辺農場では廃鶏のスケジュール変更から始まり、入れ替え鶏の導入変更、農場が空舎にならないことの幼雛の導入中止や変更といったスケジュール調整もあり生産量の一時的減少もありえます。


相場は現在上昇基調ですが例年では6月から夏までは夏季特有の低迷もあります。

丁度入れ替えし生産量が最高潮に至る時多くはこの時期以降に差し掛かります。


小規模等資金力が弱いところでは昨年からの低相場による残資金から維持困難とみる経営者もいるかもしれません。
融資等条件次第では体力を回復することも可能でしょうが、インバウンドを期待した増羽バブルはこのオリンピック需要があるかどうかで大きく変わります。


昨年の餌付け状況を見ますと、地域により増減が見られますが、一昨年と同じかやや少ないと言う状況でした。
特に関東では地域によりますが概ね増羽しているとみられることから、羽数の減少による影響は少ないと見ることができます。


先ほどのように、訪日外国人が多くなるインバウンド需要もこの3月か4月にはどのようになるのか国の方針が示されることから予断を許さない状況です。


国内経済も、雇用を中心に悪くなっていると言われており個人消費が減少することで、減少を補う手段が低価格といった価格主義になることの心配もあります。
価格主義に至る場合の多くは、外食等付加価値のついた高いものへの出費を敬遠する可能性もあり生産するものからすると良いことではありません。


最大消費地東京や関東での制限継続は消費への動きが家庭消費頼みになり付加価値外食への影響が小さくなります。


外食はこの1年明らかに大きな影響を受けました。
ファーストフードを除き売上げが減少し店舗の閉鎖が進みました。


特に加工鶏卵のお得意様であるレストラン等は大手も含め売上げ減少となり店舗の統合をしています。
店舗が少ないということは将来の消費数が減少したことを意味し既存店舗での来客増加等がない限り原料の調達が幾分か減少することになります。


春のメニューを報道を通じて取り上げる時期ですが今年は外食は感染リスクがとも言われ及び腰とも言えます。
外食へのイメージが少し変化している現状から影響を及ぼす可能性もあり要注意です。


黙食が良いとも言いますが、外食の姿を想像しますと少ない人数とはいえ会話しながら楽しむ時間を過ごすというイメージもあり、楽しさが失われる可能性もありこれがネガティブな心象にならないことを願うばかりです。


すでに居酒屋等お酒を提供する業種は昨年よりも前から下降気味ですが、昨年や本年にかけていよいよ深刻な状況に到達するように見えます。
鶏卵に限らず肉類等畜産物全般が消費される業種の低迷は深刻です。


今後、鶏卵は生産量の減少による影響が少しづつ受けることは間違いありません。

しかし加工向けの今の消費量が減少すると影響は限定的になります。


どちらであっても急激な相場や製品価格の上昇はありません。


すでに鶏卵は高いという報道もありますが、相場値が毎週上昇しておりますからそのように見えますが例年よりは安いはずです。

報道ではその点の話より上昇している事実を報じているようにも見えます。


鳥インフルエンザは2月下旬以降採卵鶏では新規発生はありません。

その千葉県では発生農場全てが殺処分を終了し清浄化検査が進められているところもあり、以降新規発生がない限りこの3月中旬以降順次制限が解除され、日常へ向けた第一歩を歩き始めます。


しかし、被害があった農場やスケジュール変更を余儀なくされた農場は日常へ向けて様々なご努力をされて進んでいきます。
飼養羽数の大きい農場ほど今お話したようなご苦労があることでしょう。


3月は数年前も鳥インフルエンザ発生が報じられていました。

まだ大変な時期ですが皆さんの農場が平穏で過ごされることを心より願っている次第でございます。

成鶏更新・空舎延長事業(令和2年第2回目)が終了しました 油断できない飼養環境と相場

令和3年2月3日で2回目の成鶏更新・空舎延長事業が終了しました。
標準取引価格は165円となり、基準価格161円を超えたためになります。


発動から約1カ月という短い期間でしたが、家庭需要と供給の減少が要因と見られます。今後経済状況によりますが少しずつ相場上昇になるとみられますが、
緊急事態宣言は3月7日までの解除条件到達までの間が継続となり、消費地東京など大都市圏は引き続き時短による影響が続くものと見られます。


また、供給側の影響も心配されます。本日9日までの間で見ますと、鳥インフルエンザは17の県47例が報告され過去最多となります。
最大生産地茨城、千葉、鹿児島(肉鶏)と上位2位で発症が見られ、殺処分数も1農場当たり十万単位、百万単位で実施され近年の大規模化による弊害が見られます。


最近の被害と比較をしても大規模農場での発生を見ることができ、鳥インフルエンザと言えば、小規模の古風の鶏舎が金網破れてという開放式鶏舎というイメージがありました。
しかし、ウインドレス鶏舎が主流となりそのような近代鶏舎でも発症することが常態化しています。


ウインドレス鶏舎も万全ではありません。

野鳥の侵入は開放鶏舎より少ないため野鳥が飛んでいるという図は見たことはありません。
ですが、報道写真等ではむしろウインドレス鶏舎で発生し処置にあたっているようにも見え、人を介した侵入や小動物が発症させる要因になると考えられます。


最近の農場を色々観察してみますと、外来者への対応は以前に比べ厳しくなったと感じます。
確かに、得体のしれない活動をし今まさに農場へ侵入者と考えればその通りです。


車両消毒や指定の衣服の使用と指定の長靴を着用し、場合によりシャワーを浴びてからの鶏舎入場という厳しい基準を設けているところもあります。


しかし、今回の発生規模を見る限り普段からこのような基準を運用している規模農場でも発生を見ることができました。
つまり、野鳥の影響が例年以上に強く、地域内に大量のウイルスが存在して広がりやすい傾向があると見えます。


今回により生産第2位の千葉県では本年発生被害羽数の半分がこの県での羽数という状況です。1農場の飼養羽数が他に比べ多いのが要因で、近年の規模ではこのように大きくなるのがこの業界の傾向です。


鳥インフルエンザから回復するためには大変な状況とも言えます。


殺処分し、防疫措置が完了してすぐに再稼働と言うわけにはいきません。
まずは制限を解除されなければならず、移動制限区域内防疫措置完了後再発生なく21日間経過という条件があります。
その後通常通りとも言えず、鶏舎内の検査を受けたのちモニター家きんを配置され、定期的に臨床検査とウイルス分離検査と血清抗体検査を受けなければなりません。
通常これだけ消毒されているので再発生は見たことはありませんが、このような手順が定められておりとても大変です。


このような流れを経て通常に向けて進んでいきますが、すぐにヒヨコから餌付けても最短で3カ月以上先まで卵は生産されませんから売り上げが発生しません。
大雛を購入するというのも手でしょうが、1羽は1500円、1900円とも言われ、何万羽餌付けるのであれば大変な金額となります。
この金額を回収するまで1カ月とか短期間では難しいことでしょうし、そもそも大規模羽数を買い付けることが不可能かもしれません。
餌付け業者、種鶏業者が対応できないという場合もあります。


ですから、スケジュールから逸脱したときの再稼働はとても大変で、殺処分が終われば再開と言うわけにもいきません。
また、販路先が代替品に置き換わったことから再開後軌道に乗れずに数年後体力が尽きるという悲劇も現実あり、発生後の再稼働そして成長軌道へ乗せる難しさがあります。


鳥インフルエンザは、このように殺処分の大変さが注目されますが実際は再稼働をどのように進めていけるのかという点がとても重要です。


できればこのような流れに乗りたくないというのが全ての方々口をそろえることでしょう。

そうならないよう万全な対策をとり家きんをまもる飼養環境を作るしかありません。

 

鶏卵相場は、供給の影響が見込まれ上昇に転じております。
本日9日は東京M基準値180円となり前日15円高と上昇しています。
市場関係者は、明らかに供給影響があり相場は反転している。今後も相場は上昇すると見込んでおり需要が弱いとしても供給不安から強い相場となることでしょう。
と変化があると感じています。


先ほどの通り、鳥インフルエンザからの回復はすぐには戻らないことから、まず移動制限による一時的動きの停止から影響を及ぼしその後は再稼働の軌道に乗るまでの生産量の低下が続くと見られます。
供給は昨年より減らしている状況もありその影響も現れる可能性もあります。


しかし、需要側の大きな増加動向はいまのところなく著しい上昇は見られないというのが現在の予測といえます。

このように、相場が大きく動き始めた背景にはこれだけ甚大な鳥インフルエンザの影響があると言えます。
まだ野鳥は北に帰る時期ではなく、もう少し先になります。
今年は近年見ないウイルスの影響が見られまだ油断できない時期でもあります。
また地域内での再発も見られ、殺処分での防疫だけでは野鳥等の影響が大きくなっているという不安しかない状況が続いています。


できるだけの防疫対策をとりもうしばらく被害なく安全に過ごしてまいりましょう。

鳥インフルエンザの発生が続いています 2021年2月

1月は鳥インフルエンザによる影響、農林水産省での飼養衛生管理基準への適合に関すること、鶏卵相場と様々な出来事がありました。


鳥インフルエンザによる影響は、すでに17の県に及び41農場延べ500万羽を超える鶏に影響を及ぼしました。


報道頻度は少なくなりましたが、散発的発生もありまだ安心とは言えません。


西日本から始まった鳥インフルエンザですが、現在は関東にもその影響を及ぼし、本年は全国的な発生と昨年来警報を発出した国の予測と同じ様相となっており、まだ油断できない季節が続いています。


野鳥の検査からも鶏から糞便から、ねぐらからも検出が続いて報告されております。


同じ地域からの連続発生もあり農場への何らかのウイルス侵入がある状況で、それだけ野鳥の影響は大きい可能性もあります。

 

また茨城県でも2日、84万羽飼養の農場で鳥インフルエンザが発生したと報道され殺処分等防疫措置されます。
産出が全国1番の茨城県で県内有数の規模を持つ農場です。


防疫は普段から高い農場でしょうから、千葉県の大規模農場発生に続きこのような規模でも発生するということを改めて認識しなければなりません。


小規模だから、防疫が甘いと言うわけでないということが明らかになっています。
それだけ、農場周辺か全国すべてが感染する可能性を持っているということです。


農水大臣は全国的発生を意識し飼養衛生管理基準を満たさない農場は全体の10%あり、速やかに改善を求める発言をしています。
また、今回発生した農場30か所を調査した結果90%の養鶏場は野生動物が侵入できる隙間が壁や天井にあったと公表しました。


今後、国は飼養衛生管理基準を守らない農場の公表をするよう都道府県知事に指示するとしており、農場の意識を変えて取り組みを進めていく必要があります。


その飼養衛生管理基準は昨年10月改正され、野生動物侵入対策として鶏舎の壁の点検補修が追加されており野鳥や動物の侵入を阻止するよう努力する必要があります。
また金網の設置にはたい肥場等具体的に指定され鶏舎の金網も重要ですが、野鳥が滞留したりすることで糞便による交差汚染や鶏や排せつ物の食害や汚染拡大を意識しています。


しかし、農場サイドからすればできないこともある。

だから家畜保健衛生所の年1指導は儀式的であり指導されるだけでそのうち改善すればよい。
そんな考えを改めていく必要がある時代になりました。

 

鳥インフルエンザによる影響は大きく、該当農場の防疫措置により殺処分し拡大を防ぐ処置が取られます。
鶏は埋却又は焼却されますが多くは埋却が多く土地を掘り起こし埋却するコストが発生します。


全て県職員や自衛隊の方々が実施するわけでなく処分数によっては膨大な埋却になることで地元や周辺の会社が担うこともあります。


民間の方々の協力を得ないと短期間で埋却し防疫処置を終えられないことから、今後もこのような事例は普通のことになるかもしれません。


通常皆さんの農場での防疫体制は既に机上演習されていることと思います。
多くは、鳥インフルエンザ発生時、何人の県職員が来て何班編成し交代しながら何日間で殺処分を終えどのように輸送し、どの土地に埋却するのか。
場合により最初から自衛隊の出動を想定した班編成もあるでしょう。
短期間での処分を進め速やかに埋却し空舎になった鶏舎の残品消毒もしなければなりません。
鶏糞、機材鶏舎内全て消毒しますから、その作業も大変です。

近年は飼養羽数を増やしたことで、埋却用地が十分に確保できない事例もあり、今後用地をどのように準備できるのか、いつ発生するかわからないものに準備を備えることも念頭において経営される必要もありそうです。

すべてが、焼却できれば良いのですが、公設の焼却場だけでは不可能に近いため現実的ではありません。

 

演習に携った方は分かりますが、発生農場の職員は殺処分に立ち会ったり、手伝いすることはできません。

ただ、防疫措置が終わるのを待つだけになります。

何もできずに、鶏舎が空になっていくを見届けているしかありません。

その心情はとてもつらいことでしょう。

そして、措置に要した費用が発生する。ほとんどは国が補助をしますが飼養衛生管理基準に著しい不適合は減額又は未支給となるという場合もあります。

 

その他、周辺に対しても影響を与えます。

今回の茨城県の発生でも、近隣18農場100万羽が移動制限を受けることになります。


発生時の多くは発生農場3キロまでは移動制限区域がかけられます。生きた家きん、卵、排せつ物その農場の器具類の移動はできません。
しかし、検査で陰性が確認された農場の卵は、必要な措置を講じてGPセンターへ出荷することが出来ることもあります。
解除には、防疫措置完了し21日間新たな発生がないことを条件としています。


また、3キロを超えて10キロまでは、搬出制限として、生きた家きん、卵を区域外へ移動することが出来ません。
なお、制限区域内での出荷は可能です。生きた家きん、卵は必要な措置を講じて移動制限区域外のGPセンターへ出荷することが出来ることがあります。
解除には、防疫完了後10日経過し移動制限区域内全ての農場検査で陰性であることとなります。

 

鳥インフルエンザを防ぐためにも防疫意識を高め、諦めを持たずに継続していくことが見えないウイルスへの最大の対策となり、意識を維持する大事な方法です。


頑張った取り組みは目に見えるものではありませんが、農場への被害を防ぐことが必ずあると信じ、まだまだ油断できないこの2月を乗り越えてまいりましょう。

 

成鶏更新・空舎延長事業が発動されました 何かを見つける大事な時期です

令和3年1月5日より令和2年度の2回目となる成鶏更新・空舎延長事業が発動されました。


昨年も発動された事業ですが、例年より早いように感じます。


通常1月は鶏卵価格は低くなるため発動は早くても2月というイメージでした。

(昨年は、5月で外食等加工向けの減少による相場低下によるものでした)


昨年より続いている鳥インフルエンザによる殺処分で供給不安定になるとみられていましたが、相場の反応は弱く、需要が弱いという状況が続いています。


特に、千葉県では今回の影響により116万羽が減少し県内のおよそ10%の生産減少になるにもかかわらず、相場への影響は見ることはありませんでした。


また、本日より発令される緊急事態宣言による外食等への影響も見込まれ、大変心配な状況です。
すでに、時間短縮営業や期間中の休業も見られ需要の減少があるように見えます。


通常、1月は出だしが止め市よりマイナス30円や40円と下げて始まり、滞留鶏卵を排出するようになります。


一服した後、寒い外気温と共に家庭での消費が強くなり、外食を含め鶏卵の需要が夏になるまで上昇していきます。
このため、この事業の発動は初夏という傾向もありましたが、昨年は5月と通常外食等加工向け需要上昇期中の時期から発動が始まりました。しかし新型コロナウイルス感染拡大により加工向け需要の減少が進み、鶏卵の需要が家庭消費頼みになり、相場の維持ができなかったというものです。


その後、加工向けの回復が遅れ供給側の増羽も重なり秋からの上昇期にも波には乗れず上昇が弱い展開で年内の取引を終えました。


本年も、前半は増羽の影響は続くとみられ、夏以降に昨年秋以降の減羽がどのような市況となるのか注目されます。


また、今回の緊急事態宣言による経済の状況や消費者心理の悪化がどこまで影響を及ぼすのか未知数ですが、避けることはできないというのが経済エコノミストの多くの意見でもあります。


店頭調査をしている私どもでも、消費者の購買意識が価格へとシフトしている感はあり、1回の購入価格が僅かですが減少しているように見えます。
それだけ、経済の低迷が消費者側は意識している状況で、経済視点、GDPでの視点もありましょうが、個人消費が最も大事であることを再度認識しなければならないと言えます。


その消費者心理は今回の発動により更なる硬直化は避けられず、その影響が企業に移り、企業は雇用の維持の見直しや賞与等金銭の見直しを進めることで、更なる負のスパイラルに陥ると予測され、企業を支える政策が存続するうえでは必要なことですが、すでに本来は淘汰されるべき企業も残る可能性もあり、政策の見直しも進まず、個人消費も冷え込み、どちらも救出できないこともあり得るかもしれません。


このような状況で、毎日食べるものだから安心とは言えない可能性もあります。


販売先の縮小や廃業により結果需要があるが販路先が自社にはないということもあり本当の安心農場運営は何かわかりずらいということもありえます。


加えて、ルーティーン人材(指示を行うだけの人材)だけの組織では、考える力を持たずこの難局を乗り越える人材がいない農場では、高い人件費をかけて低価格の鶏卵を生産し続けなければならないという負の状況が続いてしまいます。
近年はこのような農場を見る機会が増えました。

 

農場責任者もルーティーン作業員となり汗をかきますが、考える汗をかくことはありません。
このような組織は、通常作業はできるのですが、このような時期を乗り越える方策を導くことが出来ず人件費だけは高いという2重苦に陥ります。

 

今後、この事業は春先にかけて継続することが見込まれます。

家庭需要は昨年平均より4%程度高く推移しましたが、それ以上の消費拡大は難しいと言えます。


加工向けは7割程度まで回復しましたが3割は過剰のままです。

今回の発令で減少が予想されますし、そもそも市中を歩く方々も少なくなるかもしれません。
その場合は減少が現実化し低相場が発令解除までは続く可能性があります。


緊急事態宣言は1カ月としていますが、解除基準を見ますと2カ月はかかると言われます。(場合によりそれ以上も現実的にあり得ます)


また、最も消費に貢献する首都圏の宣言発令はすそ野の広い加工向け消費に一定のブレーキがかかります。
購入する機会を失うため、生産調整を行い原料の調達を下げるというものです。

 

この事業に賛同し空舎期間を長くして相場反転を待つのも手ですし、コストを下げる方策を見つけるのも手でしょう。

販路を自社製品の良さをアピールしたネット販売もあるかもしれません。

対面を意識しない新しいビジネスですが、知名度・おいしさの訴求に技術が必要です。

現物販売でない分、納得と共感を得ることが必須のビジネスだからです。

 

いずれにしても、すぐにこの低価格に歯止めがかかるわけではありませんが、相場の上昇を祈るだけの経営から、攻める経営もできましょうし、そのための方策を見つける人材の開発や商売方法もあるかもしれません。

また、相場上昇を期待するため事業参加も手でしょう。

今後考えることの大事さが、生き残るための道しるべとなる時代が訪れたのかもしれません。


経済的にみた1月は飼料価格の見直しがありました。

3月までは昨年より高く推移しましょう。

コストを下げる方策を見つける良い機会かもしれません。


前回1回目の事業への参加は1000万羽でした。しかしそれでも相場反転は限定的でした。加えての鳥インフルエンザによる生産羽数の減少もありましたが、やはり限定的でした。


どこまで減羽すればよいのかわかりませんが、現状の相場値は採算が合うところはないと思います。


であれば、経費を見直すことでまずは採算ラインに近づけることも一つの手でもありましょう。

 

まだまだ大変な時期ですが、自社の鶏卵は絶対の品質であり自慢できる商品であれば必ずや消費者は気づいてくれることでしょう。


そのためには、まずは農場が存続していなければなりません。


ですから、そのための方策を見つけなければならないのです。


そのうち、相場は反転するだろうから何もしないというのもありますが、それはいつかは分かりません。
昨年はありましたでしょうか。

 

相場に一喜一憂しなければなりませんでしょうが、出来ることを見つける。
そんな時期なのかもしれません。

鳥インフルエンザを警戒した管理とは 見極める力が問われます

農研機構は14日、過去と異なり発症から斃死に至るまでの期間が長いということを発表しました。


養鶏家の皆様から見れば、高病原性はトサカの変色や沈鬱している鶏の写真や、斃死が多いというイメージを想像される方が多いと思います。


しかし、農研機構の調査では6羽の鶏を鼻からウイルス接種し、全羽死亡するまでの期間が6日であったと言われます。
過去では、斃死するまでは数日あれば様相がおかしいと言えるくらい異常な死亡数になるのが一つの目安でした。


そのようなイメージもなく長い時間がかかり死亡していく経緯というのは大変心配な状況でもあります。


今後は、倍に増えた死亡が疑わしいだけでなく、農場での通常の死亡数から見てどれくらい逸脱しているのか把握する必要があります。
把握が遅くなるということは、ウイルス排泄が長く続き結果地域蔓延の可能性がありますのでとても心配です。

 

沈鬱以外の症状が認められないというのは従業員や管理者の見る力が問われることにもなります。


農場ではどのような判断基準があるのでしょうか。


現場は、異常と捉えるような力が身についていますでしょうか。

それを異常と認知できる管理責任者はいますでしょうか。

 

3週間前の2倍以上の死亡が異常であるという方もいますが、3週間前の数値を記憶している方はどれくらいいるのでしょうか。


また記録類を活用するという意識を持たせることも大事です。


記録は書いておしまい。


それでは記録の意味はありません。


記録は、このような事例の時確認や振り返りするために必要になるのです。
毎日の記録の書き込みは意味を持たないと言われますが、振り返りの時の記憶が完ぺきであれば良いのですが、多くは記憶から消去され見ることで思い出すということもありましょう。


例えば、1万羽のところで6羽死んでいるという通報もありました。

若日齢では多いと言えませんか。


老鶏ではそれもあるかもしれませんが、通常より多ければ異常と捉えるという見る力も大事になります。


ですが、私ども外野が異常と正常を発言することは適切ではありません。


しかし、判断が遅くなるほど周辺への感染拡大の可能性もありますし、農場の意識を問われることもありえましょう。


1日20羽、40羽死亡しています。ということもありますが、よほどの大規模鶏舎でなければそのような単位の死亡は一般的に珍しいことです。
老鶏や若日齢の鳥でも異なるはずです。


日報で幹部や経営者が判断するということもありましょうが、よく状況を理解できない場合、死亡鶏の放置が長い(取り残し)という理由をつけることもありましょう。
ですが、そんな取り残しが多いということ自体異常でもあります。


それを、そうだな明日様子を見ようと片付けるのも危険です。

様子見という責任逃れに飲み込まれてしまい、大事な分岐点を通過し状況を悪くするという事例も多くあります。


しかし、自分の目で確認はできない。
であれば、なにを信用して判断を下すのか。


それは、部下が絶対正しいという自信なのか。


一般的に斃死が多い鶏舎はワクモによる被害もありますが、大腸菌症によるもの、近年はコクシによる減耗もあります。
そのような鶏舎は異常と認知できる数値は高いはずです。


ですから、判断が鈍くなる。


これは農場を長く知り管理していた筆者から見てそんなに的を外れていない意見です。

 

呼びかけでは、死亡の推移、音への反応、動きが弱くなる鶏が多いというところも判断するポイントになるのでしょう。
ゲージの脇を通るときに騒ぐことがなく、首を下げて動かない鶏がいるという雰囲気を読み取るような力も必要でしょう。


大事なのは、鶏舎を通り肌で感じる、ざわつき音で感じる、人によりますがホコリの立ち方で感じるというのもありましょう。

昔は、通路を通るときはただ通るな。と言われました。

箒1本持ち掃除しろ。という例ですが、今はそうではなく漠然と歩くなという意味に置き換わります。ただ歩かず、今のように雰囲気で感じる、という五感を使うということです。

ただ、死亡した鶏を取り除くだけの仕事ではそこまで感じる方は多くはないと思います。


それは取り出すことが仕事であり、生きてる・死んでるの01判定しかしていないという方も現実いると思います。(病弱は生きているという判定の事例です)


通常はそれでよいかもしれません。


しかし今は異常事態と認識し、そんな誰でもできるだけの作業員ではもしかすると被害にあい、対処も遅いという再稼働に明らかにマイナスになる可能性もあります。

 

鳥インフルエンザへの対応は農場の見る力によって発症後の初動対応が変わるかもしれません。


今まで違いたくさん死ぬという時は、すでに時間が経過したという可能性もあり早い発見により周辺への影響を最小限にとどめることができる大事なことであると思います。

 

それを可能に出来るのは、現場従事者の力に他なりません。
それには異常を異常と捉える判断力「武器」が必要です。
戦いには武器は必須です。何もできないでは戦えません。
それを可能にするには経営者の正しい判断と指導する力が必要でしょう。


国はワクチンを保有しており積極的に接種すべきという意見も聞きます。
しかし、抗体検査では当然陽性となり、野鳥由来の陽性なのか判断できません。
ですから、広がりが止まっているのか、広がっているのか分からない。


それでよいとは言えません。


鳥インフルエンザ発生国は多くの場合輸出が停止します。(相手国が停止します)
卵や肉類に感染がないと言われていてもです。
それは、日本も同じです。家きんの輸入は発生国からは輸入はしません。
それだけ各国の国内蔓延を考え真剣に取り組むべき内容なのです。

 

ワクチンがあれば感染が治まる可能性もあるかもしれません。
鳥インフルエンザが発症した前回、前々回もこのような話を聞きます。
しかし、意見は言えど実情は変わりません。


国の政策に意見をすることも大事ですが、まずは法令順守であり出来るだけの方策を取り続けることが現実であり、それが国を動かす動機になるかもしれません。

 

例年と異なり、異常といえる鳥インフルエンザ


環境省の検査以外にも各県の検査も充実し検知数が増えています。
それだけ実際は発症地域やそれ以外にも検知するような状況であると考えるのが自然であり脅威が迫っているということでもあります。


ですから、一部地域の問題とは言えません。


すでに広がりを見せているのも事実です。


最近の報道でも、従事者が出入りしていたということで関連農場も併せて殺処分される例も増えています。
農場個体の問題では済まない可能性も散見されました。


本当の冬は今週から本格的になりました。

野鳥の飛来も広い範囲で始まり冬将軍がやってきました。


例年以上の殺処分数と発生地域と農場数。

これからの数カ月は本当に心配が続くそんな12月になりました。

鳥インフルエンザの猛威にご注意ください

11月から鳥インフルエンザの発生が西日本を中心に報じられております。


12月1日でも宮崎県日向市の肉鶏4万羽が高病原性鳥インフルエンザ疑似患畜であることを確認し殺処分となります。
また、正式結果待ちとなる1農場(都農町)、香川県三豊市)では2農場が発生したと確定される可能性があります。

 特に都農町は半径10㎞周辺に500万羽を超える鶏が飼養されている養鶏地域ですので、感染が確定した場合は周辺の警戒レベルは一気に上がることと思います。

 

野鳥の検査でも北海道紋別市で採取されたものからH5N8亜型の検出(10月24日)があり、その後全国で散発的検出が見られます。
11月17日には北海道知安町で死んでいるマガモから検出が確認され北海道では2例目になっています。


11月16日は新潟県阿賀野市で採取された検体からも検出があります。


11月13日には鹿児島県出水市でも検出があり、15日と16日には死んだカモからも検出がありました。

 

広い範囲での検出、養鶏場での発生時期が早いことから、例年と異なり翌年春先まで続く場合を想定した場合では長い期間発生する可能性もありますので、農場での衛生管理を継続していただくことになります。

 

現在の発生状況から今後鶏卵の相場価格が西日本を中心に変化がある可能性もあります。

変化が著しい場合は東日本から鶏卵の移動も予想され相場の変動もありえます。


12月の忙しい時期、相場上昇の時期ではありますが、鳥インフルエンザによる衛生管理の継続と意識の持続がこの先の農場への発生を回避できる大事な取り組みになります。


大変な時期ではありますが、しばらくの間の辛抱になります。


すでに80万羽、100万羽という鶏が殺処分されていきました。

発生を広げないという観点から本当に残念なところでございます。
また、被害にあわれた農場の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

 

発生をさせない万能な方法は残念ながら存在しません。
しかし、飼養衛生管理基準の徹底は持ち込まないための方法、農場から広げない方法を定めており、飼養者が遵守する事項になります。


この基準の不適合は、農場への指導はもちろん、万一の場合判定基準にもなり遵守し、できる限りの方法を取るというのは農場としての責務になりましょう。

 

鶏舎へ持ち込まないための消毒や鶏舎周辺の石灰散布による靴からの持ち込み防止も大事な視点になります。


また、薬剤の濃度も重要です。

これから朝夜の冷え込み以外にも日中も寒い日が続きます。
一般的に薬剤の効能は水温が低いほど弱くなることがあります。ですから薬剤のあり方も今後大事になりましょう。
またこまめに消毒槽の交換も大事です。

有機物が消毒効果を減じてしまう薬剤も多く朝、昼、夕とこまめに変えることも大事です。


又、手指の消毒も重要用です。

鶏舎内のあらゆるところを触りますので汚染させる機会を与えてしまいます。


当然ですが、鶏舎の長靴も衛生的でなければなりません。

こまめに洗い、できれば鶏舎毎の長靴が推奨されますが現実はそうも言えないことと思います。


ですが、長靴は汚れて当然では持ち込むリスクは高まります。

こまめに洗い、入退出には消毒し必要以外の場所を歩かないというのも大事ではないでしょうか。

 

まだまだ油断できない時期です。

世間はクリスマスと華やかな季節ではありますが私たち養鶏家はそのような華やかに憧れ、今日を忘れるような状況ではありません。


全国的に野鳥からの検出が続いておりますので、西日本だからといえません。

ある日異なる地域が発生となることもあります。


確かにインフルエンザ発生は星の数ほどある農場から見れば天文学的数値かもしれませんが、それは自農場は関係ないとは言えません。


ただ、今日は発生がないだけと言えます。

明日は死亡鶏が増え始めたと農場管理者から報告があるかもしれません。


今年は高病原性鳥インフルエンザの発生が見られ、死亡しているということから発覚します。


初期の予兆は気づくことはないはずです。

あっという間に今日は数十羽となり通常より多い斃死となり気づくこともありましょう。
特有の鳥の状況もあるかもしれません。


被害が広がらないためにも、日ごろの推移は確認しておき、万一が疑われる場合は現場が躊躇なく家畜保健衛生所へ通報できるように再度確認しておきましょう。


家畜保健衛生所も発生が疑われるからと高圧的に訪問することはありません。


むしろ気になるときは積極的に連絡するべきと思います。

簡易検査もしますし、異なる場合でも助言をしてくれて参考になることが多いと言えます。

 

12月、いつもと違う季節になりました。

引き続き皆さんの農場を最大限守るようご努力をお願いいたします。

 

1日も早くこの騒動が終息することを心より願っております。