nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

猛暑がやって来ました 皆さんの鶏はお元気ですか

今年は6月はまだ余裕のある暑さでしたでしたが、弊所の事業所内では7月梅雨明けからの猛暑や酷暑で鶏の被害を受ける養鶏家さんが多く見られました。

それぞれ管理獣医師さんがいて熱中症でしょうから鶏舎管理をしっかり行ってくださいという指導はあるようで、根本的な対策を指示いただけないというご相談もいただきます。

このこともあり、研修が多くなる7月中旬以降8月下旬までの間で、急ぎのご依頼をいただくことも多くなり、研修資料を揃える合間のご訪問やご相談に追われるような季節になっていると感じます。

皆さんの農場の鶏達は元気に過ごされているでしょうか。

さて、鶏舎の暑熱対策は様々方法があり養鶏家皆さんの知見が現れる対策の一つになります。

お伺いする農場のほとんどは、暑いから死んでしまい仕方がないのだけれども、今の卵価での損失は正直痛いので何とか減らせいないものなのかという相談で伺い、特に暑熱に対する方法がなく、風や天候任せの農場が多いように見えます。

もちろん昭和平成であればそれも良かったのかと思います。

しかし令和に入り50年に1度、10年に1度といった暑い季節が頻繁に訪れるようになり、もはや風や運任せで何とかなるような時代でなくなりました。

確かに昭和や平成では最高気温が30℃程度で35℃もあれば今日は珍しい暑さと言われるものでした。

しかし今の時期は、35℃、40℃と私たちの体温を超える猛暑が多く聞かれ、もはや送風だけの飼養管理の限界に到達しているような時代になります。

加えての鶏の性能による産卵ストレスもあり鶏達の環境は年を追うごとに厳しくなっていると感じます。

昔は暑熱対策と言えば、送風機の増設や暑熱対策ペイントを施して日差しを和らげて気温上昇を抑えるというコストの高い方法もありました。

どれも今までは一定の効果はあったのかなと感じますが、この時期の暑さには少し困難さも感じるように思います。

一昔前は成鶏の体温は42℃であり、この温度を超えない限り風を送り続ければ大きな減耗にならないと教わった方も多かったと思います。

だからいかに風を送り鶏を失わないためにも大型の扇風機を導入又は増設して自然換気又はトンネル換気に更なる送風を目指した方も多かったと思います。

しかし、今の時代この程度の設備導入でも減耗対策には十分な効果がなくなりつつあります。

この理由には、気温上昇の他、湿度の上昇もあります。 鶏が暑さに影響を受けるのは意外と温度は低く、29℃程度になるとまず食事量が下がります。

お使いの餌の銘柄によっては栄養が不足していきます。 そして飲水量も餌の2倍を超え、2.5倍、3倍当たりまで増えていき軟便が散見されていきます。

この時パウンディングしている鶏がいるならばその鶏舎は湿度も高くなっており体感的には30℃を超えていると言っても間違いではありません。

この対策に飼料の配合に軟便対策を講じた餌を購入する養鶏家もいますが、多くは十分に実感できないという方も多いように感じます。

そして外気温35℃を超えてくると鶏の減耗が確認できます。 なんか今日は斃死が多くいつもの2倍、3倍を超えるという所も聞きます。

多いところでは10000羽農場で150羽とか1%の減耗が1日で集計されたという農場もあります。

ですが、今日は暑かったから仕方ないよね、まあ明日も覚悟かな程度の認識で仕方ないで片付けていくしかないのが実情ではないかと思います。

ここで知っておいてほしいのは、確かに猛暑であり減耗は避けられないということですが、その数は対策しだいで減らせるということです。

先ほどの暑熱対策の餌もその方法の1つになります。

▲平飼いの養鶏家の方々は羽数も少ないことで自社で餌を配合するところが多く、エサに納豆菌といった菌類を混ぜるという所もあります。

既に実用化しているところもありますし、今試験中で来年以降に商品化を目指す企業もあります。 多くは菌が腸内環境の維持から餌の吸収を阻害させない作用を期待する、免疫機能を維持させるといった機能を期待しており、多くは試験データで維持できているとしたものを公表しています。

6月にForbesや読売新聞が報じていますが、ストレスを軽減させる効果を期待できる納豆菌を配合した飼料を紹介しています。 ぜひご覧いただき参考にしてみると良いでしょう。

▲湿度を抜くために鶏舎内に扇風機を増設しますが、その設置位置を様々な位置から風を当てるという農場もあります。

ウインドレス鶏舎の多くはトンネル換気ですから、風は入気口から排気口への一方通行になりますが、そもそもその方法だけで正しいのかという視点で様々な個所から風を当てて風量を上げて湿度を滞留させないというもので、鶏舎の湿度は排気口ほど高いのが一般的ですがだいぶ緩和し鶏のパウンディングも少なくなった鶏舎もあります。

柔軟性のない方は、風通りが悪くなるという狭い視野で語る方もいますが、大事なことは鶏舎は風を送る設計でもこの猛暑まで対応できる機能が十分でなくなっているという違う視点があるかどうかで変わります。

▲また20年以上前から良く見られました飲水にビタミン投与もあります。今はマルチビタミンを配合した新作もありますが、今の時代を見るとこれだけでは以前ほどの効果を感じることはなくなりましたので、これだけを持って十分な暑熱対策をしているということもないように思います。

▲ 出来るだけコストを抑えたい方の多くに見られた屋根からの散水、入気口のクーリングパッドへの注水をした方法もあります。

屋根散水は日光が当たる屋根に散水をして熱を下げる方法で、配管を農場自身が組み上げてエンジンポンプで散水するという方も多いと思います。

暖かくなった水を撒いても意味がないという方もいますが、散水すると蒸発することで熱を奪いますから結果鶏舎温度の上昇をゆるやかにする効果はあります。

またクーリングパッドの散水は梅雨時期はカビる可能性がありますのでカビによる影響を心配する方には向きませんが、

大事なことはどの方法も猛暑になって慌てて行ってもすぐに効果は見られませんので、気候を読み早めの対策が必須になります。

平成までの時代であれば、飲水や餌も十分な効果は期待できたと思います。 しかし、今の鶏の性能は平成時代と異なり連産能力はだいぶ良くなりましたので、当然ですが産卵ストレスも加わり暑熱ストレス以外にも産卵のストレスも従来より大きくなっていることを知っておくと今の対策で十分なのか、何か付け足す必要があるのかといった違う視野が見えてくるのではないかと思います。

建てた当時と今は違う、立てた鶏舎は養鶏のプロが設計しているから間違いがない、だから付け足しは意味がないからこそ換気を悪くするというその当たり前の思考を一回ご自身の経験で見直してみることも大事です。

その方法に先ほどの昔からの方法もあるでしょうし、エサから免疫といった新しいアプローチ方法もあります。

しかしどれか1つで十分であるという思い込みはこの夏やこの先の夏の猛暑や酷暑に対応できる十分な方法にはならない可能性もあります。

この先も暑くなり続けていくとされます。

確かに50億年先になると太陽が寿命を迎えていき猛暑は聞かなくなるかもしれませんが、そんな長い時間軸で今を考えても意味はありません。この場合の時間軸は目先でいいのです。

今の暑さ、来年の暑さ、5年先までの暑さです。

そして換気が悪い鶏舎は湿度が高いということも知っておくと、たかが湿度で鶏が死ぬのかという浅い思考が、こんなに大事なのかと思い知らされることも出てくるかもしれません。

鶏は暑いから死んでしまうのはその通りでしょう。でもその前にあるのは健康を崩してしまうことが起因している場合と、急激な暑さから湿度も加わり倒れてしまう鶏もいます。

もしまだ何も対策せず過ごしている鶏舎があるのでしたら、不幸にして暑熱で死んでしまった鶏のゲージの位置を集計してみてください。

多くは、直射日光が当たる場所(西陽が当たる場所も含みます)や風が弱く流れる場所、あるいは湿度が高く風が動かない場所といった普段見ている場所とは異なる不快な場所である場合もすくなくありません。

これを多くは仕方がない、なにもできない、意味がないと片付けていくのが現状なのですが、でも減耗は卵価から見て痛い、秋相場前の損失は痛いといった視野しかないと何も変わることはできません。

お金をかけられる農場とそうでない農場では当然できることは違います。

残念ですがこれは現実です。

お金があるなら、設備の増強もできるでしょうし、高コストになるでしょうが餌からのアプローチも可能です。

そうでないなら、自分で配管を組み水を流すといった初期コストが低い方法を主に考えることになるでしょう。

そして当たり前ですが、結果は複数組み合わせた方法の方が減耗はまだ少なく済むでしょうが、1つだけ又は何もしないのであれば相応の被害になるのは今の気候を見れば明らかなことです。

これを意味ないと片付けるのか、2つできることを取り入れようと視野を広げるのかと言うことです。

ただ鶏舎を眺めていても、脳内で考えているだけでも何も変わりません。何もしていません。

だから視野を広げ考え実行するのです。その際にコストを想像するのです。

実行前に何も考えず餌代高い、配管代高い、扇風機代も電気代も高いとできない理由を並べるなら何もできないでしょう。

でも結果だけは欲しいという甘い思考は何も変わらないことです。

今週の猛暑はいくぶん治まりましたが、来週以降もまた猛暑がやってくると言います。

もしかするとこれが今の夏の姿なのかもしれません。

では皆さんの農場はどう対処していきましょうか。 暑いから仕方がないと考え運頼みにしていくのか、いや対策はあると視野を広げ頭を使うのか。

暑さは始まったばかりです。

今の想像を具現化するなら早く動きましょう。 お盆は部品や部材を仕入れるのも大変です。メーカーが休みます。

そうなると早くて8月の下旬に導入になるという可能性もあります。そうなると1か月先の話をしています。

大事なことは鶏の暑熱ストレスは人と同じく蓄積していくということです。

そうなると、免疫の低下もありますが、鶏は大丈夫でしょうか。

餌が食べられない、ストレスにさらされる、そして蓄積していき体調を崩す。

そんな構図も想像できますが、皆さんの鶏はそれでも健康で過ごせるのでしょうか。

まあ1%の減耗は仕方がないよね、1%の産卵低下は想定内だよね、餌食べないから餌代がだいぶ節約できるね。

そんな昭和平成でアップデートが止まった養鶏家さんの声が聞こえてきそうです。

でもそれで大丈夫なのでしょうか。 せっかく卵価が高いのなら1個でも売りたいのではないのでしょうか。

猛暑を迎えた夏、皆さんの知識と技量が試される夏を迎えています。

エッグショック後の値崩れ警戒はあるか 増羽は危険なことでしょうか

鶏卵相場は安定した推移ですが、直近の高値となった昨年末から1割の低下になっているとされます。

10日時点東京M規準値は305円で、6月中旬以降持ち合いが続いています。

相場値の低下には採卵鶏の回復とされます。

また需要は低下していおり、4月の鶏卵消費は前年比3.6%少なく需給が緩む状況であると言われます。

記事にある養鶏家の消費減退の中での増産は23年に起こったエッグショックを思い出し踏み出せないという声です。 日本経済新聞は7日「鶏卵1年はぶり安値、供給回復でも消費鈍く 生産者は増産先送りも」の記事で詳しく書かれていますので是非参照していただきたいと思います。

さて、大規模農場の一部は再開の延期や入替時期の遅延を行い数を大きく増やさないという農場もあるのも現実あります。 これは記事にも紹介されていますので間違いはありません。

ではなぜ増やさないのか、再開延期をするのかと言うことですが、確かにエッグショックもあるかもしれません。

しかし弊所のお客様の中で増やさないとする農場はありますが、少し理由は違います。

その農場は飼養管理する期間を延長していくことで入れ替え期間が長くなり、結果増やすというより長く飼養するという方向に舵を切り出しているところもあるということです。

その農場は新規開場も含め増羽して経営力を高めていく方向で進めているというものです。

22年ごろの研修にご参加いただいた農場の方にはご記憶にあるかと思いますが、最近の鶏は長く飼養できるような性能が備わりつつあります。

700日ヘンデー産卵9割も可能であるというもので、最初はnogutikusan教の布教活動みたいですね、可能なのでしょうか。 そんな声や質問もいただきました。

それから4年ですが、最近は680日程度9割もそんな難しいものではなくなり、強制換羽(誘導換羽)も要らなくなり、換羽中の無収入を防ぎ安定した収入が期待できるようになりました。

卵殻の回復と個卵重の低下を期待した強制換羽は、誘導換羽と名を変えて僅かな餌で換羽させましょうという流れで換羽の失敗という事例も散見されます。

これでは意味がないということで一部は昔ながらの強制換羽を試みている農場もありますが、確かに羽が抜けてきれいな鶏にはなります。

でも産卵率は9割を超えて一見うまくいったとされますが、元が9割あるので、ただ期間中無収入になっていただけという事例もあり必ずしもすべてリセットして採算が合うという昔の手法であるとは限らないという時代になっているように見えます。

実際ある農場は数年前には換羽を止めたという所もあります。

理由は意味がないということです。

つまり、この数年前からは鶏は変化の過渡期を迎えており、昔ながらの思考で強換することで意味を感じなくなる、そもそも低産卵でない鶏が一般的であり必要性がなく(昔は7割、6割まで低下したので強制換羽で8割、9割に戻す)リセットがそもそもいらないと感じる農場もあります。

もちろん卵殻質も格段に良くなり老鶏はギズ玉が多く輸送事故になると言うのも古いかなと感じます。

むしろ農場特有の病気による奇形卵が多くなったと言えるところが散見されます。

これだけ鶏卵相場が低くないのであればみすみす10日か14日かわかりませんが、無収入になる必要がないのです。

そして餌代を節約するという理由も、今の時代1羽が110グラム、115グラムと食べるだけ鶏がいるという農場も珍しくなったとのかなと思います。

多くは105グラム、多くても107グラムとだいぶ少ないと思います。

これだけで5グラム、8グラムと削減できていますので、それ以上削る理由もありません。

ですから、よくお話ししていますが鶏が変わることを感じないといつまでも昔と同じ、だから赤字になる、利益が取れない、この相場値は減収になると錯覚してしまうのでしょう。

今は過渡期とお話ししました。

生産量が多いということは、連産している鶏が多いということです。

だから食べたものが卵重に回るより生産量に回る若鳥の時期と同じ状況が日齢が過ぎても同じ状況であるということです。

当然サイズもこの3年前とは違う小ぶりでないかと感じますがどうでしょうか。

鶏も以前と比べ多く食べる必要がない鶏舎環境もありますし、そもそも多く食べなくても良い鶏に変わっているということです。

だから、700日までは9割程度生産できるとお話ししているのですが、これを平成の時代なら450日9割、500日齢8割、550日齢7.5割という時代とはだいぶ異なるのですが、わからないので今までと同じ、強換必須な400日齢後半で実行。

そんな時代であると思い込む大規模農場も今はありません。 大規模は1羽のコストを見ています。

だから1羽の餌代がこの5年で変わっていることを統計で分かります。

生産量も農場単位で見ますので、鶏舎別でしか見ない小規模と違い1号舎が9割あるが、2号舎は8割しかないという単位で見るのではなく、1農場2棟平均で93%の生産と見て、この3年より3%程度向上していると判断しているところもあります。(細かく見る(例えば鶏舎固有の問題を探る場合)場合と経営コスト(農場の収支を見る場合)で見る場合は見る方法が違うということです)

ですから大規模農場が入替え時期の遅延をしていると感じる方もいますが、そうではなくあと1か月、2か月延ばした管理が可能になったということも理由にあるわけです。 延期できた場合、2か月伸びが可能であれば5棟ある農場なら1年に1回は入れ替えがいらなくなる、10棟ならと導入費用が削減できるのです。

ましてや今の時代種鶏の値段が上がりヒナの価格が上がり始めているヒナ代の節約、ヒナの数を集める難しさから解放されます。

大規模が抱えるコスト削減をこのような方法で抑えることができるわけです。 何も考えなければ、550日で入替だ、あるいは農場生産量が低いので510日で入替しなければならないといった無駄もなくなります。

でも考えていなければどうでしょうか。

今回のエッグショック警戒の理由である再導入の延期等の理由は必ずしも値崩れを心配するものであると言うことでもない可能性を知っておく必要があります。

生産量を増やさないのは増やせないというのが多いのかなと感じます。

増やすためにはヒナ代の他管理する人の人件費電力代といった光熱費が必要です。

伺う農場を見ると、増やさない農場はなく、通常通りの廃鶏と再導入のスケジュールで進めています。 不幸にして鳥インフルエンザに感染した農場も約半年から9か月になり再導入を始めていて、見合わせている農場はありませんでした。

実際再稼働に当り、埋却用地が見つからず大規模ゆえ広い埋却地がなく基準を満たさず閉場した事例はあります。

焼却等で代用する方法もありますが、まずは土地があるべきとするところもあり、土地がないけどすべて埋却とするから再開ということはないようです。

そしてヒナ代の上昇もあります。実際ヒナを仕入れるため親鳥が輸入されないこともあり結果値上げている事例があります。 ヒナ不足とは言いませんが、親鳥不足が起因していることもあるようです。

そしてエッグショックが再来するのかということですが、正直すぐにどうかということはないように思います。

需要は今は低調気味です。 供給が過剰になれば値段が下がり卵価は下がるのはその通りでもあります。

実際東京は305円ですが、大阪、福岡は295円とさらに10円安い基準値になり、養鶏が盛んな西側の方は更に低い水準です。

しかし、この値段は採算割れに至るのかといえば、多くはそんなことはないと言うとおもいます。

7月に入りこの値段で推移できるのは相場が値を崩す理由がないということです。

記事にもありましたが、今は底値で秋以降上がるだろうというコメントはその通りで、大きく値は崩さないのは業界内ではその通りの認識で間違はないと思います。

ただ、消費減退が秋以降確認できる場合は昨今の物価高もあり加工向け(クリスマスケーキ需要)は昨年より低くなると予想されますので、思いのほか相場が上がらないという可能性もあります。

9月の上昇開始で予測精度は上がりますのでまだ注意は必要です。

そして一番お話ししたいことは、鶏卵の個数を増やすことは昔と違い相場の下押しにならないということです。 恐らく1000、5000万羽程度の増加でどうかなるような供給量変化ではありません。

ですから1農場で30万羽、50万羽増やしたとしても何も変わりません。 昔と違い、資金力がない農場はこの先増羽は難しくなります。

ですから数年前と異なり誰でももれなく増羽増築が可能という時代は終わり資金調達にコストを意識しなければならない時代に入りました。

そして与信ももれなく100%という時代にはならなくなっています。 まあ返済はしているけど自転車操業だよねという農場にそれ以上の融資はあるのかなとも感じます。

でも鶏舎を建てればお金が増えるのはその通りです。

でも成鶏舎なら億の現金が必要です。

キャッシュは豊富であれば問題はありませんが、なければ 銀行は貸したいはずと思うでしょうが、調達資金にコストがかかるのに、返済危険度の高い方に積極融資という姿勢があるようには見えません。

つい最近はクレカ決済企業の破産があり地域銀行の一部は焦げ付きが避けられずその損失を計上することになるでしょう。

その損失は銀行自身が被るのか保証会社という子会社が被るのかはわかりません。

でも数十億という単位の資金は帳簿から消えていきます。でも預金客から預かった資金から相殺できると言うことはありません。

どこかで帳尻を合わせる必要性があります。それを新規融資で挽回するのか、経営者以下一定の役職が返上するのかはわかりませんが、まずは使うことをせずに準備する引当金として計上することになるでしょうが、いずれ準備は穴埋めに使うことになるでしょう。帳簿から消えるだけで済む話ではありません。 では金融機関はどう考えるのかということです。

融資の選別基準を少し変える可能性を考えるということです。 これは資金調達(金融機関からの融資)にかかる金利が上昇していることで安易に増築は難しくなる時代になったということです。

融資を受けて返す見込みがないならば金融機関は融資はしません。 返せる当てがあって融資されますので、個数が増えれば問題ないでは恐らく融資は難しくなります。

その販路はどこか、既存の販路はその増加を受け入れる余力があるのか、新規開拓が可能なのか、様々な課題をクリアしなければなりません。

今は少ないけど増やせる農場というのは、多くは一部の販路先がない又は納入数が少ないという状況であるのが一般的です。 つまり今の数で需給が満たせている(多くは他納品先で販路先は充足できる)わけで、今以上必要ということはよほどのことがないと珍しい事例になります。

確かに今50しか納められずあと数億融資があれば100納めることができるような販路先又は商品ブランドがあればまだ可能でしょうが、ただ相場高に乗りたい、増えれば現金が増える程度では、平成時代の売っても赤字時代と同じ構図になります。

俺は加工向けに全ツッパするという覚悟ならそれも良いでしょうが、今は加工向けも高いからこの先も高いと思うと返済数年で済めばよいでしょうが、通常10年程度は見るはずです。

10年先まで低金利で高卵価で時代が進んでいくのか見通せません。 そうなると、一定数は見送り又は改築程度までとして経営をしていくことになるでしょう。

つまり増羽は全ての農場にチャンスがあるという時代ではなくなっているように感じます。

業界内で選別されていく時代になったということです。

お金ある農場は増やすことが容易であり、そうでない農場はないなりに数万羽10万羽増やすがそれ以上はできない又は現状維持となる時代になっているように業界を見る者としては感じます。

つまり一部が増えていくだけで、総じて鶏の数は増えるものの大きくは増えていかない時代に突入しているわけです。

ですから増羽できると決意を示せる農場はエッグショック再来を心配した理由とした見送りは機会損失にしかなりません。

繰り返しますが全国皆さん一律に鶏を増やすということはあり得ませんし、消費が減退しているはこの季節要因もありますが総じて消費は堅調です。

今の時代テーブルエッグが生産量の5割と信じる方もいないと思います。 実際は5割を少し割り4.9程度までの低下です。つまり主たる消費は加工中食向けとなります。

この先もインバウンド需要からの需要の底堅さもあり消費が減退していくということは考えなくてもよいでしょう。

確かに消費人口は年々下がることは避けられません。ですからテーブルエッグが衰退してくわけですから、危機であると嘆いても何も変わりませんし意味はありません。

だからといって一人2個、3個毎日食べましょうと言ってもそれも難しいことです。

本当の卵好きは言われなくても2個3個と食べていただいているわけですから、需要喚起のお話です。

ではその卵はどうするのかという視点で見るべきです。 この先もテーブルエッグの比率は下がることになるでしょう。 恐らく4.5程度でしょうか。 でも残りは加工中食になるでしょう。

インバウンド需要は国策で左右されます。もうモノ消費ではなくコト消費と言われるほど物にお金をかける旅行客が少なくなることでしょう その中での鶏卵消費は確かにスーパー等の鶏卵(日配)は下がるように見えると思います。 でもスーパー自身は鶏卵の荷動きはまずまずといっていますので、特売で集客しているのかもしれませんが、それなりに購買意欲はあるように見えます。 ですが、購入層が減っていくわけですから結果少ない顧客の中堅調に推移していると見るべきものになります。

でも加工向けは販路が広く季節需要の他、中食向け、お菓子等の間食や土産品と姿を変えていきます。

そのためには国産優位でなければなりません。 海外液粉卵の方が安いと言われないよう相応の生産量で供給し、相場値は今のように大きく崩さない程度の増加でも良いのではないでしょうか。

確かに300円は欲しい、安定した経営なら400円は欲しい、290円では赤字ということはないでしょう。 多ければいいのはその通りです。

でも上ばかり見ているならば生産量を抑制して行くしかありません。 それは一定の顧客が購入する機会を損失します。それを覚悟のうえで行う値上げと同じ方法です。

いかに赤字を出さない体力を作り290円でなくても250円でも採算が合うような農場を作るのが結果ご自身の農場が長く生きていくことにつながります。

そして物価が上がり続ける日本では相場も結果あがっていくことは間違いはありません。

ですから平成時代のように100円台に戻ることはまずないのです。確かにスーパー等は特売で100円台の鶏卵は売るでしょう。 でも農場に対し99円で仕入れさせろとは言いません。

客寄せとして損覚悟の販売をするはずです。

大事なことは「いかに長くこの世界に踏みとどまれるのか」という視点が必要になります。

相場の上げ下げに対し農場は正直打つ手はありません。 ですが、上がる下地はありますから時代に合わせた経営をすることで、その時代に合ったコストを管理してくのが長く生きる姿ではないかと思います。

今もエッグショックであるという方もいるくらい、生産量と需要はバランスが需要側に傾いているわけで、全体から見て僅かな増羽は誤差にもなりません。

むしろ増羽に踏み切れなくなる養鶏家が増えていくということを知っておくだけでも、皆さんの経営戦略はだいぶ変わると思います。

大事なのは1農場の増羽は大きな脅威にはならないということです。 それが500も1000も1万の農場が大きく増やせば変わるでしょう。

でもあり得ません。

販路先はどうすのかで見送るところもあるでしょうし、そもそも融資が難しいということもあるでしょう。 あるいは土地が取得できず増築、改築が精いっぱいであるという決断をする農場もあるでしょう。

もしかしたら買収を模索する農場もあるかもしれません。 この場合は大抵大きな負債を引き受けて5万羽、10万羽程度の農場を買い取るくらいしかできないでしょう。

今時30万羽。50万羽規模が売りだすということはありません。多くは採算が合うので身売りはしません。 むしろ販路先が細すぎる、負債が大きく維持が困難に至る農場を引き取る事例が多いように見えます。

それで会社経営に大きく寄与できるのかという慎重な判断も必要になるかもしれません。

エッグショックが囁かれる業界内の噂をお話ししましたが、本当にエッグショックが起こるのか、いや増やせないのは違う理由があるようにも思います。

それは今お話ししたのが理由なのかどうか、それはそれぞれの経営者の心の中にしかわからない決して表面には見えない理由があるのでしょうか。

本年度の最低賃金議論開始へ 賃上げは続き物価も上がり労働人口は減っていく現実にどのように向き合うのか

厚生労働省の最低賃金改定に関する審議会が26日から始まりました。

今年の春闘による賃上げは5%を超えていますので、昨今の物価高を加味し数十円程度の引き上げを検討していくと予測されています。

現在の全国平均額は1121円ですので、数十円加味した中盤から後半にかけての引き上げが予測されます。

参考までに、本年の水準になるために目安額は63円の引き上げとしています。

このため本年も同様かその水準に近い額を想定する可能性もあります。

この審議会での結論は7月下旬に目安を公表します。

その後各県単位での地方審議会で最終的な改定額を決定し早ければ10月より施行される予定になっています。

現在の最低賃金決定に関しては、この目安額を超える金額とする県もありました。

その要因には、橋を一つ渡るだけで、他県の方が賃金が高くそこに労働者が流入してしまうという、いわゆる支払い負けをしている県もあり、それを是正したいという所もありました。

特に労働者不足が顕著な地域や、都市部に近い県は労働者の流出を少しでも抑えたいという思惑や、安い県というレッテルをどうにか剥がしたいという思いもあるのでしょう。

労働者はただ時間給職なら何でもよいという思考はありません。

車社会なら、橋を1つ渡るだけ、今の県内の職場より後15分遠いだけで時給が数十円違う(月換算なら千円単位の差になる)ならば、迷わずそこを目指すでしょう。

最近は外資系企業が最低賃金を大きく超える金額提示をしていることで、地元の求職者が減少し雇用不足を生じていると言います。

時間給ではなく正社員としての雇用でも同様に発生しているようです。

このような話は、一企業が経済的に負けているだけの話ではありますが、これは現実としてある話です。

例えば外国企業の半導体会社が進出し地元の人たちを雇用していて、さらに規模を大きくするために地元高校生を積極的に採用しているという話。

これにより、農業高校の生徒まで採用が進み、地元や農業関連企業への就職者数が減り必要な人員を確保できなかったという事例もあります。

時間給の方でも大手流通店舗が最低時給を超える(本国の支払い基準に近い額の提示)金額で積極的に採用を進めているところもあります。

どこもかしこも人手不足であると言います。

その通りでしょうし、弊所での調査でも農場さんの人の充足率は100であるという農場はありません。 もっと少ないというのが実情で、高齢になった方を積極的に採用して、何とか穴埋めを試みているところもあります。

特に若い方の採用はほぼ難しく、高校卒業生を確保するために学校訪問しても、進路指導の方は喜びます(求職リストが1つ増えるので)が、採用までには至らない(そもそも応募がない)というのが現実ではないでしょうか。

中途採用も難しくなっているように感じます。

一昔前(といっても5年くらい前まで)は、募集すれば応募は必ずありました。

しかし、面接辞退や長く務めてもらえなかった、採用しても無連絡キャンセルに至るということも一定数あったと思います。

それを踏まえての採用であったと思いますが、今はそれすらできない(それすらない)状況という所もあるでしょう。 又は大学のOBのコネを使い新卒を採用していた企業もあったでしょうが、コロナ禍を境に途切れたという所もあると聞きます。

農業や私たち畜産業は正直さっと面接してしっかり稼ぐという業態では多くはありません。

どうしてもイメージとして最低賃金の端数切り上げ程度を条件(たとえば最低時給1032円なら1050円、1100円等の端数切り上げ)とし、休日の自由度もなく、労働環境は軽作業とうたう割にはそうでない、臭い、汚いという職場が多くなっています。

夏場の猛暑作業で配慮もなく具合が悪くなったら自己責任という無責任農場もあります。

これを回避するためにその分野に外国人労働者にお願いしているという所もあると言います。

しかし、最低賃金の上昇には強く反応し、こうなると農場は破綻するとか、人を減らす必要性があるという経営者もいます。

研修会では、賃金分すら稼げない農場は経営が破綻している又は予備軍であり、だからこそできること、コスト、確認すべきこと等対応しましょうとお話ししています。

その中でも正直人は欲しいが、安い労働者を確保したいというお気楽な方もお見受けし驚くこともありますが、そんな甘い時代は昭和で終わっていることに気づけていないという方もいます。

外国の方でもこの最低時給は必須です。

県が1000円といっているのに、外国人価格900円では違法なのです。

この思考は養鶏ではだいぶ見なくなりましたが、いかに最低時給に近づけた経営を想定しているのは今もこの世界に限らず零細企業ではよく見かけるものではないでしょうか。

毎年賃金改定があると、最賃を下回るためその水準に引き上げるだけの企業はこの思考ループに乗っているように見えてなりません。

そのうち破綻という終着駅に到着する延命措置に過ぎない経営です。

まあ俺の代で経営が終わっても良いという覚悟を持っているところもありますので、そのようなところもすぐには市場からは撤退してはいかないのかなと感じます。

最近では茨城県のルールで施行した違法外国人雇用が見受けられる際の通報制度に関しては、様々意見は聞きます。

多くは感情的な話(外国人への差別になる、通報が地域監視のように見える等)が多いように思いますが、違法な人材となる方々は真っ当な賃金を支払っているのか不透明な企業に雇用される事例もあります。

働ければお金にはなるでしょうが、最低時給が1000円なのに、月15万円支払うけど時給換算したら600円程度だったということもあると言います。 多くは日給1万円、月15万円と時間での内訳は示さず大きい金額だけ見せるようなところもあります。 でも時給換算したら最低時給以下であった。当然周りの真っ当な方はそれ以上になるわけで、やっていられない、良くない外国コミュニティーにつながり、違法な仕事に手を染めて拘束され、外国のイメージを悪くさせるという今の風潮に拍車をかけるという事例もあるのではないかと思います。

この制度に関して報道の中でも「短期間の農作業では人は集まらない、ならば真っ当でない方にお願いして作業が回っている」と正直に語る農家経営者のコメントは本当に今の人がいない、でもお金は割高に支払えないという現実を説明しているように思います。

雇用主があっての雇用者ではあります。

しかし、雇用者がすべてを決めていくと結局はお金がある経営者に人材は集まり、ないところはないなりに仕事をしてやせ細っていく、又は違法な手段を用いて経営の持続を図る。こうなるわけです。

ですから、最低時給すら払えない事業主は破綻していると申し上げているわけですが、こうすると地方が衰退するとか質問を受けます。

これもそもそも衰退しているから人がいないだけでの話で、御社が例えば市場の何十倍の賃金を支払っていたとしてもその地域は活況にはなりません。 それはメジャーな企業でないからそもそも人が集まらない(知らないからこそ労働者に認知されない)ということもあるでしょうし、交通の便が悪く取り柄は静かで、地元が皆親切であるくらいでは、人が寄ってくることはありません。

最近コンサルを使用した地域活性事業も散見されますが、弊所でもご相談はありました。

しかしお断りしているのは単発祭りでは人は一時的集まるだけで、定住はしないため意味がないとお話をしています。 あるコンサートホールに有名歌手が1日限定のコンサートをするなら人は集まるでしょう。 しかし終われば皆さんは家に帰るはずです。 いつまた来るかわからないけど、このコンサートホール音響がいいからここの隣のアパートに引っ越そうかという方は珍しいでしょう。 つまり、目玉が目先のテーマなら効果は薄いのです。 コンサートホールの名称は知名度は上がるでしょう。つまりその町はもしかすると少しは知れ渡るかもしれませんが、単発なら恐らく記憶にとどめる方は少なく、費用対効果から見てよかったのかどうかの判断になる可能性が高いものです。

先ほどの外国企業の採用の話はお金が高いだけではなく、有名である、今話題の半導体企業でこの先も安泰である、他に採用条件が優れているといった点が大きく優勢に働いているわけで、この地域だから人が集まると言うことではないのです。

このような企業がこの地域にあるから集まるのです。

このように、雇用主が雇用を決めるのは正しいことではあるのですが、あまり影響力がない1雇用主だけで社会や地域の存亡がかかっていると言うことはありません。

労働者は労働条件に応じて雇用される場所を探していくのです。

地方では車があれば平気で30分、1時間近くまでは移動していくのです。 そうすると、すぐに県境あっちは時給が高い、同じチェーン店でも場所で時給を決める企業は多く橋を渡った県の方が高いとなるのです。 私たち農業も同じです。 車で通ってくれても充実した賃金と労働環境があって認めてもらえるわけです。

であれば、安い労働者を求めるなら身内を使いタダで働いてもらうのが最も安い労働力になるでしょう。 でもそんなことはできない、身内は役員でありお金を払ってあげたい、だから原資には安い労働者が必要という理由もあるでしょう。

この先労働者も人というより価値ある人になります。 働いてもらうはお金を払ってやっているという上から目線ではありません。

働いてもらい、会社が売り上げを上げたので、ありがとうと払う立場の方々です。

それを大きい企業や、外国資本の企業、地域の大きい店舗が獲得していくのです。 そこに参戦するわけですから、最初から安い人材を何て言っている余裕はないのです。

そう思っているから人が集まらないのです。

いつまでも思考が古いのです。

だから違法でも人(数)が欲しいとなるところも出てくるのです。 それを助長するから県が歯止めをかけたいと思うのです。

25年改訂(現在施行分)は施行猶予を設けた県が多くありました。

これは経営者側の準備に時間を要するから、急激に施行するには地元産業への影響が予想できるから等様々理由を並べていました。

繰り返しますが、今の時代人は潤沢にはいません。

年をとっても働いてくださいと推奨する時代です。

それは年金制度もあるでしょう。

でも露骨には言えません。

体を動かす方が健康だからと半分正解で広めて労働人口を少しでも維持する風潮を作っています。

経営側の準備で数か月、半年遅延してやっと施行するでは、今年の最低賃金施行も数か月、半年遅延していくのでしょうか。 なんか自転車操業みたいですがどうでしょうか。

今おかね準備できないから数か月待ってくれ、半年待ってくれ、すぐに本年分の支払い期限が10月に来るのにとても準備できない。 ではまた遅延しよう。 そんなように見えます。

そのうち、26年決定分は27年3月に施行する、27年10月に施行するみたいに先送り遅延になるだけかなと感じます。

外国人だからみんな来るという時代でもなくなります。 世界的に見て日本の賃金水準はさほど魅力のあるものではありません。

それより近隣国、豪州の方が時給的には高いという国も多くなります。

つまり外国の方はいつも潤沢という思考ももう古くなっているのです。

ではどうしましょうか。

労働者はなぜ皆さんの農場で働いているのでしょうか。

それは魅力あるからでしょうか、家から近いだけだからでしょうか。

労働者が足りない農場なら、なぜ集まらないのか。

集めるにはただ求人誌に掲載すれば解決できるのか。

そもそも労働人口が少ない場所に求人してそのうち採用できるのでしょうか。

広い範囲に求人しても集まるような時代ではありません。

では御社のアピールできるところは何でしょうか。

お金でしょうか、働きやすさでしょうか。

もしかすると競合が多すぎるので集められないのでしょうか。

であれば、優位に立てる方法はあるのか。

様々な思惑があって採用しなければならない時代です。 大手企業は積極的に黒字リストラしているから求人環境は安泰でしょうとお気楽な方もいます。

ですが、そのような方々がわざわざ農業に参加してくれるでしょうか。 採用があればこのような話も聞きません。

そうです。

そんなことはないのです。

そんなことより皆さんにはやらねばならない課題があるのです。

今年度の最低時給は、いくらで妥協されるのでしょうか。

恐らく50円増かな、いや70円程度まで見積もるか。

そんな先の思考を持つ経営者は生き残るでしょう。

そんなことしたら潰れる、解雇する、廃業して地域が衰退するだけの思考なら、今年は何とか生き残ってください。

でも来年はどうでしょうか。

そんな弱肉強食のような採用に皆さんは賢い盾と矛を持って挑んでいるのですが、何もない石槍だけで挑む方もいるそんな時代のように見えます。

ニュース1つから今の時代、今の農場を見る良いきっかけになるでしょうか。

関心はいくら上がって、すぐに払うと言いきる県がどれくらいいるのか。

遅延するなら何を理由にするのか。

衰退が進む各自治体の事情が通信簿のように秋公表されるのでしょう。

それを甘んじる企業、攻めて行く企業。

今年は注目度が高い年になりそうです。

鶏卵相場は落ち着き気味の中にもう一度経営しているということを考える

過去最高の初値から始まった鶏卵相場ですが、だいぶ生産量の回復もあり相場は落ち着きを見せています。

東京のM規準値は23日305円となり、6月に入り10円下げて推移しています。

令和8年は鳥インフルエンザ令和7年度からの回復期にあたり、一般的には少しづづ治まりを見せる偶数年になります。

被害が深刻であった令和6年(2024年)は14道県51事例の発生で約932万羽の処分がありました。 この年は鶏卵の主要産地での半径3キロ圏内で連続して発生し、3キロ範囲が少しづつ移動していく密集発生が確認された年でもあります。

この影響もあり、翌年2025年の初市から高い水準で鶏卵相場は推移していきました。

月を追うごとに上昇し5月まで毎月値段が更新していくような年です。

今年は最も高い初市から始まり、3月くらいまで上昇を続けていましたが、4月以降生産量の回復もあり相場は低下を始めていきます。

この先夏の消費減退や大口需要の一休みもあり相場は下げていくのが通例で、相場は290円程度までの下降が想定できます。

しかし、鶏卵相場の高止まりは続くような状況で私たちは相場が下がることに憂いているより、いかに鶏を大事に育て個数を確保できるのかという視点が大事になります。

少し前まで、私の知る養鶏家の多くは

「鶏?多少減耗しても仕方ないよね」

こういう口調の方が多かったかなと感じます。

つまり、病気で減耗しても「まあ多少は仕方ないでしょう、なにせ相場は高いからカバーできるし」と言うことを言葉を変えて言っているのでしょうか。

しかし、相場値305円と6月に入り10円下がり、この先も下がることはわかっていて惜しんでしまうという気持ちもわかりますが、惜しんでいるだけではそれが現実になるだけで解決になることはありません。

あるいは、これから下がる相場値と増加するコストにどう対応するのか心配する心の声が聞こえるようにも感じます。

7月から9月までは電力価格に対し国の補助が発動されます。

しかしもとになる電力価格は少しづづ上昇しておりとても安いということはありません。

そしてこの猛暑、酷暑で鶏舎の扇風機稼働に電気を使いますので電力価格は増えていくことは皆さん知っています。

だから従業員には休憩室のエアコンは休憩時間以外使用禁止にしたり、集卵室のエアコンを数度上げて鶏卵を室内に滞留させず出荷や移動させて電気代を節約するという所もありますし、皆さんも思うことがあるでしょう。

農場で使う軽自動車の燃料、鶏糞を散布したり堆肥場へ移動するためのトラックに使う軽油も少しづつ上昇しています。

今は政府の補助があり全国平均価格は170円程度です。しかし給油所によってはこの価格を僅かでしょうが超えるところも見られ、170円の高止まりから下がるような傾向はみられません。

ということは6月以降も燃料代は変わらず推移するということです。

ある農場は車のエアコンが故障し夏でも冷房にならず送風になる自動車を従業員に使用させ、窓を開けて走れば涼しいとエアコン使用による燃料使用の無駄を排除しているところもあります。

当然従事者の方は汗がハンドルを握る腕からボタボタと太ももに流れ、暑さと戦い、ある運転者は鶏糞散布の際故障しているエアコンの影響でしょうか、意識が遠のき狭い畑道を走行中に他人の畑に車が入り込む、段差にハンドルを取られ脱輪するといった運転ミスが散発していきます。

多くは運転者の技量の問題と片付け、経営者も同意していますが、弊所で調査したらふらつく原因は暑さの中の狭道走行によるはみだし運転で、原因は体調不良によるものということが主要因であったという事例があります。

つまり節約はケチと隣り合わせで、間違えると運転ミスによる物損事故、田畑に入り込み作物を踏みつければ弁償、脱輪したらレッカー費用もかかり目先のガソリン代より高くつくことが多いのですが、多くはそんなもの発生する確率の方が低く対策の方が何十万円(エアコンガス以外に周辺部品の交換工賃代)もかかり、そっちが無駄である。 そういう方もいます。

まあお金の価値観は人それぞれですが、ケチることはあまり意味がないように感じます。

それより収入を維持又は増やすということを考えないのかなと感じることも多いように思います。

確かに夏です。

生産量が維持できれば御の字である。

そういう方も多いのではないでしょうか。

しかし、工夫があり実行があれば維持できる又はかなり最小限の減少で済むということも多いのですが、多くは餌代が浮く、暑いから仕方がない、夏は当然である。

こういう過去の常識が今の常識と思い込むことが多いように感じます。

人に恵まれる農場は人がいるだけではありません。

工夫があり、知恵があります。

暑いなら、ウインドレス鶏舎なら早い時間から排気扇風機を最大値にして空気を流し涼しい時間を作らないのでしょうか。

多くは段階踏むのが昔からの流儀だから、電気代を最初から無駄に使わないようにしたいから。 様々あるようです。

しかし、暑いから卵を生まない、斃死するとわかっているのであれば、なぜそうしない環境を作ろうとは思わないのかという視点です。

昔からの視点なら、最初の理由の通り昔から・・、電気代節約となるでしょう。

でも涼しくしたいなら、涼しい時間を長く作れば鶏のストレスはだいぶ改善できることまで知らないのでしょうか。

実際、早朝25℃の鶏舎に最大限の空気を送り出すと、気温は確かに外気温と比例して上昇はしていきます。 しかし鶏が排出する水分(湿度)はだいぶ下がって推移していきます。

鶏は温度による影響も受けますが、一番は湿度が高すぎる環境に温度が高いことで影響を受けるということを知れば、ではどう改善するのかという視野が生まれるはずです。

ただ気温計を眺めるだけではこのような視野で見る人はいないでしょう。

ああ25℃だね、30℃だね程度です。

でも鶏舎は湿度も高くなり鶏はパウンディングして湿度も高くなり鶏はダメージを受けていく。

まず生産を止めて命を守る、でもそれ以上になれば減耗まで発展する。

温度計だけでそこまで想像できる人員はいるでしょうか。

ただ25℃だけという表面的な想像しかできないという方も多いのかなと感じます。

そうであれば、それ以上の管理は望めるのでしょうか。

人は教えなくてもそこまで優秀な人材がゴロゴロいるのでしょうか。

相場が下がれば、もうけは減る では、何に意識していくのでしょうか。

暑熱対策、食下量の維持又は削減でしょうか。

それとも生産量の維持、付加価値対策でしょうか。

あるいは人へ知識を与えて飼養管理への応用でしょうか、又は現場を知るオリエンテーリングの実施でしょうか。

養鶏の経営は卵を売ることです。 副産物の鶏糞を売るという声も聞きますが、卵より値段が高いということはありません。

先ずは卵ではないでしょうか。

そして、卵を準備してくれる鶏達ではないかと感じます。

でもそういう思考は薄く、暑いから餌代が減る、暑いけど車のエアコンに気を配らない、暑いから死なない程度の飼育ができれば御の字である。

そんなところも多いように思います。

この夏は鶏を見て、鶏を思い、鶏に報いる仕事を経営の柱にしてみるとどうでしょうか。

この意味を知る弊所のお客様には小うるさい言葉かもしれません。

しかし、鶏は皆さんが思うほどこの暑さに耐えるような力を失いつつあるのもまた事実ではないかと思います。

できれば皆さんの農場データの減耗を今一度見比べてください。

昨年、一昨年、5年前までで十分です。

変化はありませんか。 もし感じるなら、今年も同じで大丈夫でしょうか。

経営はお金を稼ぐために目標を立てて行動し、進捗を管理して収益を見通すのが養鶏の基本的な考え方です。

であれば、目標があるけど夏は仕方がない、進捗の夏は産卵量が少なく仕方がない、だから夏の収益には期待しない。

そんな程度では夏時期が長くなるこの日本では1年の半分とは言いませんが夏が続く(残暑も長くなりすぐに短い秋が来る)環境では、卵価次第では力尽きることも想像できます。

いくらウインドレスであってもこの猛暑に立ち向かうには厳しいことでしょう。

軟便に機器類の故障(高温による破損)、生産量の低下、個卵重の減少による収益の低下、そもそも鶏卵相場は夏は比較的安くなるという季節性。

暑熱ストレスによる腸炎の発生等課題は増えているのが毎年迎える夏です。

でも思考は昭和から変わらない、平成にバージョンアップしたけど、今の時代には対処できていない。

そろそろアップデートしてみてはいかかでしょうか。

7月も飼料価格は値上げが決まっているところも多いのではないでしょうか。 目先の請求書にやきもきするより、鶏舎の中の問題点というもやもやに意識を向けてみてください。

きっと生産量改善の方法が見つかり、今年の夏の安いと言われる相場は本当に安いようには見えない中で生産量が維持できる、斃死が少なく推移できる。 そんな夏も可能ではないかと思います。

要は農場のアップデートするという意識と行動にかかっています。

経営者も夏は仕方がないでは何も変わりませんから、当然そんな指示もできないでしょう。

今の相場が続くから何も感じないという経営でも良いでしょう。

でも本当にそんな相場が永遠に続くのでしょうか。

養鶏場の消臭実証実験で周辺との共存に寄与することを期待 匂いに敏感になるきっかけに

読売新聞は20日、「動物園や養鶏場のにおい「エステー」がノウハウ生かし消臭へ」という記事を掲載しました。

記事には、トドマツ樹木水や活性炭を使い宮崎県の市内の動物園や市内にある養鶏場で、においを低減する実証実験を始めるとしています。

参加企業はエステーで消臭商品の企業でもあり、ノウハウを畜産分野に生かす取り組みに宮崎市とともに実証実験を進めていくようです。

動物園での実施期間は6月から12月まで、同社の臭気判定士が調べたり、園職員へのヒアリングで調査をするとしています。

記事を見て思うのは、私たち養鶏家も臭気の問題には無関心でいることはできないという時代が来ているのではと感じています。

これから夏に向けて臭気の問題はよく聞かれる話題です。

ブログでもお話ししていますが、養鶏場の匂いは直線距離1キロ近くまでは障害物なければ匂いが届き○○農場が今堆肥を攪拌しているとか、開放鶏舎ならば風に匂いが乗り、今日は北東の風が流れているなといったような養鶏場の匂いを感じることがあります。

匂いになれている私たちでも感じるわけですから、周辺の方々更に感じるはずです。

ああ、また○○農場の匂いが充満している。

こうなるわけです。

これは鶏糞を堆肥化し田畑に還元して散布した際にも周辺民家から同様の苦情になることが多く、 どちらも鶏糞の発酵が進み臭気が強くなっていて苦情になる、田畑還元の場合は農地所有者と近隣住民との関係が悪いことで、苦情に至ることが多いのが一般的です。

さて、養鶏場の苦情で最も多いのは何でしょうか。

におい、鳴き声がうるさい、羽やフケの飛散、ハエの襲来、車両の騒音や振動、機械類の騒音、さまざまあります。

特に多いのは夏ごろが最も多いにおいの問題です。

同時にハエの襲来もよく聞きます。

またウインドレス鶏舎と民家が近い場合には羽やフケの飛散問題も多く聞かれ、自治体の方々や民家のある自治会から相談をいただく時期でもあります。

養鶏場は周辺との共存ができないと経営を続けることが難しい産業です。

周辺とこじれると、反対運動に発展し以降新規に養鶏場が開場できないほどの強い拒否を受ける地域もあれば、行政を巻き込み解決先を講じられず閉場する農場もあります。

今は鶏卵相場は高値圏で推移しており、売り上げを気にするという養鶏家は少ないかもしれません。 しかし、1農場が閉場するということは、まずそこの売り上げが消えるということです。

何千万、億と投資して開場したのにトラブルになり経営が難しくなるというのは正直珍しいということではありません。

そしてこの問題でご相談をいただくのは全て住民側であり、該当する農場側からの相談はいただいたことがないということです。

まあ、養鶏家さんとしては、臭気は鶏がいるから仕方がないことだろう、うちが昔から経営しているのに勝手に近くに家を建てたことが問題だろう、 周辺に他の畜産農家があれば、そいつが要因であろうからうちではないという意見もあるでしょうし、そう言う農場も実際あります。

つまり、においに対してあまり敏感ではなく、仕方ない、よその養鶏にしては臭くない、畜産業だからそれくらい当たり前という思考が周辺に迷惑になっているという視野をなくしているわけです。

これが問題化して行政を巻き込むことが課題を困難にさせるプロセスのように見えるのです。

では、解決策はあるのかということですが、正直ありません。

それは鶏が産出する鶏糞、フケ、羽、鳴き声は自然現象であり、どれかをなくすということができないからです。

産卵前の鶏は鳴き続けます。

これを止めるのは遺伝子レベルでどうにかして鳴かないように改良するしかありませんが、間違いなく動物愛護の観点から問題になります。

鳴かないようにさせるということは、鶏の自由をなくすことになり世界的に問題になるでしょうしそんなことを改良する種鶏メーカーはいません。

フケや羽はヒナから大ひなまでの成長時期は羽が抜け生えなおす、フケも中ヒナまでは成長の過程で産出しているためこれを防ぐことも難しいでしょう。

では鶏糞はと言えば、多くの養鶏家は規模が大きくなり鶏糞が出る量を少なくしたいという思惑はあるでしょう。 食べた量の1.5倍が鶏糞になるのは皆さん知っていることですから、詳細は割愛しますが要は1日105グラム食べる鶏が5万羽いる農場なら1日エサは5.25トンの餌が必要になるという試算は簡単にできます。

そこに水が含まれ1.5倍で算出なわけで、1日7.8トンの鶏糞が出てくるわけです。

適正な水分量であればまだ臭気はマイルドで、堆肥場作業をすると、発酵した鶏糞を触るとガスが充満し作業者の目や喉に刺激を与えるくらいの臭気を出します。

だから多くの畜産家は糞を堆肥化する機械類の多くを(スプレッターや回転式撹拌機)夜間に稼働させ、日中はガスを放出させないという手段を取るのでしょう。

でも夏は窓を開ける家が多くなり苦情になり行政に相談するという流れになるのですが、夜間巡回できない場合弊所が調査することもあり場所の特定をしていくのですが、夜間に動かす、週末は夕方から動かすといったある意味心理戦のような臭気対策になるところもあります。

臭いことを知っていてわかりにくくしているのに臭気は仕方がい、よそよりうちの農場は臭くないと言い切ることで周辺との関係が悪化していき場合によっては解決策がなくなるということもあるのですが、大事なことは繰り返しますが、においに対して鈍感ではいけないということです。

そして確かに仕方がないのでしょうが、努力することもせず仕方ない、やむを得ない、俺が先住民だと自己主張だけしかしないことで悪くなることまで想定できないという農場もあります。

今回のような消臭対策は実際昔から様々ありました。

銀イオンやオゾンの噴射、竹や木を発酵させ混ぜ込み臭気を緩和させる方法、菌を液状化させ鶏糞に混ぜで分解させ臭気を和らげる方法等あります。

またできる限り鶏糞を乾燥させて、滞留させず搬出させるという方法、鶏の腸内環境を良くさせる餌を与え、臭気を抑える方法。

大金がかかりますがコンポストを導入し脱臭層を取り付けたうえで密閉させて堆肥化させる方法というのがあります。

どれも一長一短であり、これが決め手というのがないのも現実です。

しかし、大事なことはその方法を用いて実施していると言うこと、周辺との共存に取り組みをしているということが大事であるということです。

更に大事なことは、鶏糞の匂いをなくすことは困難であるが、緩和できる方法があるということを知り取り組むということです。

よく言われますが、鶏糞は水分が適度に混ざっているため発酵が早いのが特徴です。

発酵するということは、分解過程で臭気が発生するということです。これを緩和させるのが先ほどの方法が代表的なものなのでしょう。

そしてそれが十分でない場合、できない場合には密閉コンポストに投入するので触る時だけ臭気が出ますので短時間で作業を完結させるといった工夫が必要になるのです。

鶏糞は出来るだけ乾いている方が臭気が少ないのは経験から皆さん知っていることと思います。

成鶏舎の鶏糞より、育成、育雛時期の方が乾燥気味で臭気も違うと思います。

これは卵を生むための準備期間であり、産むために水を必要とする時期ではないため水分が少ないのが主な理由ですが、乾いているため埃が多いのですが、臭気が少ないのです。

確かに暑さで水分過多になると臭くなりますので、乾燥している場合とそうでない場合には大きな差になるのが本音ではないでしょうか。

乾燥させるには鶏糞に風を当てて乾かすのが一般的ですが、都合よく乾くのは難しいとは思います。

一昔は鶏糞をためる場所に扇風機をつけたり、多段式ゲージでは団扇のようなものを動かし風を作り当てるという機能を良く見ました。

今はあまり見ませんが、先人たちは乾かすということが大事であるということを知っていたのでしょう。

今回のような臭気対策は鶏舎内を想定しているような記事にも見えます。

作業員の方々には良いことでしょうし、仕事が定着するためには臭気の問題をある程度クリアにしておくことに損はありません。

鶏舎内が臭くないということは、農場周りも臭気が軽減されているということで、近隣との関係にも良いことになるでしょう。

多くの農場は周辺に民家がない、あっても数軒しかなく問題化しないという立地が多いのかもしれません。

空き家が増えていく現代では、この先確かに民家が養鶏場の周りに家を建てるということは少なくなるでしょう。

しかし家ではなく、それ以外の施設ができるということも想定しておく必要もあります。

ある県では、養鶏場の近くとは言いませんが、林が開けた少し離れた場所に公営の施設(火葬場や霊園)を計画しているところもあるようです。

人が少ない場所は畜産農場にとって良い場所ですが、アクセスしやすい場所であれば公営施設も(広い地域が資金を出し合う施設になる場合が多い)検討しやすいということもあります。

人が集まる場所の近くに臭気というのは必ずしも民家、団地だけと言うことはありません。 今は人がいないから、この先もいないということではなく、一時的かもしれませんが人が集まる場合も想定できます。

確かに大きなショッピングモールとかはできないでしょう。でも土地の使い方はそれ以外にもあるのです。

匂い対策は確かに解決できる問題ではありません。 しかし匂いという言葉を知ると、それは他人事で片付けるのか、考えていくのかという姿勢は民家がある地域であれば地域と共存する上での大事な視点になるはずです。

民家がなければ気にしないというもあるでしょう。 しかし、予想せず寄ってくるということもあります。

その時は先ほどのように仕方がない、やむを得ない、俺が先に住んでいるで片付けてよいものなのでしょうか。 その時考えれば良いのでしょうか。

この記事だけで何か明日から参考になるということはないでしょうが、大事なことは臭気対策には様々な方法があり今回の実証実験ではその1つに加わることができる可能性を秘めているということです。

その方法がいくつもあり、その中から養鶏家の皆さん方が選ぶ選択肢が増えるということです。

でも関心なければなにもかわりません。

そして関心のなさから地域との関係が悪くなり行政を巻き込む事例に至るにもまた現実の問題です。

今回の実証実験では、ぜひ大きな改善になり養鶏家の方々の環境がさらに良いものになることを期待して注目していきたいと思います。

暑くなりつつある気温 初動は大事で涼しいと感じる世界を作る

5月に入り全国各地では25℃を超える夏日を計測しています。

気象庁は14日高温に関する早期天候情報を発表し、10年に1度程度発生する著しい高温になる可能性があると警戒を呼びかけています。

全国的に25℃を超える日が続くという予想を示しています。 まだ5月なのですが、夏日を感じさせるような気温が発生し鶏舎は自動制御でもあり少し暑いかな程度ですが、外の作業では初夏のように感じます。

草を刈る作業員の方に聞くと、今年は早い夏だね。塩飴がおいしいと感じることは今までなかったよと話します。

確かに外で作業や打ち合わせをしている時は少し暑いなと感じるようになり、夏はどうなるのでしょうねと挨拶のように、行く先々で会話の1シーンになっています。

気象庁が発表している日本の季節平均気温偏差を見ると、この30年の平均値を温度で示したもので3~5月の春は2015年ごろから毎年1℃程度の上昇が平均として記録されています。

今年の数値はまだわかりませんが、今年も1℃程度は高い平均なのだろうかと感じます。

弊所の事業所は千葉県の北東部にありますが、この時期の平均気温は18℃程度で、暑くても20℃位というイメージなのですが、今年は20℃を超えるような日が多くなっています。(計測は銚子気象台発表の数値)

出張で早朝出発する際も涼しいというより程よく過ごしやすい朝を迎えているというようで、日中は汗ばむ日もあります。

鶏舎の温度は1か月前と比べ1℃や2℃高く推移しているのではないでしょうか。

この時期はウインドレスであれば排気口の換気は幾分強く回り(排気のファンが少し数多く回る)比較的強い風が流れます。

換気が弱い1か月前と比べだいぶ良く流れているように感じます。

それとともに飲水量が増えていきます。

1か月前は餌1に対し水は1.8程度であったのが、今は2ないし2.2くらいの増え方です。

真夏は2.6から3又は3.5くらいまで増えていきますので軟便が散見されます。

鶏糞が増えているように見えますが、水分含有が多いだけなので大きい粒状で集糞の時には増えているように見えます。

しかしこの時期で軟便が見られるような鶏舎もあります。

多くは餌の配餌量が暑さにより配餌時間が不適当になり暑い時間帯に多く給餌を与えていくことで、1日量を満たす予定の日中が少なくなり、朝と最後の餌で1日分を補うという夏のような給餌スタイルになる農場も見ます。

暑さで時間を変えるというのは難しいことですが、大事な時間はどこなのかという視点で餌時間を見直すと、朝と産卵個数が5割前後の時間帯か9割(鶏舎の平均産卵個数)に到達したとき、午後2回程度と目安にすると 鶏が生むときは餌を食べずひたすら鳴きます。

産卵後餌を食べ始めますので、このイメージで時間を組み立ててください。

これができれば、点灯時間で応用できます。

例えば午前3時ごろに点灯開始ならば、朝の餌は5時か5時半でしょうか。

この頃はまだ産卵個数は3割くらいでしょうか。鶏は鳴きの大合唱の時間帯です。

1回の給餌量によりますが、平均的な量であれば次は9時ごろでしょう。

この頃産卵は6割程度はあり、上昇基調の時期は8割程度はあるでしょう。

この時間になると夏は暑くなっている時間帯です。でも日中の猛暑よりはマシで暑いながらも餌を食べてくれます。

産卵が揃うのは10時を超える時、点灯開始から7時間程度経過しています。

餌の量が不足させないように11時ごろ又は正午に1回となります。

鶏は産卵を終えて1時間程度経過したとき餌に向かい明日に向けて食べだします。

ですから産卵が見られる9時台には早く産んだ鶏達のために与えるわけです。

11時ごろは9時を超えて11時ごろに終えた鶏達に与えるというイメージです。

午後は明日のために与えるイメージで夏は最も暑い時間帯2時ごろ、5時ごろとなるでしょうか。

できれば最後の餌から消灯までは理想としては4時間以上空けておくと、餌箱の餌を空にさせるうえで必要です。 出来ない場合は、1回あたりの餌の量を少し絞ると良いでしょう。

消灯は早ければ20時頃、遅くても21時には終わるところが多いはずです。

1日の点灯時間は多くても17時間程度で押さえておき、消灯時間は4時間以上必要です。

鶏は4時間未満の消灯は点灯しているとみなすと言われますので、この場合終夜点灯のような扱いになるからです。

このイメージで作成すると、日中に片寄る餌時間であれば補正ができるでしょう。

大事なのは冬の時間、夏の時間として運用することは難しいということです。

であれば無難な時間に合わせるという意識が必要です。

さて、暑くなりつつある現代に私たち養鶏家は暑いから鶏には我慢させるという発想から、できるだけ涼しいという環境を作るということが大事です。

最近の白の他赤の鶏もだいぶ暑さに対しては弱くなったように感じます。

これは暑熱で斃死するということより、急激に産卵を停止するというものです。

それを超えると斃死するという感じで、数年前は猛暑だと5%くらい1日で産卵個数が減少するということもありました。

今は10%程度の減少も散見されるようになり、なおかつ斃死も発生するということもあります。

1年のうちに1日2日だからと片付け気味ですが、少し気にしてあげればそのような危機も回避しやすくなります。

それは早いうちに換気ファンを回し設定温度を下げるということです。

寒くなるから餌を食べるという時代ではなく、今はだいぶ抑え気味の改良が進んでいます。

暑くさせて食べる量を調整する必要があるのかと感じるくらい、105グラム程度、少し加温してしまうと100グラムギリギリということもあります。

しかし、要求する餌量は以前と違い多くなっています。

白では昔102グラムでもよいパフォーマンスでしたが、今は持続の観点からもう少し必要な感じがあります。

104か105グラムが目安になりました。

今より3グラム増えています。

これがあることで、450日令9割、上手に飼育できれば700日まで9割も不可能ではありません。

卵殻質が悪くなると言われますが、上手に摂取させることで気にするところではありません。

大事な点は、餌と温度です。

高温で飼育すると卵殻は日齢が進むにつれ悪くなります。輸送中の破損、商品の規格外が多くなりますが、温度を出来るだけ上げすぎないということで、だいぶ改善が進みます。

この視点が抜けていて卵殻が悪いから強制換羽させるという思考ですと、この先も変わらず夏は暑いから仕方がないという思考しか生まれません。

今の鶏を知ると本当に昔からの方法で良いのか。 疑うという発想も必要になると感じます。

ですから、早めに空気を鶏舎に入れて上昇をゆるやかにさせる。

高温管理は今にあっているのか検証する。

高温とは何度以上なのか昔の基準で良いのか。

そう考えていくと、いつも通りの夏で良い。 いつも通りの高温管理で良い。 いつも通りの飼養管理で良い。

このいつも通りをアップデートしてみてください。 きっと鶏達も皆さんのために卵でその頑張りに応えてくれるでしょう。

大事なことは早めの快適を鶏達にあげましょう。鶏は我慢はしてくれます。でも私達が工夫することで気候に対して10割改善できなくても3割、2割でも改善できれば生産量はだいぶ違いが出てきます。

早まる暑さに皆さんの思考が変わることを期待しています。

ワンマン経営が引き起こす社会的信用の失墜 経営者の無知の怖さ

世襲で経営者になるという所が多いといのが今の日本社会の良く見る光景です。

昭和時代に開場し、年を重ね子供が世襲しそして年を重ね、孫に世襲する。

経営が引き継がれるということは、それだけ社会から必要とされる農場になったということです。 とても良いことで、これからの養鶏は小さいままではいつしか市場から取り残されていく昭和・平成の時代の波が今も肌では感じられないでしょうが、静かに皆さんの農場に小さく波は押し寄せています。

だからこそ、子供に教育を与え、経営を知り、鶏を知り、常識を教える。

よく言われますが、親は子供には学校に進ませて世間を知ってから、うちを継いでほしいとよく言います。

俺は学はないけど鶏は知っている。

でもそれだけで良いと思わない。

苦労は20歳過ぎてからでもいいのかなとよく聞かされます。

でもふんぞり返るだけでは養鶏はできない。

メインは鶏ではあるけど、それを見てくれるのは人だから。

人と信頼できる関係でなければ経営はいずれ行き詰まる。

この業界から少しづつ後れを取りいつしか消える。 それは昭和の時代から肌で感じるんだよ。

だから学なんでほしいんだ。そして教えてやってほしいんだ。 経営者になってからでは遅いんだよ。大企業ではないからプロの経営者がゴロゴロいる世界ではないから。

ご相談を受ける70代の初代経営者の方とお茶をしている時によく聞かされたお話です。 そのお子さんも今は40代になり、良い経営者で先代さんの教えを大事にして開拓して規模も大きくなり県内でも大規模な農場まで育てました。

鶏を教える社外役として招かれて、この方と一緒に歩んだ5年は大きな成長を見る私自身も大きく成長できた月日だったと感じます。

今はもうプロと呼んでも恥ずかしくない社長さんになりましたが、世の中の養鶏家皆さんが同じ視野で見ているとは限りません。

残念ですが、一定数はただの世襲又はただの個人経営程度の世の中の理解しか持ち合わせていない方もいます。

それはその農場や経営手法で勝手なことですから余計なお世話なことでしょうが、一歩間違えると信用失墜にまで行くということを知らない危うい経営者も存在します。

ある県で経営していた養鶏場では、平飼い卵として販売していたのですが、品質や地域でのネームバリューもあったのでしょう。

生産量より注文量が多くなり納品が間に合わなくなります。 その農場の経営者は従業員に対し外部で調達した鶏卵を混ぜて販売するよう指示をします。

そして経営が軌道にのり混入は常態化していきます。 いつしか、混入は悪いものではないという風土も生まれたのでしょう。

あるいは悪いことという認識も薄れ消えた経営をしていきます。

混入開始からおおよそ4年ないし5年には外部鶏卵を用いた商品を3割程度まで混入させて販売を続けていきました。

10個入鶏卵の3個はどこかしらない鶏卵が混じったパック卵になったということです。 たかが3個と思うでしょう。

あるいは100パックのうち30パックは外部の卵で構成した商品という可能性もあるでしょう。

消費者は味なんかわからない、見栄えが同じであれば良い。 そんな風土があったように感じます。

一部報道では、農場が平飼いとして販売していたのに、一部納品先には平飼いでない鶏卵を平飼いとして出荷していたと餌会社のHPに農場名で公表しています。

そして平飼いでない鶏卵月4トン以上を餌会社が同農場へ卸していたと報じており、農場に加担した餌会社の存在も問題視しています。

そして、その餌会社は、先方を信頼しており、疑問に思わなかったと発言しており、餌会社の仕入手法が正しくない場合の業界の大きな問題部分を露呈しています。

この件では、農場自身が外部調査を行い今回調査結果が公表されました。

その内容は 混入は2016年ないし17年に始まり、21年には混入の常態化があったとしています。

そして注文が多い時期には販売したもの3割には外部卵を混入させた商品であったと断定しています。

その背景には、経営者(創業者)の経営理念に掲げた「注文を断らない」「生産1日13000個」という目標を掲げていたことに起因するとしています。

この会社は昨年自社HPにこの件についてのお詫びを掲載して今後について掲載していました。

そして今回の件から「従業員が会社の不正や問題点を外部弁護士等に相談できる制度を構築する」としています。

顧客たいしては来月15日までに購入したレシート等があれば補償するとしています。

さて、皆さんはどう思うでしょうか。

私も養鶏を見て30年ですが、まあ不正はできるよね。わからないからこそできる手法だよね。 よくバレた(発覚した)ね。

そんな声が聞こえそうです。

まず言えることですが、食品産業の上流部にいる私たちは、商品に対し絶対の信用がなければ商売として成り立ちません。

だってうちで作った平飼い鶏卵だけどたまに▲▲問屋で買い付けた普通の卵が混じっているかもよ。

と言われたら、お客はいいねかまわないよ。 という方もいるでしょうが、その農場の卵を買いたいというお客には「いらないよ」となるはずです。

気にしないでいいよというお客の多くは加工向けの方のはずです。

ハッキリいますが加工筋は卵はどこでも良いのです。数と値段で決まるからです。

鮮度が心配とおもうでしょう。しかし現状は何日も農場内や問屋倉庫に滞留していることはありませんので鮮度が落ちる、腐敗が起こるということはありません。

鶏卵は動いてなんぼだからです。

動いてお金になる商品だからです。

逆に言えば動かない時はお金が生まれずコストが生まれるだけです。

だから加工向けであれば混ぜようが問題はないのです。でもうちの平飼い卵というと信用度は下がりますが。(偽装できる下地がある農場とみなされます)

問題は消費者です。

消費者はうちの農場の卵を食べたいという購入目的があります。

だからたまによその鶏卵が混じるけどいかがですか。となります。

多くは、いらないよとなります。

だってそこの鶏卵が欲しいのに、そうでないならスーパーで買うになるでしょう。

この視点です。

消費者は皆さんの鶏卵に信用があり購入を希望しているのです。

それはその農場の平飼いなのかもしれませんし、農場という信用なのかもしれません。

その信用をどう担保しているのかという視野を持つと、不正混入というのは非常にリスクが高まるのです。

鶏卵はご存じの通り、製造者や採卵日を印字して鶏が生むということはありません。

人が印字し販売をしています。

トレーサビリティという言葉がありますが、これは生産農場や採卵日を明確化したものです。 場合によりエイビアリーなのか、バタリーなのかと区別するところもあります。

この制度は多くの方には意味があるものではありません。

だってスーパーで買って食べるだけだから、腐敗がなければ特に苦情に至る商品ではないからです。

農場がどこであろうと、いつ採卵しただろうとあまりそこを求める消費者はいないのです。

ですが、農場側にはメリットがあります。

それは、その鶏卵はどの農場で、いつ採卵したのか、及び飼養区分という客観的でしょうが事実を示すことができるのです。

鶏卵の信用は、鮮度だけではなく、偽装がないという前提がなければ商品の価値を大きく下げます。

多くの方は食べるのにいちいち確認はしません。調べるということもしないかもしれません。

それは確認する必要がないと言いましたが、正しくは確認しなくても安心があるからです。

鶏卵に限らず畜産物には信用があって消費される世界なのですが、その信用は農場自身か販売者が示す必要があります。

それを怠ると、多くは偽装、品質クレームと言われ大きく報道されるという社会的な制裁が発生します。

そして多くは返金という金銭的損失まで負うことが一般的で、たかが偽装と思うでしょうが、自ら信用を崩すと多くは大きい代償を負うのが一般的です。

私たちは、消費者との信頼があって鶏卵を選んでもらっています。

自ら平飼いであるというのであれば、それは平飼いでなければなりません。

でも同じ赤玉、白玉で平飼い独自の殻の色になることはありません。

区別はパッキングされたラベルでしかわからないという不明瞭な部分があります。

それを補うのが信用であり信頼です。

そんなことはしない、しても意味がない。 だから消費者もそこを信用して購入していく。

こうなるわけです。

今回の農場の件では報道で発覚したとされ、販売店舗から撤去が急遽進みました。 これも発覚経緯から見てマズい流れです。

では、今回の事例から見えることをお話しましょう。

養鶏は、ただ1個30円程度の鶏卵を作るだけの世界ではありません。

昔は馬鹿の鶏飼いといわれました。

学無くても、無知でも、鶏さえあれば卵を生みお金になるような時代の農家さんを揶揄する言葉でした。

それを真に受けた養鶏家は、誰でも鶏飼いになればお金が入ると信じているのでしょう。

ましてやこの高卵価、寝ていても、たばこを吸っても、パチンコしていてもお金が生まれます。

そしてその額は農場を維持するに十分でないにしても生活する上では困る額ではありません。

だからいつしか、お金を得るという根本原則の信頼を忘れていく。

いやもっとお金を儲けるために不正に手を染めていく。

その理由は、わからない、バレないといった自らの信用を破壊する行為を行い目先に現金を得る。

 犯罪はバレなきゃ成立しないような思考です。

理由はきれいごとを言えば、生産量が不足しており、不足分を無関係の鶏卵で補い平飼いとして販売する。

でも卵は卵で、区別できるような殻の色はしていない。 だからバレない、やむを得ないという理由が先に行きます。

だって腐敗するという品質直結の不正ではないのだから、皆ハッピーとなるわけでしょう。

この視点には、無知が関与しています。

「学がないと」と言いましたが、これは学位を取ると言うことではありません。

子供には大学まで通わせたいという思いもあるでしょうが、大事なのは世間を学び、今を知るという言葉です。

これは、誰も教えてはくれません。

自ら学ぶ、又はそれを知る人に師事するといった方法しかないのです。

又は外部を招聘し学ぶ機会を設けるしかありません。

でもそれすら思いに至らない、必要ない、俺は主であるとなれば、この学ぶという機会は永遠に必要はありません。

そして怖いのは、その無知が知らずに犯罪に手を染めていたということになるのです。

今回のように経営者が自ら率先して不正に手を染めていく場合、当たり前ですがそれを止めるような人材は脇にはいないのが組織の一般的な姿でしょう。

だって正義のために不正を指摘した場合の多くは大手企業同様、左遷、退職に至ることが多く従事者にとってただのデメリットでしかありません。

大手モーター製造会社もそうでした、商社に買われた自動車販売店もそうでした、今はだいぶ落ちぶれた大手家電製造会社もそうでしたよね。

であれば何も言わない、おかしいけど言わないになるでしょう。

ここで重要なのは、指摘する風土がないということですが、まず大事なのは経営者以下幹部職員の無知を改めることが先決です。

私も不祥事や問題点に対しての調査をして報告改善を指摘し教育させる依頼もいただきます、多くは企業の経営者寄りの報告書を書く企業さんの指摘に基づき改善を構築し実施しますが、 根本が足りていないと感じます。

経営者は、経営の責任があることは誰であっても知っているはずです。

それを知らなかった、悪いと思っていてもやめられなかった。 鶏舎増築している過程で間に合わせで仕入れてしまった。

いろいろ理由はあるでしょう。

従事者に通報させることも大事ではありますが、根底は経営者は襟を正しているのかという視野があるかということです。

元をただせば、従事者の通報はダブルチェック程度の位置で十分なはずです。

最初から現場を知るという理由だけで従事者に解決を求めるのは詭弁であろうと思います。

それは従事者は監査役ではないからです。

むしろ経営者に近い幹部職員が監督する立場でしょう。 でも機能しなかったということはみんな右向けと言われれば右を向いて不正に手を染めたと言うことなのでしょうか。

ツルの一声、いい響きです。

1日13000個の生産、いい響きです。

チャレンジ、いい響きです。

出来るまでやる、いい響きでしょう。

でもいずれも無理があることを無理にでもやらせる、だから不正に手を染めるという流れは言葉違えど同じ構図にしか見えません。

それは大手企業だから問題であるということではなく、私たち業界や中小農場であっても同じなのです。

今の時代廃業するまでの責任を負うということはないでしょう。

なら問題ないではなく、社会的信用低下はいつまでも業界内で語り続くことは皆さん知っているはずです。

ああ○○農場ね。

これです。

そんな肩身の狭い生き方をしたくないと思うなら、最初からしない。

これに尽きるのではないかと思います。

品質問題ではないので、話題はこのくらいで治まることでしょうが、

学はないけど

という言葉を私たちはもう一度かみしめてみると、今のご自身の立ち振る舞いを見返してみてください。

誰も指摘されない部分の問題が今回報じられ、謝罪会見まで開くような事例が今回発生しました。

また同日10日はある県での産地偽装、黒毛和牛と称した他県の肉、黒毛和牛でなく交雑種、ホルスタイン種を出荷した産地偽装と個体番号の不正をした食肉卸をしている畜産会社が、県からの是正報告期限日に当たり、報告後この日記者会見をしました。

どちらも畜産物の信頼失墜と肉牛は産地への不審を消費者に与える大きな日になりました。

ご自身を見つめ直すことで偽装ではないにしろ、課題問題が見えてくるかもしれません。