nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

物が高いといわれます 生産費は高く応分の負担を求めていますがそれだけで解決できるのでしょうか

2024年4月の食料品値上げは4000品目になり、久しぶりの多い値上げが実施され、消費者も値上げを受け入れざるを得ない状態が続いています。5月の値上げは約10分の1の400品目になりますが、飲料が多いものになり、これから必須になる食品類に…

鶏卵価格が落ちつき新商品も投入 一方でコスト増の心配も

最近の鶏卵の話題と言えば、「昨年より4割安、加工向け需要戻らず更なる下押しも」といった、鶏卵価格の落ち着きは私たち生産者にとってもうれしいことではありませんが、需要側の低迷による影響の方が実際大きな機会損失になり、結果価格に跳ね返るといった…

国の補助金を受ける際 自然環境配慮やHACCP・GAPの仕組みを活用するようなシステムが適用されます

農林水産省は4月より補助金を受ける耕種農家、畜産農家に対し自然環境への配慮を取り入れて経営し、HACCPやGAPのシステムを活用し、効率や安全配慮等の取り組みを求めるチェックシートの提出を必要とすることを決定し、来年度以降から本格運用する見込みであ…

新潟県の養鶏場が破綻 現行の経営モデルと今を比較してみましょう

東京商工リサーチによれば、1月29日新潟県柏崎市の養鶏業鎌田養鶏が事業を停止し、事後処理を弁護士に一任したと報じています。にいがた経済新聞1月31日版では、今後破産申し立てを予定しており負債総額は5億5000万円であるといわれます。 同社は1976年10月…

PDCAを活用した改善の取り組みを コストだけの意識以外にも改善という取り組みで結果収入を増やすという考え

配合飼料工場渡し価格が再び1トン10万円にかなり接近しています。背景には円安、輸送コスト増が主になるようです。 昨日から円高方向へ向かい始めていますが、今週のドル円終値は147.08円となり、2月初めごろの為替水準で終えています。 この先は、米国基…

3月を迎え養鶏業界を見渡すと何が見えるでしょうか 未来を描く時期に入っていませんか

2月も終わり寒暖差があるとはいえ、少しずつ春が近いづいていると感じます。弊所の近隣も梅が咲き、早咲き桜が足元まで来ている春を教えてくれています。 皆さんの地域はいかかでしょうか。 さて、2月29日時点の鶏卵価格は205円(東京M規準値)となり…

鳥インフルエンザが疑われる事例とは 通報ルールはありますか

今年の鳥インフルエンザの被害は、昨年に比べ少なく推移しています。 ウイルスの感染力が弱い等様々な憶測がありますが、一番は農場自身の衛生管理が向上したことが大きいと感じます。 今年度の鳥インフルエンザ発生状況は7日時点8県8事例約70万羽の鶏が…

気を抜かず飼養管理をお続けください 鳥インフルエンザの被害が少ない時こそ農場の点検を

まず始めに、令和6年能登半島地震で被害にあわれた皆様方に心よりお見舞い申し上げ、1日も早い復興を心からお祈り申し上げます。 さて、1月も下旬になり、昨年と違い鳥インフルエンザの被害も少ない令和6年が始まりました。 鶏卵相場は東京M規準値180円…

災害時の飼養管理をする 最低限出来ることを継続するという意識を持つ

令和6年能登半島地震では、多くの人的被害のほか、建物・インフラといった様々な甚大被害が発生しており、被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。 養鶏家にとってインフラ機能を失った状況は、地震による不安もあると思いますが、鶏達の心配も…

人の雇用とは 何が目的で会社にとって有益なことですか

最近話に聞く人材確保には派遣人材が一番いいという話題ですが、弊所から見ると少し危険なことではないかと危惧しています。 その要因を見ると、日本人求人を行うと多くは採用はできますが、1年や2年在籍すれば良いがそうもいかないという現実もあるようで…

2023年を振り返る 次期配合飼料価格は上昇となります

皆さんの町はクリスマスを迎え年末を感じさせるような街並みではないでしょう。私の地域の商店街では数年ぶりの歳末恒例現金つかみ取り抽選会を開き賑わいを見せており、今年も終わりなのだと感じます。 その令和5年の鶏卵相場は高騰と呼ぶにふさわしいほど…

鶏舎の空気環境改善実験が大分県の養鶏場で行われています 空間除菌という意識

富士通ゼネラルの子会社と日田市の養鶏場が12月から1年程度の実証実験を行っています。 この実験は、子会社エアロシールド(富士通ゼネラルの子会社)が、n-UV技術と呼ばれる波長254ナノメートルの紫外線を照射してウイルスや細菌の拡散にダメージを与え…

卵アレルギーに対応した鶏卵が開発されつつあります 付加価値を知りただの鶏卵から脱する新しい取り組み

読売新聞が、国立病院機構と広島大学が共同研究したゲノム編集した卵アレルギーをおきにくくする低減卵の臨床試験を行うと報じました。 国内初の商品となる見込みで、食品アレルギー第1位になる鶏卵に対していよいよ低減化した鶏卵が誕生する可能性がありま…

熊本県は県内養鶏場に対し消毒命令を発令しました 季節の到来になり一層の警戒をお願いします

熊本県は、佐賀県や茨城県で発生した鳥インフルエンザ発生により、本日28日県内養鶏場に対し消毒を徹底するよう命じました。 期間は12月1日より来年2月29日までとなります。 これにより県内198養鶏場に対し消石灰を合計200トンを配布し、養鶏場に対し消石灰…

鳥インフルエンザの発生が確認されました 令和5年度最初の発生となります

佐賀県は25日、鹿島市重ノ木の採卵鶏農場から高病原性鳥インフルエンザが検出したと発表しました。 このため県は採卵鶏4万羽を殺処分とすることとし本日午前9時より開始しています。 県によれば、昨日24日午後3時45分同採卵鶏農場より通報を受け、…

野鳥から鳥インフルエンザが検出されています 最大限の警戒をお願いします

11月も下旬になり、季節はクリスマスへと進んでいます。 街中の洋菓子店やテレビ広告ではクリスマスケーキの予約を勧めるのぼりやCMを見るようになりました。 鶏卵相場を見ますと、10月から生産量の回復からじりじりと下降しており、17日時点東京規準値…

活気ある農場と閑散とした農場 その差は農場の能力差と関係があるのでしょうか

良く尋ねられるのですが、活気がある農場は本当に生産性や農場の雰囲気は明るいのかと言われます。 確かに様々な農場や研修会に参加しているので、多くの養鶏家さんとお話をしますし、そのうちのいくつかの農場は現地研修もする機会がありますので農場もお伺…

鳥インフルエンザから被害をなくすために 養鶏場での対策を確認してください

10月も下旬になり、鳥インフルエンザ講習は防疫措置を確認する県職員向けが多くなり、被害が広がることがないような対策を再確認しているように見えます。 19日には千葉県や山梨県、富山県で県職員や畜産関係団体が参加して処分の方法や防疫服の着用方法等…

鶏卵供給が戻りつつあるようです 相場はどうでしょうか

全農鶏卵相場は10日3連休明けの相場発表を行い、東京、大阪、福岡の各市場で5円安い相場になりました。 東京ではM規準値を290円としており、13日までこの取引値になった持ち合いになっています。 10月に入り上昇する時期でもある中、久しぶりの珍し…

人の意識と農場衛生対策 通り一遍な話で通じる時代ではないということ

10月になりました。鳥インフルエンザへの心配、消毒の方針といった農場対策が話題になります。 9月から今月にかけて鶏舎への取り組みを強化している研修も多くなっています。 それは県単位、畜産団体単位、個別農場単位と大きさ様々ですが皆さんの意識を…

秋になり防疫対策も意識した飼養管理をしましょう

昨年は下旬に野鳥から鳥インフルエンザ発生が報じられいつもの季節なのか程度で秋を迎えていた農場も多かったと思います。 ですが、実際の被害は1700万羽と過去最大の被害となり毎日のように○○県の農場で何万羽が陽性となり殺処分されたという報道があり…

秋の気配が聞こえます 皆さんの農場は何を準備しますか

9月も下旬になりました。今月は鳥インフルエンザに関わる研修や人の意識を再確認する研修といったハードとソフトの両面を再認識していいただくような研修が全国各地で行われました。 私もいくつか参加させていただき皆さんと一緒に次の一手を考え行動するき…

9月の鶏卵相場 この高コストだからこそ生産量を維持を目指して

9月に入り鶏卵相場の動向に関心がある農場も多いことでしょう。 長い休止していた大口需要が購入再開を始めます。涼しさを感じる時期になれば消費が増えていきますから、相場に弾みがつくわけですが、既に鳥インフルエンザの被害があった農場の多くは再開し…

令和4年の大流行 鳥インフルエンザから学ぶべきこと

読売新聞は17日「鳥インフルエンザで殺処分した死骸、予定地に埋却できず計画変更325万羽の処理に影響」という記事を掲載しました。 その中には鳥インフルエンザが発生した26道県のうち12道県で埋却に問題が生じたとしています。 記事には地下水な…

鶏卵相場の下降が始まり 代替品に関心が寄せられるような時期になりました

全農鶏卵相場は6日東京と名古屋の市場ですべての規格で10円安となる相場を発表しました。 最高値となる350円(M規準値東京)からみるとまだ20円の引き下げにとどまっています。 少し前より相場値は安くなっていますが、この時期特有の需要減退期と鳥…

生産再開と相場値の動き そして秋に向けての衛生対策を知る

鳥インフルエンザの被害が終わり、多くの農場は通常管理を行っていると思います。 昨年から被害があった農場では農場の再稼働が本格的に始まっています。 既に鶏卵相場も動きがあり、12日から大阪、13日福岡の市場はMSサイズの鶏卵規準値を10円下げて…

人材採用ご苦労されているからこそできること 業界のイメージ改善と風土改善を

皆さんの農場では、人材を確保するとはどのような方を想定しているのでしょうか。 作業員、幹部候補(農場長や事業部長)、外国人技能実習生とあるでしょう。 最近は人の確保にご苦労をされているというお話しや、人件費が高くなるのでどのように前年同様の…

鳥インフルエンザの被害とため池の影響 発生数が過去最高で周辺にも影響も

鳥インフルエンザの話題がだいぶ聞く機会がなくなりました。 本年度(令和4年度)の被害は4月7日の北海道の発生が最後になり、現在殺処分も14日に完了しており清浄性確認検査結果を待つ状況です。 この先も被害なく推移すれば5月中旬には制限区域も解除…

3月の鶏卵相場を見る 供給不安と需要家は何を考えるのか

鳥インフルエンザの被害がまだ収まっていない状況が続きます。 報道を見ますと、鶏卵が足りない、パック卵が高い、加工向けが不足し影響がある等様々ありました。 3月28日現在26道県1701万羽が殺処分されています。採卵鶏は9割ですから、1500…

テールゲートリフター特別教育の義務化と昇降設備の設置 労働安全規則の一部が改正されます

厚生労働省は本年10月(テールゲートリフター教育は6月)より労働安全衛生規則を改正しテールゲートリフターによる荷役作業について特別教育を義務化することとしました。 また、昇降設備の設置と保護帽の着用義務を最大積載量5トン以上の貨物自動車から2ト…