nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

2021-01-01から1年間の記事一覧

鳥インフルエンザに警戒を続けてください 国内10例目が発生しています

12月31日愛媛県西条市の養鶏場でH5亜型の高病原性鳥インフルエンザと確認され13万羽が殺処分されます。国内では既に今回を含め50万羽程度が防疫措置の対象となりました。 昨年は千葉県での大規模(1農場100万羽)発生もありましたが、例年の散発発生が続いて…

2021年を振り返る 飼料価格の高騰や鳥インフルエンザにご苦労された1年でした

2021年も終わります。 27日が止め市で鶏卵相場は12月期間中持ち合いで終わりました。多くの方は、12月の一段の伸びを期待されていたことと思います。 年平均価格は217円(東京M基準)で、過去5年間では最高値になります。 一方配合飼料価格は高騰し、多くの…

オランダに見る養鶏の現状 ゲージフリー鶏卵の普及はあるのか

9月には国内の大手流通店舗において鶏卵の取り扱いに変化が見られました。それまで、一般鶏卵を専門に扱うある地域GPセンター産の鶏卵から、ゲージフリー鶏卵を生産する農場GP産に商品の置き換えがあり、少なくとも関東の広い範囲において入れ替えが発生して…

鳥インフルエンザが発生しています 飼養衛生管理基準の適合を再度確認しましょう

11月に入り養鶏業界は騒然となっています。11月10日秋田県で本年初となる高病原性鳥インフルエンザが発生し、農場で飼養していた14.3万羽が殺処分されました。 現在埋却作業中で作業率は5割程度の進行になっています。11日インフルエンザの型が判明し、H5N8…

今の相場と年始の配合飼料価格の高騰にご注意ください 

いよいよ寒さを感じる季節となり、一般的に需要が増える時期となりました。寒いこの時期と言えば、家庭での消費が堅調に推移するということや、年末商戦の買い付けが始まる時期でもあります。 長い緊急事態宣言が解除され、街中では完全解除へ向けて進んでお…

養鶏場で機械に巻き込まれ社員が死亡し会社は書類送検に 皆さんはどうしていますか

鹿児島県の養鶏場で本年5月、集卵機械に男性社員が巻き込まれ死亡した事故があり、鹿児島労働局は10月1日十分な安全対策がないとして、農場親会社の卵販売会社及び事故をおこした農場長の男を書類送検しました。報道によると、農場で作業していた男性60代が5…

鶏卵の未来 卵の消費はどうなるのか、作り手はどうか

9月は相場の転換期といわれます。 夏の消費低迷から上向きがある時期とされ、家庭消費、外食等加工向け消費が上向き始め年末まで続くのが通年のことです。 外食向けは2019年ほどでないものの外食店舗に鶏卵を採用したメニューを実施する取り上げをしています…

ゲージフリー鶏卵の普及 消費者のニーズはどこへ向かうのか

アニマルウェルフェアという言葉が、業界以外で聞かれて1年が経過しました。 消費者の方々が養鶏業者と農水大臣との金銭授受問題から、動物の尊重や自由を定義したアニマルウェルフェアへ関心を持つことに驚きをもったことでしょう。 鶏卵は安いものであり、…

消費者の動向 毎日食べる鶏卵の実情

暑い夏、その中を鶏卵を買い求める消費者の皆さんと、暑いこの時期鶏の体調を気にする生産者、皆さんそれぞれの夏を過ごされていることと思います。 ご存知の通り鶏卵はこの時期にしては高い相場展開と販売価格が続きます。 相場は毎週月曜日(又は翌市場開…

配合飼料の値上げが続いています 餌こぼし等無駄をなくしましょう

全農は2021年7月から9月までの配合飼料価格を前の期に比べ4700円/t値上げすることを発表しました。 値上げは4期続いており値上げ幅は前回(4~6月期)5500円/tに次いでの値上げとなりました。既に2021年は1万円/tを超える値上げが続いており、飼養農家の…

代替卵が開発されました 時代に合わせた商品が誕生しました

日本経済新聞6月10日付にキューピーが卵を使用しない卵商品を開発したと報じました。 大豆を原料とした「スクランブルエッグ」を下旬から販売するというもので、鶏卵の代替品となります。業務用として宿泊業や飲食店を対象に従来の商品の3倍価格で販売する想…

採卵鶏の飼養状況 2020年農林業センサス結果を読む

農林水産省が4月末発表した昨年2月1日時点で採卵鶏を150羽以上を飼養している農家数は3010経営体で減少傾向が続いています。 逆に飼養羽数は増加が進んでいる状況で総飼養羽数1億7416万羽でした。 飼養羽数の上位3県は例年と同じ顔合わせになりましたが、順…

鶏卵の品質クレームにご注意ください 高温多湿の時期は鶏のみならず鶏卵にも気を配ってください

今年の梅雨入りはとても早く、沖縄から東にかけて広い範囲で例年と比べ早い梅雨入りをしています。 梅雨が長い場合の多くは梅雨が早く終わるわけでなく、例年と同じかそれ以上の遅さになる傾向が高いとされますので、農作物の管理に注意が必要と言われますが…

鶏卵の需要と供給 2021年5月

生産現場は、今大変お忙しいことと思います。特に鳥インフルエンザによる影響を受けた農場やその地域では、餌付けスケジュールの変更や遅延解消を進めていることとお察しいたします。 被害がない地域では、相場が高いことによる廃鶏状況の見直しもあるかもし…

鳥インフルエンザが去ってから 4月

昨年から猛威を振るい甚大な被害をもたらした鳥インフルエンザ。最後の発生から1カ月が経過し、長い厳しい時期をようやく抜けたのでしょう。 本年は、約1000万羽の鶏が防疫措置の対象となり、そのうちの約半数は千葉県での発生でした。近年は鶏舎の収容羽数…

3月鶏卵需要と鳥インフルエンザの爪痕

3月になり、国内の情勢も少しづつ変化をしています。まず、緊急事態宣言が関東を除き解除されました。 経済再開が始まるところですが外食向けの営業時間は1時間延長21時までとなり本回復と言うわけにはいきません。しかし、1時間とはいえお客様が滞在するこ…

成鶏更新・空舎延長事業(令和2年第2回目)が終了しました 油断できない飼養環境と相場

令和3年2月3日で2回目の成鶏更新・空舎延長事業が終了しました。標準取引価格は165円となり、基準価格161円を超えたためになります。 発動から約1カ月という短い期間でしたが、家庭需要と供給の減少が要因と見られます。今後経済状況によりますが少しずつ相…

鳥インフルエンザの発生が続いています 2021年2月

1月は鳥インフルエンザによる影響、農林水産省での飼養衛生管理基準への適合に関すること、鶏卵相場と様々な出来事がありました。 鳥インフルエンザによる影響は、すでに17の県に及び41農場延べ500万羽を超える鶏に影響を及ぼしました。 報道頻度は少なくな…

成鶏更新・空舎延長事業が発動されました 何かを見つける大事な時期です

令和3年1月5日より令和2年度の2回目となる成鶏更新・空舎延長事業が発動されました。 昨年も発動された事業ですが、例年より早いように感じます。 通常1月は鶏卵価格は低くなるため発動は早くても2月というイメージでした。 (昨年は、5月で外食等加工向けの…