nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

鳥インフルエンザの疑い事例発生2県(岡山と茨城) 明日判明する見込みです

岡山県は、倉敷市にある養鶏場(51万羽飼養)で、鳥インフルエンザの疑いがあることを確認しています。 岡山県の報道では、3日10時農場主より死亡羽数が多い旨を井笠家畜保健衛生所に通報があり、12時過ぎ立ち入り検査を実施しています。 13時50分1鶏舎での簡易検査では検体13羽中13羽が陽性であることを確認。15時過ぎ2鶏舎で簡易検査を検体13羽中11羽で陽性を確認しており、岡山家畜保健衛生所にて2回目の簡易検査を実施しています。 この先、遺伝子検査を行う予定で、明日4日8時には結果が判明する見込みで、疑似患畜と判定した場合は殺処分を行うことにしています。 県は、本日18時に対策本部を開催しており、防疫措置開始日時と、処分方法を検討しています。現在県内の施設で焼却を実施し、汚染物品は農場内に埋却する予定です。 家きんの移動や搬出制限を設定し、3キロまでの移動制限区域に2農場12万羽、10キロまでの搬出制限に6農場32万羽が影響を受ける見込みです。 この措置には、自衛隊に対し災害派遣要請が必要とみているようで、実施が確定した場合要請をする見込みです。(県本部会議資料より) まだ確定はしていませんが、確定した場合県内2例目、全国では4例目になると思われます。 ■農林水産省は3日茨城県の養鶏場で鳥インフルエンザの疑いがある事例を確認したと発表しています。県によれば鶏がたくさん死んでいると報告があり、簡易検査を行ったところ陽性が判明、現在遺伝子検査を行っており陽性が確定次第殺処分を行う予定です。 農林水産省は17時より農林水産省鳥インフルエンザ防疫対策本部を開催し対応方針を確認しています。なおブログ作成時点では茨城県より本件に関する公表はなく飼養羽数や影響度合いは不明です。これにより県内では本年1例目で、全国では5例目になる予定です。 野鳥での検知も確認されており、本格的な時期に入ったと考えられます。 ■環境省は1日鹿児島県出水市で弱った野生のナベツル1羽を回収し、簡易検査を行ったところ、A型鳥インフルエンザの陽性を確認しています。現在鹿児島大学で遺伝子検査を行っており、高病原性かどうかを数日掛けて検査しています。 養鶏場の被害が大きくなっています。現時点で(採卵鶏・肉養鶏)100万羽を超える防疫数の見込みで、更なる増加が予想されます。昨年より大きく、一昨年の大流行以上の速さで防疫措置を行っている状況です。昨年は5月まで鳥インフルエンザの養鶏場発生が確認されており、始まったばかりでもあります。 一昨年は、地域で連発した発生もありました。これは地域が感染汚染度が高く、通常の衛生対策では防御出来ないという状況もありました。本年もこのような話題が聞かれるのかもしれません。 消石灰の配布が始まり、多くの養鶏場では消毒作業を行っていることと思います。意識は最大限の警戒が必要な状態です。心配は心配しすぎてもよくないといいます。ですが広範囲に被害が及ぶ鳥インフルエンザでは心配は大きいほうが、意識が高まります。 茨城県での発生が確定すれば、生産量1位の県で発生となります。関東では大規模農場が多く、一昨年も100万羽、70万、50万羽と大規模農場が散発発生し最終的には987万羽が防疫措置を受けています。 それが分かるのは、来年の春の話になります。そこまで何もできない、何もしないではなく少しでも被害を受けないように、農場や鶏舎へ持ち込まないような対策を継続していきましょう。