nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。 のぐ地久三事務所養鶏部公式ブログ

岡山県の養鶏場で鳥インフルエンザの発生が確認されており県内で3例目になります 近距離での発生が確認されており要警戒です

岡山県は11日県内3例目となる高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されたことを発表しました。 岡山県倉敷市の採卵鶏農場(34000羽飼養)でH5亜型遺伝子が確認されたことにより午前7時より殺処分を開始しました。 これにより制限区域を設定し、移動制限区域に2農場が該当し、抗体検査を行い感染の有無を調べた結果全て陰性でした。また搬出制限区域には6農場が該当し異状がないことを確認しています。 なお、鶏卵の出荷は搬出制限区域にある農場については国が定めた防疫指針に基づき協議を行った結果、搬出制限区域外への搬出が許可されていますので、製品は制限なく出荷が可能です。 鶏と鶏糞は移動できる状態ではありません。 本日15時現在3.4万羽飼養のうち殺処分数は5320羽で進捗率は15.6%となっています。 今回の防疫作業従事者には県職員が行っており、2例目発生農場と並行して従事しています。 2例目の農場鶏舎から300メートルにある今回の3例目農場鶏舎での発生もあり、県はこの先の事例がないように出来る限りの措置を進めていくとしています。 参考までに、2例目発生農場敷地境界と3例目農場鶏舎までの距離は50メートルとほぼ隣になる関係になります。ですが人や物資の移動がないことから関連がないものと県は判断しています。 今後の疫学調査の結果が待たれます。 ■この他に、和歌山県の動物展示施設で展示用のアヒル6羽が死んでいる状況で遺伝子検査の結果H5亜型であることを確認しました。 県は9時に殺処分することを決定しアヒルの他エミューやダチョウ等合計57羽を防疫措置としました。 これによりこの施設は本日と明日12日を休園とし、それ以降の営業は協議したうえで決定することにしています。 本日現在の発生数は5道県の8事例となり防疫措置数は7農場と1施設の約211万羽としています。10月28日の発生から約半月ですがもう8事例まで増えていきました。 殺処分数も昨年を超えています。 まだこれからが本格的な時期です。 既に岡山県倉敷市は狭い範囲で3事例の発生もあり更に警戒をしていただきたいところです。1事例となる10月発生農場での防疫措置は完了し清浄性確認検査を待つところですが、仮に陰性であって搬出制限区域解除は別件もあることで遅延が予想されます。 特に鶏の区域外搬出等を予定されている農場の方々はしばらくの間留め置きとなる可能性もあります。この先のスケジュールや廃鶏移動の日程等は組みにくいかもしれませんが、予測できる日程で実施できるようなスケジュールを組みその都度修正をしていく等柔軟に準備をしていただきたいと思います。 まだ予断を許さない時期が続いています。野鳥の検出と同時に被害が広がるのもこのウイルスの特徴です。皆さんの農場では消石灰等の散布もされていることと思います。それ以外にも出来ることを検討して大事な鶏達を守る等出来る限りのことをしていきましょう。一部農場では次亜塩素酸ナトリウムを規定量溶解して空気入気口に蒔く農場もあります。 人の出入りの他、空気の入り口にも警戒を持っている農場もあると聞きます。 それだけ見えないものであり、その消毒効果が読めない中それが決定打でないとわかっていても、できることを探し被害を避けたいという本当に心配する農場もあります。 皆さんの農場の鶏達を鳥インフルエンザから守ることができるよう人の教育以外にも何かもう1つできる方法を検討してみてください。消毒はやりすぎで困るということはありません。 人とお金があれば何とでもなる作業です。柔軟な発想力で工夫し考えてみましょう。 被害にあわれた皆様方に心よりお見舞い申し上げます。