野鳥からの高病原性鳥インフルエンザが継続して確認されています 渡り鳥の飛来時期と重なり不安が高まります
北海道は17日、別海町で回収したカモ類の糞から高病原性鳥インフルエンザが検出されたと発表しました。
この検体は8日に回収されたもので、付近の水鳥の物と見られます。
北海道内では1例目となります。
なお、道内の養鶏場では異常の報告はありません。
すでに道北地域では水鳥の飛来が確認されており、本格的な飛来時期に差し掛かっています。
飛来元の地域では、8月でもH5N1が主流となる高病原性鳥インフルエンザが検出されている状況で、ヨーロッパやアジア、ロシアの他アメリカと世界各地で見られます。
別海町は道東地域に属しますが、昨年このエリアでは野生の鳥からのウイルス検出の他、養鶏場等の発生も確認された地域でもあります。
この先の検出動向や農場での防疫対策の最大化をお願いしたいところです。
また、同日17日新潟県では北区で傷ついたハヤブサを発見し保護したのち死亡したため検査したところA型鳥インフルエンザの陽性を確認したということです。
県内では1例目全国では5例目となります。
回収現場から半径10㎞範囲の養鶏場から異常に関する報告はありません。
一部では、今年の被害は昨年を上回るとも言われており、道内や新潟県等のみならず全国的に警戒が必要な状況です。
例年11月に入ると、養鶏施設等からの検出も見られます。
野鳥から検出される地域に限らず、ノーマークの地域でも発生するのが鳥インフルエンザでもあります。
もう、防疫対策は最大に引き上げる時期に入ったのかもしれません。
大分県ではすでに石灰の配布をしています。
皆さんの農場も石灰散布をして、鶏舎に入るまでの交差汚染を意識されても良い時期ではないでしょうか。
その際石灰と消毒液の相性はよく確認をしてください。
強アルカリ性に酸性の消毒液では踏み込んでしまうと効果が減じることもあります。
大事なのは遮断することで、形だけの消毒作業ではありません。
手間をかけないためにも、強アルカリで周辺を殺菌し鶏舎までに遮断するという意識も大事です。
石灰は屋外に蒔くと数日で強アルカリ度を失うとも言います。ですから追加散布になるのですが、その手間を惜しんではいけません。
鶏舎付近と少なくとも人が通る場所では散布を継続していくべきでしょう。
石灰はすぐに固着してしまうという声も聞きます。
ある程度厚めに散布することで、水濡れで滑ってしまい危険という声も聞きます。
ですが大事なのは、継続するということ、鶏舎で遮断するということにつきます。
これを意識すると、ただ厚めであればよいではなく、継続して強アルカリを持続するという意識です。
そして鶏舎での遮断という意識です。
これを行うにはどうするのか。
そう考えて農場へ展開して見ましょう。
きっと無理のない継続した消毒作業ができるはずです。
周辺が発生したからうちも散布を開始するではなく、すでに脅威が迫っていると考えて人員配置と、定期的な作業性を構築しましょう。
今はできるが、来月は水洗作業があり人数が不足する等わかっているならばそうならないような配置を今から検討してください。
継続する力が鶏達を守ることにもなります。
悔いのない衛生管理をしていきましょう。