nogutikusan’s diary

畜産と共に歩む20有余年、今の養鶏の課題や考えをお伝えします。

鶏卵の国内消費 中食による消費変化

夏季になり、鶏卵相場は下降しています。国内消費は毎年微増ですが、生産量が多いことによる供給過多となっています。


今回は、鶏卵相場のお話でなく、国内消費の現状と輸出の動向を考えて見ます。


国内消費を見て見ましょう。
本年平成31年は1月と2月について発表されています。
これを見ますと、昨年1月は1人当たり家計消費量889gで前年より多く消費しています。今年度は881gで昨年よりわずかに少ない状況です。


2月も昨年は862gで前年より多かったのですが、今年2月は827gと前年比96%の消費量で少なく推移しています。


3月以降の動向が気になりますが、この時期は相場が改善している時期でしたが、消費は少ない傾向です。


しかし、加工向けは順調でした。中食・外食は堅調でこれが消費のけん引役であったと言えます。

 

加工向けに関する記事は、ライブドアブログ「nogutikusanの畜産ブログ」(消費動向調査 外食・中食と店頭販売での意識3月26日発表)をご覧ください。
nogutikusanで検索してご覧ください。

 

予測されることとして、消費量100%のうち、家庭消費は今までの50%の現状消費から下がっていると推定でき、今後も下降していく可能性があると思われます。


中食は今後も需要増加が見込まれます。仕事を持つ方が多いことや個食により調理するより、中食を活用する合理的な判断があると思います。
昼食や夜食に活用されたり、朝食に活用したりと中食の手軽でローコストが日常生活の一部になっている現実があります。時代が変化しておりこの流れは変わらないと思います。


外食は今は順調とされていますが、低価格が主流である現実もあり、経済情勢に左右されますので安泰かどうかはわかりません。

 

加工向け消費50%は上昇していくと推定され、5年後、10年後は加工向けが需要の主役となり、いわゆるテーブルエッグは需要減退となり、いかに加工向け等に販路を持つことが企業の未来が安泰となる時代がやってくるのかもしれません。


しかし、加工向けはいろいろのリスクを伴いますので安心はできません。


テーブルエッグは、先ほどの通り、家庭内消費は少なくなっていく可能性があります。それは、消費者の働き方に変化があることで、家庭での調理より総菜等により時間短縮や調理の手間等合理的判断により変化していくことでしょう。朝食の目玉焼きとご飯とみそ汁という概念もありましょうが、現実はどうでしょうか。


パンと、スープと卵料理となればよいですが、調理に手間(調理や調理器具の洗浄等)を感じる方からすれば、市販のサンドイッチ、スープという選択もあるはずです。


ですから、生産者は卵は皆さん必ず食べるものだから消費問題を考える必要がないという考えも可能でしょうが、現実の数値は正直です。テーブルエッグより中食・外食に消費が多くなる事実は、確かに必ず食べるものだからという論理はその通りですし、その結果として現れています。消費の内容が変わり家庭から加工等にシフトしているということです。

 

では、国内消費にどう対応するのかということですが、消費喚起もありましょうし、自社製品の付加価値化により自社存在を知ってもらう、低価格で需要の底上げもありましょう。


先に勝ち抜けていった畜産家に有利な時代になるかもしれません。

十分吟味し、何らかの対応をするしかないのでしょう。

 

では、輸出について考えて見ます。
報道では、年々増加している輸出量と言われます。
しかし、全体数が少ないため増加すれば大きく増加する数値となりますので、輸出で販路拡大とはいかない事実があります。


先駆けの方を追うような輸出先は難しいかもしれません。新たな国に輸出することも至難の業でしょう。相手先の衛生基準を満たすか、需要はどうなのか。


一部の国では、日本の衛生基準で自国での消費を想定した鶏卵生産も開始されますので、全世界に輸出するというのはまだ判断付けることはできないかもしれません。

 

今年は、アメリカへの輸出が解禁されています。多くの養鶏家に朗報というわけでないのですが販路が増えていければ良いと思いますがそうでもないという現実もありましょう。


2月はEPA発効でEU向け輸出も可能になりましたが殻付き卵はまだ対象でありません。相手先の基準に合わせる必要がありますので皆さんもれなく該当しますとは言えないのです。
衛生管理、もしかするとGAP認証、場合によってはアニマルウェルフェア等日本では重要でない項目が必須ということもあり得ます。ですから、すぐに輸出に活路を見いだすのは難しいのでしょう。

 

輸出は商社や相手先との結びつきが重要で、誰でも明日から輸出とはなりません。

 

結果として、自国での消費をどのように拡大していくのか。販路拡大のために自社製品の付加価値化で他社製品と差をつける。自社の存在を知ってもらう。価格で勝負する。
さて、どのように考えていきましょうか。

 

消費に変化が現れている現代。

卵があればよい時代は終わりました。今はそのたまごにどのような価値(値打ち)をつけるのか。

それを考えていく時代になっています。